問題 (Problem)
クライアントでユーザー名の基本名表示をしている環境において、To や cc に同一のアドレスが含まれるメールに対して「全員に返信」を行なうと、cc に関する基本名アドレス(CopyTo)と別名アドレス(AltCopyTo)、 Lotus Notes アドレス(CopyTo)とインターネットアドレス(InetCopyTo)の間でフィールド内の情報に不整合が発生する場合があります。また、不整合が発生したメールに対してさらに全員に返信を行なうと、当初のメールで意図していたユーザーにメールが送信されないことがあります。
問題の回避策については、Technote #730250 を参照してください。2006年8月11日に本 Technote の初回公開時にて修正方法を公開しましたが、その他の問題に対応できるようより強固な対応策として改良された修正方法を掲載しています。 8月の修正内容を適用された場合であっても、Technote #730250 を参照し、新しい修正を適用してください。
「メール送受信における宛先フィールドの不整合が発生し、誤送信が発生する可能性のある問題への対応策」(Technote #730250)
解決策 (Solution)
この問題は、問題報告番号 KSAA6RTKS4、KSAA6VK8KC として Lotus Quality Engineering に報告され、 Lotus Notes メールテンプレート (6.x/7.x) の障害であることが確認されました。この障害に対して、Lotus Notes/Domino 6.5.6 および 7.0.3 でテンプレートが一部修正されました(※1)。
これより前のテンプレートについては、Technote #730250 に記載されている修正を適用していただく必要があります。 6.0.x については既に最終メンテナンスリリースを迎えているために修正されたテンプレートが入った製品は出荷されません。
この問題の原因は、既に保存されているメールの To/cc/bcc のリストを編集する際、 CopyTo/AltCopyTo/INetCopyTo が適切に同期が取れないために発生します。そのため、当該不具合の発生により、送信者が送ろうとした宛先範囲がメールの受信者へ正確に伝わらず、その受信者が「全員に返信」で返信した場合、元の送信者の意図していた宛先範囲より狭い宛先範囲への情報の開示が行われる可能性があります。
加えて、「全員に返信」を行なう過程でアドレスの削除・追加を行い、そのメールを再度「全員に返信」を行った場合、元の送信者の意図していた宛先範囲とは異なる宛先範囲への情報の開示が行われる可能性があります。
以下は問題が発生する例です。
<ユーザーの環境と設定>
User A
Lotus Notes クライアントを使用。ロケーション文書のユーザー名の表示設定は基本名・別名のどちらでもよい。
User B
問題を引き起こすユーザー。Lotus Notes クライアントを使用。
別名はユーザー B 、 インターネットアドレスは UserB@ibm.com
ロケーション文書のユーザー名の表示を「基本ユーザー名を表示」に設定。
User C
問題の発生しないユーザー。Lotus Notes クライアントを使用。
別名はユーザー C 、インターネットアドレスは UserC@ibm.com
ロケーション文書のユーザー名の表示を「基本ユーザー名を表示」に設定。
User D
問題の発覚するユーザー。Lotus Notes クライアントを使用。
別名はユーザー D 、インターネットアドレスは UserD@ibm.com
ロケーション文書のユーザー名の表示を「ユーザー名の別名を表示」に設定。
User E
問題の発覚するユーザー。POP クライアントを使用。
別名はユーザー E 、 インターネットアドレスは UserE@ibm.com
インターネットユーザー F
問題の発覚するユーザー。
インターネットアドレスは test@test.com
<問題発生シナリオ>
- User A が新規にメールを作成し、宛先 To に、 User B、cc にUser B , User C , User D , User E , test@test.com を入力します。
- メールを送信します
- 基本名を使用している User B は受信したメールを開き、全員に返信でメールを作成し送信します。
この時の cc は User C 、User D 、User E と test@test.com が表示され、これらのユーザーにメールは正しく送信されます。
ただし、送信されたメールの宛先フィールド間の情報に不整合が発生します。
- 基本名を使用している User C が受信したメールを開きます。
cc には User C 、User D 、User E、インターネットアドレスが表示されており、問題はありません。
- 別名を使用しているユーザー D が受信したメールを開きます。
cc にはユーザー B 、ユーザー C 、ユーザー D と ユーザー E が表示され、インターネットアドレスが表示されません。
- ユーザー D が「全員に返信」でメールを送信すると、インターネットアドレスにメールが送信されません。
- POP クライアントを使用した User E がメールを開きます。
cc には test@test.com 、UserB@ibm.com 、UserC@ibm.com と UserD@ibm.com が表示され、UserE@ibm.com が表示されません。
- User E が全員に返信でメールを送信すると、UserE@ibm.com にメールには送信されません。
- インターネットアドレス(test@test.com)をもつインターネットユーザー F がメールを受信して開きます。
cc には test@test.com 、UserB@ibm.com 、 UserC@ibm.com と UserD@ibm.com が表示され、UserE@ibm.com が表示されません。
- インターネットユーザー F が全員に返信を行なうと、 UserE@ibm.com にはメールは送信されません。
※ 上記の再現手順以外にも、同一のアドレスを To や cc に二重に入れた場合も同様の現象が発生します。
上述の例の手順 3 で問題が発生する条件は以下の3点です。
<ユーザーの環境と設定>
User B のロケーション文書のユーザー名の表示が「基本ユーザー名を表示」に設定されている
<問題発生シナリオ>
手順 1 で作成されるメールの宛先 To に User B 、 cc に User B とその他のユーザーが入力されている
手順 3 で User B は受信したメールに対し全員に返信でメールを作成し送信する
問題の対応策については、Technote #730250 を参照してください。
補足情報 (Supporting Information)
※1 6.5.6 / 7.0.3 のメールテンプレートにおいても、一部の問題について修正が反映されていません。修正箇所の詳細は Technote #730250 を参照してください。
変更履歴
2006/08/11 初公開
2006/12/26 対応策を Technote #730250 に統合
2007/04/09 6.5.6 の修正を更新
2007/04/10 6.5.6 の文書メール未修正を追記
2007/04/19 6.5.6 の iNet* フィールド種類未修正を追記
2007/05/02 補足情報から「英語版」の記述を削除
2007/10/23 7.0.3 で一部修正されたことを追記
関連文書 (Related Document)
「別名を設定しているユーザー間のメール送受信で、To/cc/bcc から削除したユーザー名が表示されることがあり、そのメールに返信を行なった際に削除したユーザーへメールが送信されることがある」(Technote #729632)
「メール送受信における宛先フィールドの不整合が発生し、誤送信が発生する可能性のある問題への対応策」(Technote #730250)
※ Technote #729632 の問題は、本 Technote とは異なる原因とシナリオで類似の事象が発生します。Technote 730250 は両方の問題への対応策となります。
掲載内容は2007年10月23日現在の情報です。内容は事前の予告なく変更することがあります。 IBM、IBM ロゴおよび ibm.com は、世界の多くの国で登録された International Business Machines Corporation の商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれ IBM または各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、www.ibm.com/legal/copytrade.shtml (US) をご覧ください。
