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第4回 社長のHomePage 2008年10月31日

代表取締役社長 倉田 建治 e-Comm代表である倉田 建治さんの趣味や皆さまへのメッセージを掲載するページです。

私の周りで最近起こったネイチャーに関係した話

今回は私の周りで最近起こったネイチャーに関係した話を2つお届けしたいと思います。

私は多趣味ですが、あきらかに一番才能(?)があり、自分自身も集中して取り組んでいるのが写真です。
歴史的建造物からSLや飛行機など、いろんなものを撮っていますが、中軸はネイチャー·フォトです。
風景や動物ですね。
何事もそうでしょうが、対象をしっかりと理解しないといいものは撮れません。
つまりいい風景写真を撮るためには、写真技術は勿論ですが、地質学的な知識が必要ですし、 すばらしい野生の力を捉えるためには、動物の生態にも詳しくないと不都合なのです。

そんな関係で、自分の周りで起こるネイチャー絡みの事象にも、知らず知らずのうちに集中してしまいます。

さて、前置きはそれくらいにして···。

倉田社長の写真

エピソードその1

私はこの8月に、川崎市麻生区百合ヶ丘から、東京都中央区勝どきへ転居しました。
周囲には緑も多い百合ヶ丘から、マンション、倉庫、幹線道路などコンクリートの多い勝どきへ移ったのです。

7月の中旬、夏の暑さ真っ只中のある週末。
私は引越準備のため自室のガラクタを整理していました。
そしてヤモリの卵が何個も産み付けられているのを発見しました。
私の部屋は事実上倉庫となっており、人の出入りはほとんどありません。
どこからどう入ってくるのかは判りませんが、ヤモリが出入りしているのは以前から知っていました。
しかしよもや産卵しているとは思いませんでした。

ヤモリの卵は、直径1.5cmほどの白いもので、やや変形した小さなピンポン玉のようです。
おそらく生みつけられた時は柔らかく、殻が固まる前に重力で微妙に変形するのだと思います。
数にして20個ほど。
それぞれ孵化している様で、どこかに穴が開いていました。
なーんだ、ヤモリ君たちはこんなところで繁殖していたのか····
自称ナチュラリストの私は、自分の家がヤモリのために役立っていたことを知り、少なからず喜んでいました。

すると、なんと、数個はまだ孵化前ではないですか!
これには驚きました。
そして、同時にこれは参ったと思いました。
引越は8月1日。
それまでに孵化するのか? しない場合はどうするのか····
産み付けられているのは、古書である原敬日記のある巻と、プロ用の大判の写真アルバムの上。
合計5個。
どうでもいいものに生み付けられているのなら、そのままほっておいてもいいのですが、 これらはさすがに捨てていけません。

それ以降毎日毎日、観察することになりました。
徐々に色が変化していくので、殻の中で成長していると認識していました。
殻はかなり薄いので、内部の胚の成長に伴い、色の変化がうっすらと観察できるのです。

しかし結局孵化せず、8月1日を迎えました。
そして私は、自分の車の後部座席に、原敬日記と大判アルバムを載せて、慎重に勝どきまで運転しました。
毎日毎日、微妙に色が変化するようで、不在時に突然孵化していると困るので、大きなビニール袋で全体を覆い、 孵化してもチビくんたちが部屋に散らばらないようにしました。
そして10日ほどが経過し、その間も徐々に色が変化したように感じましたが、孵化せずでした。
ああ、なんかいろいろな理由で孵化しないのだな、鶏だって無精卵とかあるし···と諦めていました。

ある日、疲れて夜遅く帰宅し、ぼーっとしていたのですが、何か目の端に気になるものが入りました。
まさか!と思い、目を凝らして見れば、何と、ビニール袋の中にうごめくものがあります。
そうです、孵化したのです。
それも5個同時です。
DNAに組み込まれたタイマーの正確さにただただ驚くばかりです。

ビニール袋のなかには、長さ5cmほどのチビくんたちがこちょこちょ動いていました。
なかには、卵の中の膜でしょうか、半透明の白い膜のようなものをつけているものもありあました。
とにかく、原敬日記とアルバムを慎重に取り出し、ビニール袋のかなに5匹のチビくんだけを残しました。

さて、これからどうするか····

あらためてWEBでヤモリのことを調べると····
うーん、宜しくないですね。
何が宜しくないかというと、飼育するのは比較的簡単だが、生餌が必要だということです。
生餌とは生きたショウジョウバエとかコオロギの幼生とかです。
これはどうも自分で飼育するのは無理そうです。
本来の生育環境でないところに放すのは、大変つらいのですが、 結局自宅マンション敷地内の、木や草が多くあるところに放しました。
袋から出すときに、私の手の上で周囲を観察したり、葉から葉へとジャンプしたり。
全体が小さいので目がとても大きく見え、何とも言えないかわいい姿でしたが、やがて草の中に消えていきました(写真のヤモリはエジプトにいたヤモリで、今回のチビヤモリではありません)。

昨今の冷え込みを感じると、彼らがしっかりと生き延びているかどうか、何とも心配なのですが、 百合ヶ丘から勝どきへ大事に持ってきて、毎日気にしてそれなりの準備をして、野性に放してあげたことで、
自分の義務は果たしたと、自分自身に納得させています。
あとは彼らのDNAに組み込まれた能力と運に期待するのみです。
あれから毎日、そこを通るたびにヤモリを探していますが、残念ながらその姿を見つけることはできていません。

なお、この話には後日談があります。
その後、家の引越荷物を整理している最中に、なんと3匹ものチビヤモリを見つけたのです。
我々は気が付いていませんでしたが、いろんなところに産卵していたのです。
大げさに言うと大捕り物をして、確保し、同様に開放しました。
DNAタイマーが同様に機能しているとすると、同時期に孵化したと考えるのが妥当でしょう。
すると未開梱のダンボール箱の中で、飲まず食わずで2週間ほど生き延びていたことになります。
誠に力強い生命力と言わざるを得ません。

GOOD LUCK TO GEKKO!

倉田社長が撮影した写真

エピソードその2

私の勝どきの自宅からは隅田川につながる運河が見えます。
機会があるごとに眺めています。
ある日、水面に円盤状のものがふたつ見えるように思いました。
距離がだいぶあるので、定かではありませんが、ゴミなどではなさそうです。
ああん、小魚の群れがいるんだな、とそれまでの経験からそう思いました。
しかしちょっと様子が違います。

小魚の群れだと、全体は円形を保ちますが、当然ながら徐々に変形します。
それに、常に水面近くにいて、もぐったりはしません。
しかしこの円盤状のものふたつは、円形をしっかりと保ち、そして深度を増して行きます。

おっと、これは双眼鏡だ!と、いつもリビングルームに用意してある双眼鏡を取りに行きましたが、 そのふたつの円盤は深く沈んで行ったようで、双眼鏡を手にして戻ったときには姿が消えていました。

むむむ····残念····しかしまた浮かんでくるかもしれない····と思い、待つこと数分。

見失った場所から30mほど離れた水面に円盤状の姿が浮かびました。
すかさず双眼鏡で確認。
なっ、なっ、なんと!
なんとそれは2匹のエイでした!!!
さすがの私もびっくりです。
直感エイだとは思っていたのですが、まさか本当にそうだとは···にわかには信じられませんでした。

おそらくつがいなのでしょう。
大小2枚の円盤は、再び沈み、そしてまた数分後に、より海に近い部分に浮上し、 そしてその後レインボーブリッジの方へ消えていきました。

うーん、東京湾恐るべし!

倉田社長が撮影した写真