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第5回 社長のHomePage 2008年12月08日

代表取締役社長 倉田 建治 e-Comm代表である倉田 建治の趣味や皆さまへのメッセージを掲載するページです。

戦略とは何か?

あっと言う間に歳の瀬が近づいています。
中学生の頃に、国語の先生が「君たちの一年と我々のような年齢の人の一年とは経過速度が全然違うんだよ」
と言っていましたが、その時には全く理解できませんでした。しかしその時の先生より上の年齢になった今、本当にその通りだとつくづく感じています。

さて、今回はビジネスに関係するトピックスを書く回です。
どんなテーマにしようかと悩みましたが、ちょっと重い「戦略とは何か」について書くことにしました。

倉田社長の写真

戦略とは何か?

これは大変難しい命題です。
古くは中国の孫子からはじまり、新しくはスイスのジョミニ男爵、プロシャのクラウゼヴィッツ少将、イギリスのリデル·ハートなどなど
当然ですが私が1000年かかってもできない分析をされた偉大な先人が、膨大な研究を基礎に、それぞれ違ったViewから違った定義をしています。
そのいくつかご紹介しましょう。

ジョミニ男爵
「機動により軍の主力を決戦地域に集中し、敵の脆弱な、あるいは重要な部分を攻撃する術」

クラウゼヴィッツ少将
「戦争、つまり異なる手段をもってする政治の目的を達成するために戦闘を使用すること」

大モルトケ参謀総長
「戦闘にいたる最良の過程を指示し、いつ、どこで戦うべきかを教えてくれる法」

リデル·ハート
「心理的に敵の最小予期線を選び、物理的に敵の最小抵抗線を攻撃すること」

それぞれに、非難される箇所もあれば、うーん、なるほどね...とうなってしまう箇所もあると思います。

倉田の定義は「最小の資源で最大の効果を発揮し、次のフェーズにおいて質的変化をもたらす戦闘集合の計画」というものです。
いかがでしょうか?ご理解いただけますか?
「最小の資源で最大の効果」というくだりは、マーケティング戦略から来ています。

倉田社長が撮影した写真

では、戦略と戦術とは何が違うのか?

これも良く問われるものです。
我々も日々のビジネスを遂行する上で、あまり深く考えずに戦略がどうのこうの、この場合の戦術はこれこれ、などと話していると思います。

誰かの言葉か、あるいは一般的に言われていることかは忘れてしまったのですが、「戦略とは戦場に到達するまでの計画であり、戦術とは戦場に到達してからの計画である」というのがあります。
このニュアンスは、上述した戦略の定義のいくつかにも盛り込まれていますよね。
つまり個々の戦闘に入る前に、どのような方針で行くのか、そのためにどのような準備をするのかなど、このようなことが戦略の中身になります。

ビジネスに置き換えるのなら、参入するエリアはどこか、どのような製品·サービスで参入するのか、営業体制などのようなフォーメーションで参入するのか、価格·料金をどう設定するのか···
これらがビジネス戦略を構成する要素になります。

これらが決定された後、個々の営業活動でどのように活動するのかということは、戦術レベルの話になります。
どのような提案をするのか、誰が誰を何回どのような内容で訪問するのか、値引きなど競合対策をどうするか、などです。

ミリタリーの世界では、戦略は国家の戦争目的をサポートするかどうかのレベルで考えられないといけないので、ある計画が戦略なのか戦術レベルのものなのかの定義付けにはかなりうるさいものがあると思います。
私も昔は結構その定義に拘泥していました。
しかし最近ではそんなことに固執していても、現場感覚としてはそれほど意味のある話ではないように感じています。
ある組織にとっては戦術レベルの話でも、下位の組織にとっては戦略レベルになることもあると考えています。

これも誰の言葉か忘れてしましましたが、「全ての戦略は戦闘が開始された時点で反故になる」という格言もあります。
いかに用意周到に計画を練っても、現場レベルではあれこれ予想外のことが発生し、計画通りには行かない、その場その場での修正が必要だということです。
全ての戦略が反故になるとは思いませんが、戦術レベルでの修正も重要だということに注意を喚起させてくれます。

世界史において戦略の天才の一人と言われているプロシャのフリードリッヒ大王は、ある大規模な会戦が終了した際に、自分とともに司令部に居た自分が目を掛けている優秀な若い参謀将校に声を掛けました。「貴官は戦闘を把握していたか?」  参謀将校は答えます。「畏れながら陛下。戦闘が開始されるまでは軍を把握しておりましたが、戦闘開始後は状況を把握できておりませんでした。」  大王は彼を慰めます。「心配するな。余も会戦後2時間は把握していたが、その後は判らなくなった。」と。  天才フリードリッヒ大王にしろ、戦いの推移を把握するのは至難の業だったわけです。

最後におまけをひとつ。
戦略を意味する英単語は皆さんご存知のStrategyですよね。
この語源をご存知でしょうか?
最初に戦略が生み出されたのがギリシャだったので、Strategyはギリシャ語で将軍を意味するStrategosから由来しています。
また、これはあまり頻出単語ではありませんが、Hegemonyという英単語があります。ご存知でしょうか?
「覇権」という意味です。これも、ギリシャ語で諸国に号令することを意味したHegemonから由来しています。

倉田社長が撮影した写真