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[セレクトリック・タイプ ライターとゴルフボール]

セレクトリック方式のボール型タイピング・エレメントの写真 かつてThink誌(し)にIBMセレクトリック・タイプライターについて、次のような詩が掲載(けいさい)されたことがありました。

「静かな身のこなし、低い無線音に似た静かな声、私(わたし)はそのエレメントに完全な快適さを覚える」

ゴルフ・ボール(タイプ・ボール)を交換(こうかん)することにより自由に字体を変えることができるIBMセレクトリック・タイプライターは、その後のタイプライターの世界を大きく変えました。今、世界のどこかで誰(だれ)かがタイプを打っています。それはヘブライ語(右から左に書かれます)かもしれないし、タイ語(時々上下に跳(は)ねながら左から右へ、上から下へ書かれます)かもしれません。近代または古代ギリシャ語か、カタカナ、各種の西欧語(せいおうご)、あるいは舞踊(ぶよう)の振り付(ふりつ)けで使われる特殊(とくしゅ)なラバ記法かもしれません。

[世界が待ちこがれていたタイプライター!]

IBMセレクトリック・タイプライターの原形は、1946年にポーキプシーで開発された「きのこ型」タイプ・ヘッドを持つ印刷装置(いんさつそうち)に見ることができます。このタイプライターはその名のとおり、傘(かさ)のような形をしたタイピング・エレメントを使っていました。これはIBM会計機用の印刷装置(いんさつそうち)として開発されたものでした。

その初期の製品はSTRETCHコンピューターで使用されたりしましたが、その後7年間にわたり改良を重ねた結果、1961年にセレクトリック・タイプライターとして本格的にデビューしました。世の中がまさにこの種の製品を待ち望んでいました。

セレクトリック・タイプライターがヒット商品に育った理由としては、その印字品質が特に優(すぐ)れていること、信頼性(しんらいせい)が極めて高いこと、タイピング・エレメントが簡単(かんたん)に交換(こうかん)できること等があげられます。

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