社会貢献活動の中でも「教育」を最重要課題の一つに掲げ、さまざまなプログラムを展開しています。
初等/中等教育支援
キッズスマート(KidSmart)
IBMは、就学前の幼児が遊びや生活の中でコンピューターに親しめる環境づくりを支援しています。キッズスマートは、子どもたちが自ら学ぶ楽しさを体験し、また幼児期における子どもと保護者のメディア・リテラシーについて考える機会を提供するための、保育者、教育関係者と一緒に取り組むプログラムです。
IBMは1998年以来、「ヤング・エクスプローラー」(幼児の安全性に配慮した、カラフルなプラスチック製家具に組み込んだPC)を、世界で60を超える国々の学校・初等教育機関と協力し、42,000台以上寄贈してきました。日本でも、2001年から全国約800ヵ所の国公立、非営利の幼稚園、保育園・保育所、特別支援学校、小学校特別支援学級などで活動を展開しています。
トライサイエンス(TryScience)
インターネット上で展開される世界初のオンライン科学博物館です。子どもたちが科学の世界を楽しみながら体験できるように考案されています。2000年の開設から既に世界で300万人以上が訪問しています。
日本IBMでは2003年より科学技術館(東京都千代田区)の協力により、トライサイエンスのコンテンツを活用した「日本IBMトライサイエンス実験教室」を、社員ボ
ランティアを講師役として定期的に実施しています。これまでに日本国内の科学館、サイエンスセンターにトライサイエンス情報端末を寄贈しました。
2008年には東京、千葉、仙台、大阪、広島の学校教育現場や科学館などで実験教室を展開しました。
リーディング・コンパニオン(Reading Companion®)

リーディング・コンパニオンでの授業英語の読み書き能力向上を目的とする、音声認識技術とウェブ技術を組み合わせた双方向のオンライン・プログラムです。
IBMは2008年までに、世界の400の学校と非営利団体に対し、リーディング・コンパニオンを提供しました。日本IBMでは、英語の学習意欲を高め、キャリアについての理解も深めることを目的として、NPO法人「企業教育研究会」とともにリーディング・コンパニオンを取り入れた英語授業コンテンツを開発しました。そして実際に中学1年生と3年生の合計3クラスで授業を実施するなど、学校現場での展開を開始しています。
三鷹市学校・家庭・地域連携教育プロジェクト

海外とのライブ授業日本IBMは、2002年から東京都三鷹市で、ブロードバンド・ネットワークを利用した地域参画型の教育プロジェクトを支援しました。市内全22の市立小学校・中学校と生徒たちの家庭、地域社会をイントラネットで結び、ITを効果的に活用して、問題解決力、独自の思考能力の向上への効果が実証されました。
三鷹市ではプロジェクト終了後もIBMのボランティアが参画する教育支援活動が続けられており、2008年には、ITを活用した授業や、アジア諸国の小・中学校とのライブ授業による国際交流授業が行われました。
キャリア教育支援
エンジニアズ・ウィーク(EWeek)

ROBOLABの授業風景技術を通して子どもたちに夢や楽しさを伝え、技術に対する興味を高め、エンジニアという仕事へのあこがれを醸成することを目的とする活動です。
日本IBMでは、社員ボランティアが、地域の教育委員会や学校などと連携して小・中学生を対象に理科やキャリア教育の一環として技術・科学教室を開催しています。2008年は40回実施しました。中でも、組み立てブロックで作った自動車型ロボットを、簡単なプログラミングで走らせる「ROBOLAB」の授業は好評をいただいています。
パワーアップ(Power Up)

パワーアップ環境授業IBMが開発し、世界中で展開している環境教育用ゲーム・コンテンツです。子どもたちはこのゲームを通じて、環境問題全般や環境分野でのエンジニアリングの原理などについて学びます。
日本IBMは、子どもたちの環境への意識づけと、数学・科学・エンジニアリングへの関心を高めることを目的として、NPO法人「早稲田環境教育推進機構」とともに、当教
材を取り入れた環境授業コンテンツを開発し、展開を始めました。これまでに小学4年生から高校1年生までの合計15クラスで実施しています。
メンタープレイス(MentorPlace)
社員ボランティアが、中学生たちとメール交換を通じて、「個人的な助言者(メンター)」として活動するプログラムです。メールは、IBMが提供する安全な専用ウェブ・サイトを通じて交換され、社員ボランティアは、クラス担任の教員と協力しながら、数ヵ月から1年間にわたって生徒とインターネットを通じたやりとりを行います。
学習の支援やキャリアについて共に考えるとともに、PC操作能力やコミュニケーション能力、文章力の強化などを支援します。これまで、世界35ヵ国で6,500人を超えるIBM社員が参加しており、日本では、2003年から神奈川県大和市、愛知県岩倉市を中心に400人以上の中学生がIBM社員とオンラインで交流してきました。
【CloseUP】メンタープレイス
グローバルな経験を活かした教育支援
2008年、IBM海外支援チームのメンバーとしてタンザニアに派遣された日本IBM社員が、現地滞在中に千葉県の高校生たちと1ヵ月間メンタープレイスによりコミュニケーションを実施しました。実施後の生徒たちへのアンケートによれば、ビジネスの世界との触れ合いや企業による社会貢献活動の新しい形を知ることで、将来を考えるきっかけとなり、また現地での実際の生活の様子を知ることで、国際社会への関心が高まり、理解を深めることができた、という意見をいただきました。
【Voice】教育支援
自ら考え試行錯誤する大切さを伝えたい

エンジニアズ・ウィークのコーディ
ネーターの社員たちエンジニアズ・ウィークの中心的プログラムの「ROBOLAB」では、実際にロボットを作って動かすことを通じて、エンジニアとはどんな仕事なのかを子どもたちに体験してもらっています。うまくいかなかったら、どうしてそうなるのか、またどうすれば解決できるかを自ら考え、試行錯誤する大切さを伝えるよう心掛けています。
子どもたちは、最初は緊張気味でもすぐに夢中になります。懸命に調べてはチャレンジを繰り返し、うまくいくと飛び上がって喜びます。あとで感想を聞くと、「将来はエンジニアになってみたい!」、「失敗しても少しずつやればいいんだと思った」といった声があがります。先生方からは、「課題解決型の授業として良い内容だ」、「距離を置いて子どもたちを眺める機会となり、新たな発見がある」と評価をいただいています。
私たちのプログラムは、筋書きは大筋しかなく、その先は子どもたちが作り上げるものです。決まった内容を教えることが中心の普段の授業とはひと味違った面白さ自ら考え試行錯誤する大切さを伝えたいがあるのかもしれません。また生徒や先生だけでなく、ボランティアで参加するIBM社員にとっても、リフレッシュできるいい機会になっています。
今後は、もっとコンテンツを増やしたり、首都圏だけでなく地方でも開催するなど、活動を広めていきたいと思います。そのためには、もっと多くの社員に気軽に参加してもらえればいいですね。
EWeek Japanサイト・コーディネーター
代表 西野 真
