環境問題への取り組みにあたっては、社会との協働は不可欠な要素です。
IBMはさまざまな分野でのコラボレーションを推進しています。
エコ・パテントコモンズ
環境関連特許の開放
2008年1月、IBMとWBCSD※1は、ノキア、ピツニーボウズおよびソニーと協力して、環境保護に貢献する特許を開放するという初の試みであるエコ・パテントコモンズを創設しました。その後、ボッシュ、デュポン、リコー、大成建設、ゼロックスが参加し※2、さまざまな業界を代表する世界的な企業9社から100件近くの特許が開放されています。
エコ・パテントコモンズは、新しいイノベーションを醸成する企業間のコラボレーションを促進することを目的とするもので、環境保全のためであれば、誰でも企業が開放した特許に自由にアクセスし、活用することができます。メンバーとなるためには、任意の環境関連特許を最低一つ開放すればその資格が与えらます。どの特許を開放するかは各個人、企業の裁量に委ねられています。
WBCSDおよびエコ・パテントコモンズの参加企業は、さまざまな機会をとらえ、地球環境を保護するためのイノベーションやコラボレーションを推進するイニシアチブに賛同される個人、企業の参加を呼びかけています。
エコ・パテントコモンズへの参加要領および開放された特許一覧は、WBCSDが主催するエコ・パテントコモンズ専用ウェブ・サイトで公開されています。
開放された特許と活用例
エコ・パテントコモンズへ開放された特許には、環境問題に焦点をあてたものや、環境保全にプラスの効果をもたらす製造やビジネス・プロセスのイノベーションが含まれています。例えば、有害廃棄物発生の削減や省エネ・節水効果をもたらす製造プロセスに関する特許の開放や、燃料消費量削減効果をもたらす購買もしくは物流ソリューションに関する特許の開放などが挙げられます。
エコ・パテントコモンズ参加企業各社には、開放された特許について直接問い合わせが入っています。その結果、例えばエール大学では、IBMが開放した特許のうち1件を活用して、量子コンピューティング・デバイスに関する研究で使われている有害物質を含む現像液を、環境保全に適したアルコールと水の溶液に置き換えました。
※1 The World Business Council for Sustainable Development(持続可能な開発のための世界経済人会議)
※2 参加企業は、2009年3月末時点でのもの。
IBM環境シンポジウム

第9回IBM環境シンポジウム日本IBMは、「持続可能な社会の実現」に向けた産・官・学・民の協働を推進することを目的に、国内各地でIBM環境シンポジウムを開催しています。
第1回は2000年に東京で開催され、その後、開催地の地方公共団体との共催・後援をいただき、各地域の行政や企業、大学、市民の取り組みと協働し、継続して毎年開催しています。
9回目を迎えた2008年は、約700名の参加のもと、富山県富山市で開催され、県知事および市長から地元の特性を活かした環境への取り組みについて講演をいただくとともに、各セッションでは、地元企業や市民の先進的な活動事例が紹介されました。
日本IBMはこのシンポジウムにおいて低炭素社会に向けた三つのコミットメントを公表しました。
低炭素社会へ向けた日本IBMのコミットメント
- 私たちは低炭素企業になります
- 私たちはお客様の炭素生産性の向上を支援します
- 私たちは低炭素社会の実現に貢献します
日本IBMは、低炭素社会の実現のため、「自身がなすべきこと」「お客様を支援すること」そして「社会へ貢献すること」に努めていきます。
ECOマラソン
地球温暖化防止をはじめとする環境保全活動は、職場だけでなく、個人生活での実践も必要です。日本IBMは、社員の環境保全活動への参画を支援するため、2004年から「ECOマラソン」をスタートしました。当プログラムは、目標に向かってチャレンジを粘り強く継続するという意味を込めて、「ECOマラソン」と名づけられました。
ECOマラソンには、日本IBMグループに所属し、社内メールIDを持つ社員ならば誰でも参加でき、任意で家族も登録できる形になっています。参加者は、会社と日常生活での自らの環境保全活動の目標をデータベースに登録し、その達成度を自己評価して毎月申告します。達成度はポイント換算され、累積ポイントの増加とともに変化していくアイコンによって、年間を通じて自分の行動の進捗状況を一目で知ることができます。また、CO2家計簿の機能を使えば、家庭でのCO2排出量の目安量も算出できる仕組みになっています。
参加者数は、プログラム開始以来順調に増加を続け、2008年末の社員参加率は27.2%、参加総数は約1万人に到達しました。
地域活動

奥多摩での間伐活動日本IBMではこれまでも、「地球環境貢献特別プログラム」(2002年~2007年)や、六本木に本社や事業所を構える日本サムスン、日本IBM、富士ゼロックス3社の社内ボランティアによる地域清掃活動「Green Road Six」(2005年~)、また、事業所での地域清掃活動など、コミュニティーでの環境貢献活動を行ってきました。
2008年には、さらに個々人の環境への意識を高めるため、環境ボランティア活動に興味・関心のある社員・定年退職者のための「環境ボランティア・コミュニティー」を発足し、130人以上のODCボランティアが同コミュニティーに登録しました。IBM社員やその家族による荒川河川敷(東京都)でのクリーンアップ活動や、奥多摩・鳩ノ巣地域(同)での2回にわたる森林間伐活動、さらには小・中・高校での環境教育授業支援など、環境面での新たなボランティア活動が活発に展開されました。
グループ会社の環境活動の紹介
自然保護活動を継続実施-コベルコシステム株式会社
同社の自然環境保護イメージキャラクター
「Kocoroちゃん」

第5回クリーン・ハイク
(2008年)の模様
2008年の植樹活動コベルコシステム株式会社の本社がある神戸には、約1700種の植物が自生する六甲山があります。市民や地域コミュニティ−がその恵みを守り、育て、親しみ、楽しみながらさまざまな自然保護活動に取り組んでいます。
コベルコシステムでは、良き企業市民として地域貢献を果たしていきたいとの考えのもと、会社と社員とが一体となった六甲山の自然保護活動を継続的に実施しています。
その主な活動の一つ「六甲山クリーン・ハイク」は、ボランティア社員および家族が、NPO法人「六甲山の自然を学ぼう会」より草木や花々の解説を受けながら山中の清掃活動を行うもので、2006年からスタートし、2008年の5回目は約25名が参加しました。このクリーン・ハイクは、自然を大切にする心を育み、六甲山の多様な植物について学ぶとともに参加者の健康増進を兼ねた活動となっています。
また、会社設立20周年記念行事として、2007年に有馬温泉癒しの森と県立六甲山自然保護センターに植樹を行いました。ボランティア社員が六甲山で採取したヤマアジサイ自然保護活動を継続実施—コベルコシステム株式会社を、5ヵ月間自宅で挿し木して育樹し、その後植樹するという活動で、2008年にも前年に引き続きヤマアジサイ他の植樹を行いました。
さらに、六甲山の自然紹介パンフレットやカレンダーの無料配布等も実施するなど、環境面でのさまざまな地域活動を展開しています。
