IBMは、環境に関する長年にわたる経験と知見を基礎として、お客様のために、環境問題の解決に向け貢献していきます。
お客様への知見の還元
IBMはいち早く環境経営を取り入れ、1997年には世界で初めてISO14001の統合認証を取得するなど、環境への取り組みを今日まで継続して行ってきました。このような長年にわたる取り組みを通じて、多くのノウハウや経験が培われてきました。
IBMはこれらの知見に基づく新たなビジネス・モデルやソリューションをお客様に展開し、お客様とともに環境問題の解決へ向けて進んでいくことが重要課題であると考えています。
IBMは2008年に発表した新たなビジョンである「A Smarter Planet」の重要課題の一つとして「Green and Beyond」を掲げています。これは単なる環境問題への対応を超えた、地球のためのさらなる貢献を意味しています。
IBMは、これまで蓄積してきた知見や経験に加え、世界中に展開する基礎研究や製品設計、そしてハードウェア、ソフトウェア、コンサルティングなどの技術を有し、先進的な取り組みを行っています。これらをすべての製品やサービスに取り入れ、ビジネスを通じて世界中のお客様や社会に共有いただくことで、広く地球のために貢献したいと考えています。
具体的取り組み-省エネルギー・CO2削減に向けて
IBMは、環境に関する経験や知見のほとんどが多くのお客様に利用可能であり、それらをご利用いただくことで、投資を抑えつつ迅速で効果的な対応が可能になると考えています。
ここでは、お客様の省エネルギー・CO2削減に向けたIBMの取り組みを紹介します。
カーボン・マネジメント診断
IBMは、CO2排出量の削減を可能とする革新的な戦略の策定・実施に向けて、世界中のお客様を支援しています。
IBMのカーボン・マネジメント・コンサルタントは、Component Business Model(企業活動をコンポーネント化して分析する手法)に基づき、お客様の業種に対応した「カーボン診断ツール」を用いて、将来のベスト・プラクティスやベンチマークと照らし合わせつつ、お客様の活動とそれによって排出されているCO2の現況を正確に把握します。この方法によって得られた結果に基づき、お客様の課題を構造的に分析し、目標を立てると同時に、お客様とともに最も効果的な低炭素化の実現に向けたロードマップおよび優先順位と実施計画を短期・中長期カーボン戦略として作成します。
データセンターの省エネルギー

コロラド州ボルダーの
IBMの低エネルギー型データセンターIBMは2007年、世界規模でProject Big Greenというイニシアチブを発表しました。これはサーバーの省エネルギー化、コンピューター・ルームの見直しなどにより、データセンターの省エネルギーを実現するものです。IBMは自社保有のデータセンターについて、2010年までに電力消費量を上げずにコンピューターの処理能力を2倍にするという目標を掲げて取り組むのみならず、お客様のデータセンターについても省エネルギー化・効率化を進めるために貢献していきます。
IBMは米国コロラド州ボルダーに「最もグリーンなデータセンター」と呼ばれるデータセンターを作りました。ここでは外気冷却や熱解析技術、低電力サーバーの導入など、省エネルギーを追求した最新の設備を構築し、お客様に公開しています。
これは自社で実際に進めてきたことをお客様に還元する、というポリシーに基づくものとも言えます。
ビジネス・モデルのイノベーション
多くの企業に共通するオフィスや工場、物流、さらには店舗で使われる電力やガスなどのエネルギーは、CO2排出量の中で大変大きな割合を占めています。CO2の排出を抑制して低エネルギー化を実現しつつ、利便性を向上させるためには、ビジネス・モデルのイノベーションが求められています。
日本IBMでは、お客様のビジネス・プロセスを分析し、課題を把握し改革することでエネルギー削減を進める活動を始めています。例えば、物流の拠点やルートの根本的見直しによる効率化や、お客様サービスとのバランスを見直して営業所の適正な数と配置を再検討することなど、数多くの手法が存在します。
具体的手法の一例として、オフィスの電力使用量を削減するための取り組みの例を挙げれば、オフィスの電気料金は、通常は実績の合計額を所属する部門に定額で割り振ることが一般的です。しかしそれをセンサーやITを駆使して、実利用時間や詳細使用電力をベースとして、部門への付け替えができることとなれば部門長は自主的に電気料金の負担数を下げるように動きます。このことにより、ビジネス管理を改革するとともに、エネルギーコストおよびCO2の削減につなげることが可能となります。
その他、無線温度センサー設置と熱解析理論を応用してエアコンの噴出口調整を行うことや、夜間の毎時一斉消灯の実施など、さまざまな手法もあります。
IBMは全世界で蓄積してきた膨大なノウハウを活用し、お客様のエネルギーとCO2を削減して地球環境保護に貢献してまいります。
【Voice】お客様への貢献
IBMの技術と知見を活用して

IBMは1971年に環境ポリシーを制定し、それに基づいて環境に関する企業倫理を厳しく維持してきました。IBMのCO2削減については、日本では2007年に1990年比で66%の総量削減実績がありますが、このことは本当に誇りに思っています。これは社員全員の協力がなければできないことだからです。
長年の経験と得られた知見をお客様に還元する際には、まず「見える化」を図り、次に、考えてさらに考えてCO2を削減し、そして毎年成果を確認し続ける、というIBMの基本的な三つのステップがとても重要です。お客様からは「IBMが言うようなことは自社ではすべてやっていると思っていたが、IBMは業務の基本かつトータルな観点から見てくるので、多くの気がつかない点が見え、実際のコスト削減に大きく寄与した」などとよく言われます。これはこの三つのステップがあるためにできることだといつも感じます。
CO2削減だけでなく、近年の重要課題であるRoHSやREACHなどの化学物質規制についても、IBM自身がITと設計、調達実務と連携の下に運用している点がお客様の大きな参考になっているようです。
また2008年後半からは水の問題も大きくご支援しています。企業にとっての水は、「コストとしての水」、「水質としての水」、「水の確保」と大きな課題があります。これらについても、IBM自身が進めてきた自社の取り組みやシステム実績が、お客様に本当にできそうだと思っていただける大きな要素になっているように思います。
これからも社内の経験と知見をできる限りお客様に使っていただけるよう努力いたします。
グリーン・イノベーション事業推進部長
岡村 久和
