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ポスト団塊時代の「人財」戦略 - IBMの場合

企業にとって人材は成長の原動力 いかにして優秀な「人材」を確保するか

掲載日:2007年8月20日

高校から退職までを見通した取り組み
IBMには研修プログラム、見習い制度、柔軟な労働形態など、深刻なスキルギャップを埋め、人材を確保し、熟練社員の後継世代を育成する数々の取り組みがあります。少子高齢化により労働力に変化が起き始めている今が、将来の適正な労働力確保のための施策をスタートするときです。IBMが熟練社員に対して、彼らのスキルを生かした働き方をどのようにサポートしているかを紹介します。

世代別の労働人口に占める割合を表す図 沈黙の世代(1925-1945年)10% 団塊世代(1946-1964年)46% ジェネレーションX(1961-1981年)29% ジェネレーションY(1982-2003年)15% 役員室からクラスルームへ
IBMでテクニカル・マーケティング専門職に就いているボブ・リー(Bob Lee)は、複雑なテーマについて上級経営幹部に多くのプレゼンテーションを行ってきました。来年、彼はこれまでのうち最も厳しい聴衆に直面することになります。中学生への数学の授業です。31年間のIBM勤務の後、ボブは新しい「教育者移行支援 (Transition to Teaching)」プログラムに参加し、100名の社員とともに第2の人生のための「集中教育」を受けました。

米国労働省によれば、科学、数学、エンジニアリングおよびテクニカル・トレーニングが必要な仕事は、1998年から2008年の間に51%の増加が見込まれています。イノベーション主導の経済における仕事に適した学生を育成するには、260,000名以上の数学および科学の先生が新しく必要になります。IBMには全世界で幼稚園から高校卒業までの 公共教育を支援してきた歴史があり、また退職後の第2、さらには第3の人生でも活躍したいと考えている数学や科学のスキルを持つ経験豊かな社員がいます。教育者移行支援 (Transition to Teaching) プログラムでは、IBM社員が教育者に転身する際に、認定コースと学生を教育するための休暇取得期間の奨学金として180万円 ($15,000) の経済援助を行っております。

教育者移行支援 (Transition to Teaching)プログラムは、IBMが今世紀の特異な少子高齢化のなかで有能な労働力を管理するために進行させている、いくつかの先進的な取り組みのうちの1つです。IBMは75の国に330,000名の社員が働く、規模と多様性ではユニークな存在です。適切なスキルを適切な場所とタイミングで活かすには、最も価値のある資産(人材)をどのように最適化したらよいでしょうか? ここでは、IBMがIBM自体およびお客様を支援するいくつかの方法を紹介します。

次世代のスキル構築のために
メインフレーム・ビジネスでは、開発者としてのスキルを確立するためには、およそ8年間必要です。この先10年間で退職予定のメインフレーム技術者、開発者、技能者に対し、IBMはこれらの習熟したスキルを次の世代に引き継ぐための方法を試行しています。最初のステップは、この先2、3年の間に起こるであろうスキル・ギャップの時期とタイミングを正確に割り出した診断調査でした。「問題を解決するための特効薬はありません。IBMも他の多くの企業も、スキル・ギャップを解消するために複数の戦略を持つ必要があります。例えば、シニア労働者が長期に渡り働くことができるような柔軟性のある選択肢および人員管理ツール、ナレッジ・マネジメント、革新的な学習イニシアチブ等です」と、IBM グローバル・ビジネス・サービスのアソーシエイト・パートナーであるエドワード・ヴィタロス(Edward Vitalos)は言います。

「IBMではメインフレーム開発領域において、一人の退職者が2、3名の技術者と組み、特定のスキルを教える実習プログラムの実施を計画中である」ことを、テクニカル・ワークフォース企画部長のジェニファー・ハウランド(Jennifer Howland)は明らかにしました。8年間のトレーニングをより管理しやすい時間枠に縮めるために、教育のエキスパートが最新のテクノロジーを駆使して対象のモジュールを開発し、従来のクラスルームにおける教育を補完することができる体験学習を組み込むことになるでしょう。その他の選択肢として、オンデマンド・トレーニング、あるいは高度なテクニカル・プロジェクトを担当できる退職者を採用することも検討されています。

有能な人材のサプライ・チェーンの構築
近い将来、IBMも、ビジネス・パートナーもお客様も、アプリケーション開発およびシステムのサポートができるメインフレームのスペシャリストが必要になるでしょう。技術工学系の新卒者数を確実に確保するために、IBMは世界の230の大学と学術的な先進的取り組みを開始しました。これには、メインフレーム・テクノロジー・コースの開発、教授の養成、コンピューター施設の利用および学生の採用が含まれます。目標は2010年までに20,000名のメインフレームを勉強する学生を養成することです。(サービス・ビジネスにおける有能な人材のニーズも同様に重要です。2006年1月にIBMとノースカロライナ州立大学は、サービス・サイエンス、マネージメントおよびエンジニアリングの分野で新しい教育課程を発表しました。この先進的な取り組みは大学院生向けに、現在発展している分野横断的なサービス・マネージメントでのキャリア構築ができるように設計されています。)

コミュニケーションと支援体制を通じて、IBMは増大する退職者に、ジョブ・シェアリング、勤務地の融通、プロジェクト型勤務とパートタイム勤務などの柔軟な働き方の選択肢を有効利用するよう働きかけています。「パートタイム勤務は出世コースから外れることになるという認識を克服するのは難問です。しかしパートタイム勤務とは出世コースから外れることではないのです」と、IBMタレント・プログラムのマネージャーであるジュディー・ゲイナー(Judy Gaynor)は説明しています。二人のシニア・ソフトウェア技術者のマネージャーは、パートタイム・オプションにより、最高の貢献者を二人確保できたことを指摘しています。二人のうちの一人は、パートタイマーになってからいくつかの特許賞を受賞しています。

IBMは自身の経験をお客様の支援に活用しています

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