
夏が近づき、暑くなってくると仕事の効率も落ちてしまいがち。これはコンピューターも同じです。膨大な処理を行うコンピューター内部は、かなりの高温状態。この発熱を処理しないと、パフォーマンス低下、システムの不安定な挙動を招くばかりか、内部パーツの劣化や故障の原因にもつながります。
しかも、年々高性能化するコンピューターは、発熱温度も上昇するいっぽう。一般的にコンピューターは、ファンで風を送り込むことで発熱部分を冷却、熱い空気を外に排出しますが、ますます高くなる発熱に対応するため、各社、クーリングについてしのぎを削っている状況です。
そこでThinkPadは冷却についての専門チーム「サーマルチーム」を編制し、最も効率的かつ効果的に冷却するための研究、開発に取り組むことで、冷却装置だけではなく、PC全体でより柔軟性の高い熱対策を実現しています。たとえば「通風断熱構造」と呼ばれる排気構造は、住宅建築を参考にしたもの。一番高温になるヒートシンク付近の本体下部に設けた孔から、常に外部の空気を取り込める構造のため、本来ならファンの厚みを変えて風量を増やさないと実現しなかった冷却温度を、設計の工夫により実現しました。

さらにファン自体にも、先端に突起を施すことでより高い静音化を実現する特殊形状、「オウルブレード(ふくろうの羽根)」を採用。突起が生み出す「小さな渦」が、従来のファンで発生していた騒音の元である「大きな渦」を打ち消し、その結果、同じ回転数ならよりノイズを軽減、つまり従来のものと同じレベルのノイズで、ファンをより高速回転させることが可能になりました。
そしてこれら冷却技術を効率よく制御するのが、ThinkPadに内蔵された複数の温度センサー。これらは、常にコンピューター内部の温度を管理していて、センサーが設定以上の温度を感知すると、ファンがそれに応じて回転を調節するようになっています。このセンサー、一般的なノートPCにはいくつか内蔵されているものですが、ThinkPadはその中でも特に多く、実に七つもの温度センサーを各部に設置。これにより、よりきめ細かく本体内の温度を監視することができ、その結果、効率よくファンを回転させ、騒音の低減やバッテリーの省電力化にも貢献しています。
性能は向上させても、温度とバッテリー消費量は上げない。そんなサーマルチームのアツい情熱が、クールなThinkPadを作り上げているのです。
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