2000年8月24日
IBM(R) UltriumTM テープ製品ファミリー
業界初の次世代磁気テープ規格『LTOTM』製品を発表
−転送速度は最大毎秒30MB、約3秒で300ページの小説を読込み可能−
日本IBM(社長・大歳卓麻)は24日、次世代磁気テープ規格『LTO
(Linear Tape-OpenTM)』に準拠した最初の製品となる大容量テープ・ドライブ製品
群『IBM
Ultrium(ウルトリウム)テープ製品ファミリー』を発表しました。
Ultriumは、1997年にIBM、ヒューレット・パッカード(HP)、シーゲートとの3社で共同開発を開始したLTO規格に基づくフォーマットです。LTOテクノロ
ジーを応用することにより、高いデータ完全性を維持しつつ既存のテープ容量と性能を越える次世代のテープ・ストレージ製品の開発が可能です。LTO規格には、大容量記憶を
実現するUltriumと、高速データ・アクセスを追求する「AccelisTM(アクセリス)」の
2種類があり、本日発表するのは、業界初となるUltriumフォーマットの磁気テープ製品です。
Ultriumテープ製品の最大の特徴は、カートリッジ・テープ1巻に200ギガバイト(GB、2:1圧縮時/非圧縮時は100GB)、同価格帯製品に比べ約2倍の大容量
を保管できることです。また、転送速度は最大で毎秒30メガバイト(MB、圧縮時/非圧縮時は15MB/S)と超高速で、バックアップに要する時間を約半分に削減できま
す。この性能は、約3秒で300ページの小説を読込みことを可能にするスピードです。
今回の発表は、e-ビジネス環境での予測不可能な処理量の増加に対して、テープ・ストレージ製品の需要が増加していることを受けたものです。また、Ultriumテープ製
品は大容量を実現することから、フィルムの保存やビデオ・ライブラリーのデジタル化に最良の方法を求めるメディア企業に最適で、Ultriumテープ製品を利用することで
フィルムやビデオの検索や再生を自動化できるようになります。IDCの調査によると、全世界でのテープ・オートメーションの市場規模は、2004年には約2倍の46億ドル
に達します。
Ultrium磁気テープドライブのメカニカルデッキ部に関しては、日本電気株式会社(社長・西垣浩司、以下
NEC)と共同開発をしています。NEC ソリューションズ
執行役員常務 小林一彦 氏は、今回の発表に対して以下のように語っています。「NECとIBMはLTOテープドライブの主要部品であるテープ走行機構部を共同開発
し、IBMに供給いたします。またNECは、IBMからLTO
Ultrium磁気テープドライブの供給を受け、同テープドライブを搭載したローダ・ライブラリの製品化を計画しております。」
Ultriumフォーマットは、オープンな環境においてコストパーマンスの高い製品を提供することを目的としており、次のような特長と利点を持ちあわせています。
- 4世代にわたるテクノロジー・ロードマップを公表(図1)
- マルチプラットフォームやマルチベンダーの対応
- ライセンス供与と検証テストの実施
- イセンス先メーカーによる製品ラインの拡充図1
(図1)
| 第一世代 | 第二世代 | 第三世代 | 第四世代 | |
| 非圧縮時容量 | 100GB | 200GB | 400GB | 800GB |
| 圧縮時容量 | 200GB | 400GB | 800GB | 1600GB |
| 非圧縮時データ転送速度 | 10-20MB/S | 20-40MB/S | 40-80MB/S | 80-160MB/S |
| 圧縮時データ 転送速度 | 20-40MB/S | 40-80MB/S | 80-160MB/S | 160-320MB/S |
| メディア | メタル パーティクル |
メタル パーティクル |
メタル パーティクル |
薄膜 |
本日発表したIBM Ultriumテープ製品ファミリーは、以下の4製品です。 各製品は、IBMのミッドレンジ・サーバーAS/400(R)、UNIX(R)サーバーRS/6000(R)、PCサーバー Netfinty(R)に加え、Sun SPARC、HP、およびIntel(R)ベースのハードウェアで使用できます。対応プラットフォーム は、AIX(R)、OS/400(R)、Sun Solaris、HP-UX、Windows NT(R)、Windows(R)2000です。
- IBM 3580 Ultrium テープ・ドライブ
スタンドアロン型のテープ・ドライブ製品で、Ultra2/Wide LVD (Low-Voltage Differential)とUltra/Wide HVD (High-Voltag Differential) の2種類のSCSIインターフェースに対応する2モデルを発表しました。 - IBM 3581 Ultrium テープ・オートローダー
IBM Ultrium テープ・ドライブを搭載したオートローダーで、カートリッジを7巻(1.4TB)収容できます。ラック・マウントとスタンドアロンの 2つのタイプを選択でき ます。 - IBM 3583 Ultrium Scalable テープ・ライブラリー
18~72巻(3.6TB~14.4TB)のカートリッジを収容できるライブラリー製品で、ラック・マウントとスタンドアロンの2つのタイプを選択できま す。 - IBM 3584 Ultrium UltraScalable テープ・ライブラリー
最大2,481巻(496.2TB)のカートリッジを収容でき、Ultrium テープ・ドライブを72台まで搭載できます。
IBM Ultriumテープ製品ファミリーの技術的な特長は以下のとおりです。
リニア記録方式
1/2インチ・テープに4つのデータ・バンドに分かれた384トラックでデータを記録します。BOT
(Beginning Of Tape)からEOT (End Of Tape)までは8トラックで、EOTに達すると次のトラック上をEOTからBOTへ書き込んでいく
方式です。
サーボ・トラック
IBMで25年の実績を持つサーボ機構(フィードバックを使用してエレメントの物理的位置を制御する自動装置)を搭載し、テープ上に事前に記録されたサーボ・トラックがヘ
ッド位置を正確にコントロールします。
ECC(エラー訂正コード)
データを保全するための拡張ECCを採用しています。トラックをまたがるエラーを自動訂正し、トラック全体が失われた場合のデータ消失を防ぐ技術です。
カートリッジ・メモリー
データの位置情報やメディアのエラー情報を保管した4KBのメモリー・チップを搭載しています。
MR (Magnetoresistive)ヘッド
面記録密度の高さで定評のある、MRヘッドを搭載しています。
本日発表製品の価格(消費税別)および出荷開始予定日は次の通りです。
| 製品名 | 価格(消費税別) | 出荷開始予定日 |
|---|---|---|
| IBM 3580 Ultrium テープ・ドライブ | 1,360,000円から | 2000年 9月 1日 |
| IBM 3581 Ultrium テープ・オートローダー | 1,990,000円から | 2000年10月20日 |
| IBM 3583 Ultrium Scalable テープ・ライブラリー | 3,029,000円から | 2000年10月20日 |
| IBM 3584 Ultrium UltraScalable テープ・ライブラリー | 10,658,000円から | 2000年 9月 1日 |
以 上
IBM、AIX、Netfinity、OS/400、RS/6000は、IBM
Corporationの商標。
Linear Tape-Open、LTO、Ultrium、Accelisは米国におけるHewlett-Packerd
Company、IBM Corporation、SeagateTechnology,
Inc.の商標。
Windows、Windows NTは、Microsoft Corporationの登録商標。
UNIXは X/Open Company Limited がライセンスしている米国ならびに他の国における登録商標。
IntelはIntel Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標。
その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商業。