2002年5月13日
日本アイ・ビー・エム株式会社
三鷹市
東京・三鷹の全市立小学校・家庭・地域を結ぶネットワーク構築
−IBMが社会貢献プログラムの一環として教育改善のために75万ドル相当の支援−
日本IBM(本社・東京都港区、社長・大歳卓麻)と三鷹市(東京都、市長・安田養次郎)は13日、IBMコーポレーションがグローバルに展開している教育改善のため
の社会貢献プログラムの一環として、三鷹市教育委員会と共同で同市立の全小学校15校において「三鷹市学校・家庭・地域連携教育プロジェクト」を、本年4月から2年間にわ
たり展開する、と発表しました。学校と家庭、学校周辺地域を、ブロードバンド・ネットワークを活用して連携させることにより、子供たちの総合的な学習能力を養うことを目的
としています。
IBMは総額75万ドル相当の支援を行い、三鷹市教育委員会との協力のもと、最先端の情報技術、通信技術を活用した先進的な教授法、学習法、カリキュラムを、子供たちのた
めに提供します。両者は今回のプロジェクトで、高学年児童、保護者、地域支援者(メンター)など3,000人程度のシステム利用環境作りを目指します。さらに将来的には、
全小学校の高学年児童約3,500人とその関係者が活用する仕組みを構築する意向です。具体的には、IBMは遠隔学習を実現するソフトウェア「ロータス ラーニングスペー
ス」を活用した、実用的な教育システムを構築するサービスなどを提供します。また三鷹市も教育委員会を通じ、当プロジェクトのインフラ拡充部分へほぼ同額の投資を行い、
IBMが世界的に展開している教育改善プログラムと連携した、両者の共同プロジェクトとして展開します
当プロジェクトの主な目的は、本年4月から実施された新学習指導要領に沿って、児童が自ら学び、考え、問題を解決する力を伸ばすことや、地域文化や他の地区の文化を理解す
る能力を育成し、最先端の情報コミュニケーション技術(ICT:Information Communication Technology)を活用して、児童の学習能力
を向上させることにあります。高度なセキュリティを備えたブロードバンド・ネットワークを、学校内・学校間を結ぶだけでなく、学校と家庭・地域間までを結ぶイントラネット
として活用し、日本でも先駆的に「地域が協力できる開かれた学校教育」を目指すものです。
全小学校が参加する当プロジェクトは、ネットワークを利用して保護者やメンターが教育に参加できることが大きな特徴です。例えば、学校における授業や休み時間などの映像を
ビデオ配信することで、昼間の授業参観が困難な保護者やメンターがいつでも学校での子供の様子を確認したり、家庭から参観の感想やアドバイスを、いつでも学校に送信できる
ようにする予定です。さらに、暗証番号で保護されている家庭と学校の専用ページで、先生と保護者の個人面談や相談をネット上で行うことも考えています。
メンターには、ネット上で、子供たちに個別に学習アドバイスをしたり、地域討論会などの意見交換を履歴を残しながら実践してもらうことなどが期待できます。三鷹市では昨年
から、地域と連携した教育改善のパイロット・プロジェクトを実施しており、既に100人以上の地域メンターが、学校教育を支援しています。例えば、昨年10月に行われた植
物の育成を通じた「総合的な学習」においては、ピーナッツ栽培を子供たちの自らの学習課題として、インターネットによる調べ学習や、ピーナッツ農業の学習や歴史に詳しいメ
ンターからのメールによるアドバイスなどを受け、また自ら農園を訪問し、記録し、発表することで、生物や歴史などの学習の幅が広がりました。
このパイロット授業を通じて、先生が授業で利用する教材準備をメンターが支援するなど、学校と地域社会との協力体制が生まれました。また、先生が子供たちに与えたい情報
を、効果的に学習に取り入れるノウハウも蓄積できました。三鷹市教育委員会では、地域のメンターが次代を担う子供の教育に気軽に参加できるインフラを構築することで、開か
れた学校教育が生む成果を期待しています。
また、日本IBMでは、当プロジェクトを行うにあたり、社員に広く当プロジェクトを支援するボランティア活動への参画を呼びかけ、既に40人以上の参画希望者を得ていま
す。これら社員ボランティアは、学校・家庭・メンターへのPC指導やホームページ作成支援、さらには得意分野での技術を生かした総合的な学習指導、ネットワークを通じた
e-メンターとしての活動を、三鷹市教育委員会や学校とも話し合って提供することを予定しています。米国においては、児童生徒に対してIBM社員がインターネットを通じて
支援・指導するe-メンタリングのプログラムが広く実施されています。
IBMコーポレーションは、1994年から初等中等教育分野において、全世界レベルで実施している教育改善プログラム「Reinventing Education
Program」を通じて、各国の教育における課題を、IBMの技術、サービス、専門知識を総合的に活用して支援するプロジェクトを実施しています。IBMでは、21の米
国各州政府や自治体のほか、オーストラリア、シンガポールなど8ヶ国において共同プロジェクトを実現してきました。本日発表の三鷹市とIBMとの当プロジェクトは、日本に
おける初のグローバルに連携した社会貢献プログラムとして、日本IBMが学校・家庭・地域社会の要望に応じて実施するものです。
三鷹市は、1980年代に「情報都市モデル地域」に選定され、1997年には教育センターと市立の全小・中学校をイントラネットで接続し、各学校のホームページを作成しま
した。この試みは、三鷹市が策定した「地域情報化計画」を実施したものです。日本IBMは、当計画の中心的役割を担っていた三鷹市教育委員会の主旨に賛同し、日本における
社会貢献活動の一環として、昨年実施された小学校4校での教育改善のパイロット・プロジェクトに参加しました。本日の発表は、その成果を踏まえ、市内全15校の小学校へ新
たに展開するプロジェクトを、IBMがグローバルに展開している社会貢献プロジェクトのひとつとして、世界レベルで支援していくことになったものです。
以 上
IBMは、IBM Corporationの商標。
その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標。
