2003年5月9日
ご参考資料
グリッド・コンピューティング事業を強化
−日米欧を結んだシステム検証機能や、商用化に向けたパートナーとの協業を発表−
日本IBM(社長:大歳卓麻)は、ネットワークに接続されたサーバーやストレージ、ソウトウェア、データ資源の有効活用を実現するグリッド・コンピューティング関連
の事業を強化していきます。具体的には、IBM(R) の日米欧3拠点を結んだ大規模なグリッド・シス
テム検証機能を提供していくほか、商用化に向けた日本のパートナー企業との協業、さらに農業化学、エレクトロニクス、高等教育(大学)の3分野向けの新ソリューション等を
発表しました。また、関西電力におけるグリッド・コンピューティング技術の実用化検証の支援についても発表しました。
1) 日米欧の3拠点を結んだ大規模なグリッド・システム検証機能を提供
日本IBMでは既に昨年9月、箱崎事業所(東京都中央区)に最新技術のデモや検証等を行う施設 「グリッド・デザイン・センター」を設置しています。今回、さらに多様で大
規模なシステム案件に向けて、幕張事業所(千葉県千葉市)の「e-ビジネス・オンデマンド・デザイン・センター」を通じて、新たに最先端のグリッド検証機能を提供していき
ます。具体的には、当センターと米国ポキプシー、仏国モンペリエのIBM施設を結んで日米欧3拠点による大規模なグリッド・システムの検証が可能になります。これらを活用
することで、お客様は自社のシステム規模に応じた最適なグリッド環境を事前に検証することができるため、システム構築の検討や開発生産性を大きく向上させることができま
す。
2) 商用化に向けた日本のパートナー企業との協業
IBMはグリッド・コンピューティングの商用化利用を促進するソリューションの開発を支援するため、ソフトウェア・ベンダー企業およびビジネス・パートナー各社との協業を
推進していくことを発表しており、日本では次の企業が賛同しています。今後、各社と日本でのグリッド・コンピューティング市場の開拓のため、合同セミナーの実施等共同で
マーケティング活動を実施していく予定です。
- アクセルリス株式会社は、ライフサイエンス業界のお客様に、計算生物学・計算化学による新薬探索をトータルに支援するソフトウェアソリューションを提供してお
り、推奨ハードウェアベンダーのIBMと協業していきます。
- エムエスシーソフトウェア株式会社は、自動車産業等各種製造業のお客様向けのCAEソリューションにおいて実証実験及び商用化に向けてIBMと協業していきま
す。
- 株式会社 日本アルゴリズミックスは、金融業界のお客様向けリスク管理ソリューションにおいてIBMと協業していきます。
- 日本イーエスアイ株式会社は、インダストリアル業界のお客様向けのエンジニアリング・製品設計・製造ソリューションにおいてIBMと協業していきます。
- シスコシステムズ株式会社は、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)におけるグリッドサービスの実現に向けてIBMと協業していきます。
- マーキュリー・インタラクティブ・ジャパン株式会社は、全インダストリーを対象とした事業最適化ソリューションにおいて、ソフトウェア品質向上の分野で
IBMと協業していきます。
- 株式会社 NTTデータは、「Insight for the New Paradigm −未来のしくみを、ITでつくる。」というコンセプトのもと、お客
様の価値を高めるためのさまざまなITサービスを提供しています。2002年12月にはPCグリッド技術を利用したサービスcell
computing(R) の実証実験をIBMのサポートとともに行いました。今後、ライフサイエンス
を中心とした研究開発分野、CGを利用するエンターテイメント分野、その他PCグリッドが得意とする分野を対象にcell
computingのシステム、サービスを提供していきます。
- コベルコシステム株式会社は、先進的なIT知識と業界の業務ノウハウを元に得ERP、CRM、PLM、CAE等の分野でIBMと協業し、お客様にITソリュー
ション&サービスを提供しています。
- 株式会社日本総合研究所は、材料科学分野において各種シミュレーターおよびコンサルティングを提供していきます。
- 株式会社ビーコン インフォメーションテクノロジーはデータ・グリッドのソリューション分野でIBMと協業していきます。IBMが提供する新しい連携 (Federation)機能(DB2 インフォメーション インテグレーター)に自社製品を対応させ、企業のデータ統合のソリューションとサービスを強化していきます。
3) 関西電力におけるグリッド・コンピューティング技術の実用化検証を支援
関西電力では、グループ事業の最適化を目指す上で、昨年からグリッド・コンピューティング技術の利用を検討されており、ビジネスやITの課題に対して具体的な業務への適用
を検討してきました。その結果、複数の部門や関連会社に分散している情報を、データ・グリッド技術により仮想的に統合し、既存システムを変更することなく情報の共有を可能
にすること、また新たな業務を展開する上でも少ないコストと最短の期間で実現することを目指されています。IBMはグリッド・コンピューティング技術の検証を支援し、関西
電力はデータ・グリッドを実現する上で、データ・フェデレーション(データの新しい連携・連邦化)の実用化検証を行います。
4) 新たに3分野向けソリューションを提供
新たに農業化学、エレクトロニクス、高等教育(大学)の3分野向けのソリューションとして、グリッド・オファリングを提供していきます。これらは異機種混合環境で、グリッ
ドの標準仕様であるOGSAに対応していくようにデザインされています。IBMグローバル・サービスは、IBM製および他社製のハードウェアとソフトウェアを対象にしなが
ら、これらのオファリングのグリッド・システム構築を支援していく予定です。
- エレクトロニクス(エンジニアリング・製品設計の重点領域)
エレクトロニクス産業に対しては、エンジニアリング・製品設計グリッドとデザイン・コラボレーション・グリッドを提供します。エンジニアリング・製品設計グリッドは、 エレクトロニクス企業がサプライヤー、OEM、製造委託企業から提供される、異なる種類のコンピュータ資源やデータ資源などを一つの統一したシステムとして構築し、新製品 導入の期間短縮を支援します。デザイン・コラボレーション・グリッドは、集中製造プロセスおよびEDA(Electronic Design Automation)ツー ル等で求められるパートナー間でのデータ共有を強化します。
- 高等教育(大学、研究開発の重点領域)
高等教育分野に対しては、大学コラボレーション・グリッドを提供します。これは、研究上のニーズの変化に適応できる柔軟で拡張可能なインフラの提供により、研究者や研 究機関の間で膨大な生の研究データの共有を可能にします。
- 農業化学(研究開発とビジネス分析の重点領域)
農業化学のお客様に対しては、高速解析グリッドと情報アクセス・グリッドを提供します。高速解析グリッドは、コンピュータ資源およびストレージ資源の改善により、高い 価値を持つ種子の生産をはじめ、科学的な発見の期間短縮を支援します。情報アクセス・グリッドは、分子生物学などの分野での新しい発見に必要とされる、膨大なデータ量や標 準化されていないデータ・フォーマットの効率的な管理を実現することにより、お客様がデータ資源を最大限に活用できるように支援します。
なおIBMは、航空・宇宙産業、自動車産業、金融市場、行政機関、ライフサイエンスの5つの産業に対応するグリッド・オファリングを1月に発表しています。4月 28日には米国で新たに上記3分野に石油産業を加えた4つの産業を対象とするオファリングを発表しました。
以上
IBMのグリッド・コンピューティング事業についての詳細は、次のURLでご覧いただけます。
・英語 = http://www.ibm.com/grid/
・日本語 = http://www.ibm.com/grid/jp/
IBMは、米国およびその他の国におけるIBMの商標または登録商標です。その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標。