2004年3月15日
理研にグリッド・ポータル・サイトを納入
和光と横浜の計算資源を連携−生命情報学研究を加速
日本IBM(本社・東京都港区、社長・大歳卓麻)は、文部科学省所管の独立行政法人、理化学研究所(本所・埼玉県和光市、野依良治理事長、以下
理研)に、「Bio Informatics研究支援環境ソフトウエア」として、グリッド・ポータル・サイトを納入したことを発表しました。このサイトは、3月1日に稼動
開始した理化学研究所のスーパーコンピューター・システムの利便性を向上するために利用されます。
バイオインフォマティクスは、核酸(DNAやRNA)やたんぱく質など生体高分子間の一連の生化学反応の結果として現れる生命現象を「情報」として量子学的に解明していく
研究です。「情報」には単なるインフォメーションを超えた意味が含まれているため、インフォマティクスと呼ばれており、DNAの配列情報を読み取ることや、X線などの装置
を使ってタンパク質の構造を決定する研究を行う情報処理技術などが代表的なものです。
理研は、病気の原因となる遺伝子や、ゲノムによる創薬ターゲットとなる遺伝子を推定するための研究などを中心に、世界トップ・クラスのバイオインフォマティクス研究を進め
ています。バイオなどの量子化学計算は、一般的に大規模な計算資源を必要とします。タンパク質や酵素などの量子化学的手法による研究分野では、大規模な理論計算手法の重要
性が高く、数百MBのメモリや数GBのディスクを必要とし、超並列サーバーでも数日から数週間かかる長時間の計算処理が必要となることがあります。
このため、理研はグリッドコンピューティングの最新技術を研究者用のポータル・サイトに活用することで、大幅な研究時間の短縮を図っています。グリッド・ポータル・サイト
によって、和光市の理研本所に設置されるスーパー・コンピューター資源と、ゲノム科学総合研究センターなどが属する60km以上離れた横浜研究所(神奈川県横浜市)のリ
ナックスによるサーバーを連携させることで、効率よく安全に有効活用できるようになります。
理研のグリッド・ポータル・サイトでは、国内外の研究所に広く普及している代表的なライフサイエンスの相同性検索アプリケーション「BLAST(Basic
Local Alignment Search Tool:ブラスト)」が稼動します。相同性検索とは、ある配列と他の配列の相似性を調べ、より似ている配列をデータベー
ス内から探し出すといった検索方法で、巨大なコンピューター資源が必要です。グリッドポータルは、BLAST処理用に最適化しているため、「小さな計算は近くの小さな計算
資源で、大きな計算は遠くの大きなスーパーコンピューター・システムで行える」計算資源の最適化が実現し、DNAやたんぱく質の塩基配列に関する研究が加速することが期待
されています。
当システムは、グリッドの標準ミドルウェア「Globus Tool Kit」が採用され、Linuxが稼動するIAサーバー「IBM(R)
(R) xSeries(R) 445」1台と
「IBM
xSeries 345」2台の上で構築されています。
以 上
IBM、e-businessロゴ、
、xSeriesは、IBM
Corporationの商標。
その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
<ホームページ>
日本IBMトップページ:http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース:http://www.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/press