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プレスリリース

手が震える症状に悩む人々のためのマウス・アダプター

発行日:2005年3月14日


2005年3月14日

手が震える症状に悩む何百万人ものコンピューター・ユーザーのための
マウス・アダプター

[英国 ロンドン 2005年3月14日(現時時間)発]

IBM®は14日(現時時間)、IBM研究員が考案した新しいコンピューター・マウス・アダプターを発表しました。このマウス・アダプターは、手の震えに悩むユーザーがパーソナル・コンピューターをまったく普通に使用することを可能にします。IBMは、このマウス・アダプターを英国の小規模の電子機器企業であるMontrose Secam Limitedにライセンス供与し、Montrose Secam社がAssistive Mouse Adapterとして製造、100米ドル以下で販売します。

International Essential Tremor Foundation(IETF)によれば、米国だけでも1,000万人近くの人々に、手の震えで最も一般的な症状である本態性振戦(はっきりした原因がなく、手が震える症状)が見られます。この症状があるユーザーはコンピューター・マウスを使うときに無意識に手が動いてしまい、パソコンを操作することが極めて困難になります。画面上のカーソルの不安定な動きのために、電子メールの開封や、Webボタンを押すといった簡単な作業も困難です。

新しいマウス・アダプターは、この状況を一変する可能性を持っています。これは、カメラ・レンズ用の手振れ防止装置と同様の仕組みで、震えの動きが伝達されないようにする機能を持っています。このアダプターは、あらゆるパソコン、オペレーティング・システムで使用することができるため、自宅やオフィスのほか、図書館、大学といった公共の場でもユーザーの助けになります。ソフトウェアを追加する必要はありません。アダプターはコンピューターとマウスの間に接続するだけで動作し、オン/オフの切り替えができるほか、震えの度合いに応じた調節も可能です。また、指の震えのため意思に反して行われた複数回のマウス・クリックを無視するように設定することもできます。

Montrose Secam社はこのマウス・アダプターを市場に送り出すことで、世界中で震えの症状に悩む何百万人もの人々がはじめて、コンピューターを支障なく使い続けることができる機能を提供したいと考えています。Montrose Secam社のディレクターの一人であり、自らも遺伝による先天的な振戦(手が震える症状)に悩んできたジェームス・コスグレーブ(James Cosgrave)氏は、次のように語っています。「私はパイロットですが、震えによって飛行機を操縦する能力が制限されたことはありません。しかしパソコンの場合は、マウスを使って画面上で非常に小さなカーソルを正確に操作しなければ何もできないので、ほとんど操作することができませんでした。私はマウス・アダプターの試作品を1年以上使っていますが、これは文字どおり私の生活を一変させました。」Montrose Secam社は、当製品の売上の一定の割合を、手が震える症状に悩む人々に対する支援と助言を行う英国の振戦基金に寄付していきます。

震えの症状で最も連想されがちな病気は、パーキンソン病でしょう。しかしそれ以外に、本態性振戦のように、あまり知られていなくても実際にはより一般的に見られる症状があります。震えは通常高齢者ほど悪化するものですが、あらゆる年齢に現れる可能性もあります。たとえば本態性振戦は、出生時に遺伝し、一生にわたり人に影響を及ぼすこともある症状です。

International Essential Tremor FoundationのCatherine Rice氏は、次のように語っています。「振戦は、人の生活に深刻な影響を及ぼします。震えによって、飲み物を持つ、シャツのボタンをかける、といった多くの簡単な日常的動作が、途方もなく困難になるからです。震戦の症状のある人にとってコンピューター・マウスを使うのが極めて困難なことは、よく知られています。ですから、この問題に対処するテクノロジーが開発されたというニュースはとても喜ばしいものです。この開発は、振戦に苦しむ人々に、非常に大きな恩恵がもたらされることでしょう。」

世界保健機関(WHO)によると、身体に障害を持つ人は全世界で7億5,000万人以上おり、そのうち5,400万人が米国に在住しています。IBMではこの市場を大きな機会として捉え、テクノロジーを活用することで多くの人々のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を向上させる場になると考えています。IBMでは、最終的に企業のお客様はこのような使いやすいコンピューティング・テクノロジーを主流のものとして受け入れていくであろう、と考えています。

American Assosiation of People with Disabilitiesの社長兼CEOであるAndrew J. Imparato氏は、次のように語っています。「今回もIBMは、障害のあるエンドユーザーがテクノロジーを日々活用するための方法を切り開いてくれます。労働市場でITスキルの重要性が増すにつれて、障害のある、あるいは高齢な労働者が長期的な雇用の機会を最大限に得るためのソリューションを容易に活用できることが、本質的な課題になっています。IBMが本日発表したマウス・アダプターは、数百万人のエンドユーザーの生活を一変させてしまうソリューションのすばらしい例です。」

IBMの研究組織の一部であるアクセシビリティ・センターでは、製品のアクセシビリティを推進し、世界標準に対応させ、障害やそのほかの制限のある労働者が直面している課題を解決するために革新的なテクノロジーの応用に取り組んでいます。IBMは、お客様とパートナー様に、高まりを見せる世界中の政府の規定に合致し、コンプライアンスを超えるアクセシビリティ・ソリューションを提供しています。

このマウス・アダプターを最初に開発したIBM研究員の1人であるJames Levineは、次のように語っています。「テクノロジーが社会に浸透していくに従い、コンピューターを使用することが当然とされる業務が増えていくでしょう。私は、私の身内の1人が手の震える症状によってコンピューターの使用に苦闘していたのを見てきました。彼には実際、使用できませんでした。しかし、彼をはじめとする手の震える症状を持つ数百万の人々、さらに高齢者にとって、その状況を好転させる方法があるはずだと思っていました。社会の高齢化が進めば年配のコンピューター・ユーザーも増えることになりますが、同時にコンピューター利用の必要性も増大していきます。手の震えに悩む人々もAssistive Mouse Adapterを使えば、もはや他人に頼らなくとも、オンライン・バンキングやショッピング、あるいは医療上のアドバイスを受けるといった日常的な活動が可能になります。」

Assistive Mouse Adapterは14日に発売され、Montrose Secam社を通してご購入可能です。

 以上

IBM、はIBM Corporationの商標。
その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標。

<ホームページ>
日本IBMトップページ : http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース : http://www.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/press

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