本文へジャンプ

プレスリリース

素粒子物理の膨大な実験データを世界各国で協調解析



2005年3月17日

素粒子物理の膨大な実験データを世界各国で協調解析
‐高エネルギー加速器研究機構で大規模データ・グリッド構築‐

高エネルギー加速器研究機構(機構長:戸塚洋二、以下KEK)と日本IBM(社長:大歳卓麻)は、素粒子物理の実験で取得される大量データを、インターネットを介し、国際的に協調して解析できる大規模データ・グリッド・システムの構築を発表しました。

データ・グリッドは、離れた場所にある複数のデータをどこからでも共有可能にする技術です。高エネルギー物理学では加速器を用いて素粒子物理の実験を行いますが、装置が巨大になることから国際的に共同して実験装置を建設し、大容量データを協調しながら解析します。グリッドはこのような世界規模のデータ解析環境を構築するための有望なIT技術として注目され、次期大規模実験プロジェクトを進めているCERN*1を中心にデータ・グリッド環境が整備されつつあります。

今回、KEKと日本IBMが構築したシステムは、その構想を実現する第一歩であり、KEKと日本国内の大学、オーストラリア、韓国、台湾などの研究機関で、大容量データの共有を可能にするものです。各国の研究機関が互いにデータを共有して安全に保存し、かつ認証機能でユーザーとサーバーに電子証明書を発行し、相互アクセスにおける整合性を取ることできます。具体的には、高エネルギー加速器の実験データ処理のために開発されたグリッド用ミドルウェア「LCG*2」を、「IBM® eServer® 」上で稼動させます。

KEKでは、当初は所内ネットワーク環境でテスト環境を構築した後、他の国内拠点との相互接続・相互運用のシステム構築を予定しており、2005年4月から稼動を開始する予定です。また、高エネルギーの経験を生かし、データグリッド環境を放射線医療分野でも応用していきます。

(*1) CERN:欧州原子核研究機構
(*2) LCG :CERNがLHC加速器における実験データ処理のために開発を進めているグリッドミドルウエア

以 上

IBM、eServer、e-businessロゴは、IBM Corporationの商標。
その他の製品名および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。

<ホームページ>
日本IBMトップページ:http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース:http://www.ibm.com/press/jp/