2006年 3月7日
<ご参考資料>
日本アイ・ビー・エム株式会社
IBM®の支援により、ストックホルム市が1ヵ月で交通量の25%削減を達成
[スウェーデン・ストックホルム 2006年3月6日(現地時間)発]
IBMは、今年1月に試験的運用を開始したストックホルム渋滞税計画(Stockholm Congestion Charging Scheme)から得られた初期データによると、この計画の実施によって交通量が25%削減され、公共交通機関の1日当たりの利用者数が4万人増加し、ピーク時の道路渋滞が劇的に解消されるといった成果があがっていることを発表しました。*
今回のソリューションの設計、開発、運用を担当する主契約業者であるIBMは、市の中心部24平方キロメートルの区域で渋滞税システムの試験的運用を開始するにあたり、スウェーデン道路庁およびストックホルム市と緊密に協力しました。
今回のプロジェクトでは、正確かつ効率的なシステムを確実に提供するために、IBMのコンサルティング、研究、テクノロジーのスペシャリスト間で連携体制が敷かれています。
IBMのGlobal Road User Charging部門のリーダーであるジョン・ドーソン(John Dowson)は次のように語っています。「交通管理における経済的課題および環境問題に対する関心は世界中で高まっています。今回のストックホルム市の試験的運用で使われたソリューションは、規模、適用範囲、精巧さにおいて新たなベンチマークとなるものです。IBMが、絶えずお客様のための価値を創造し、自社のイノベーションを活用して社会問題の解決に取り組んでいくなかで、今回のソリューションは当社が提供する新しいサービス・オファリングの一例です。」
本計画は、マイクロ波タグとビーコンを利用したシステムとして、ヨーロッパの都市環境における最大規模の導入事例です。今回採用されたテクノロジーにより、市当局は渋滞税の金額を終日にわたって変動させることができるほか、ドライバーは渋滞税の口座引き落としが可能となり、システム全体の運用が大幅に効率化されました。
*試験的運用が1ヵ月を経過した時点で、以下のような特筆すべき事実が見られました。
- 交通遮断線を通過する車両数が、1日当たり10万台、割合にして25%減少
- 列車などの都市交通機関の乗客数が、1日当たり4万人増加
- ピーク時の混雑の劇的な緩和
- ルート変更による大きな交通問題は発生せず
- 市内バスの平均速度上昇による、バス時刻表の再編成の必要
- 駐車違反の罰金が29%低下
- 渋滞税自動課金システムが初日から稼働
- 1日当たり約35万台の車両が通過
- 月曜から金曜までの課金時間帯である午前6時半から午後6時半まで、システムが全面稼働
ストックホルム市長のアニカ・ビルストローム(Annika Billstrom)氏は次のように語っています。「私にとって重要な仕事は、ストックホルムを活気に満ちた地域にすることです。国際的な視点でみれば、経済成長だけでなく環境保護の面でも成長することが大切です。多くの都市は深刻な環境問題を抱えています。私たちは現在、近代的で大いに期待できる新システムを用いてこの試験的運用を実施しています。他のヨーロッパ各都市、あるいは世界中の都市にとっても、非常に参考になるでしょう。」
ストックホルム市が渋滞税システムを実施するにあたり、3つの目標がありました。まず、ラッシュアワー時の市内交通量を10〜15%削減し、バスと車をより利用しやすくして、さらに環境を改善することです。渋滞税は国税であり、その税収は公共交通インフラの整備のため、ストックホルム地域に還元されます。
今回のストックホルムのシステムは交通遮断線をベースにしたもので、車両識別のため沿道にビーコンとカメラを設置した課金対象ゾーンの周囲に、18ヵ所の障壁のないコントロール・ポイントが置かれています。課金ゾーンを出入りする全ての対象車両は、ラッシュアワーのピーク時に最高となるように設定された渋滞税を、一日当たりの規定上限額以内で、時間帯に応じて課せられます。
渋滞税の支払いは、運転者に貸与された電子タグ読み取りによる口座引き落としなど、様々な方法で可能です。カメラおよび車両ナンバープレート識別技術が、タグを持たない車両の認識を行うほか、タグ読み取りの検証にも使われ、税金未納者に対する強制徴収の際の証拠記録も残します。トランスポンダー(中継器)を持たない運転者の税金支払いは、銀行振替、インターネット決済、およびセブンイレブンなどの店頭で行うことができます。
車載中継器を利用しているのは、こうした機器を使わない渋滞税システムに比べ、当システムがはるかに信頼性の高い捕捉率と、コスト効率のよい後方支援業務を可能にするためです。また、通行後の口座自動引き落としを伴う変動的課金の運営も、格段に容易になります。
今回の渋滞税計画は、数年間にわたって準備されてきました。2003年6月2日に市議会が渋滞税の試験的実施を承認し、ついで2004年6月16日にはスウェーデン国会で計画が承認され、2004年7月9日に、IBMがシステムの設計、構築、導入、運営を行う契約を獲得しました。
スウェーデン政府とストックホルム市は、計画の準備にあたって12の快速バス路線の新設や18のバス路線の増便、市中心部外縁の鉄道駅における1,800ヵ所のパーク・アンド・ライド(通勤などで自宅最寄り駅まで自動車を使い、そこから鉄道に乗り継ぐための駐車場)の新設など、公共交通機関への大規模な投資を行いました。
今回の計画の開発と運営にはスウェーデン道路庁およびIBMの他、Qフリー(Q Free、沿道装置とタグの提供)、マンパワー(Manpower、コールセンターの人材配置)、スウェーデン・ポスト(Sweden
Post、印刷サービスとタグの配布)、レイタン(Reitan、店頭決済)、ノルデア(Nordea、決済サービス)といった事業者が協力しています。
今回の試験的運用の一環として、当システムが交通量、公共交通機関、地域ビジネス、環境といった数々の主要分野に及ぼした影響について、導入前・導入後の比較を行う大がかりな効果測定が実施され、その結果が有権者に公開される予定です。
ストックホルム市の渋滞税実験の詳細については、市の英語版Webサイト
http://www.stockholmsforsoket.se/(英語)をご覧ください。
今回の試験的運用は7月31日までの7ヵ月間実施され、9月17日にはシステム継続の是非を問う住民投票が行われる予定です。
以上
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