2006年3月15日
IBMビジネスコンサルティング サービス株式会社
世界のCFOが直面している課題についての調査結果
-財務データの管理・提供という従来の役割から、企業のトップに対して
成長戦略、収益性管理、リスク管理についての提言を行う役割へ-
IBMビジネスコンサルティング サービス株式会社(本社・東京都千代田区、社長・清水照雄 以下IBCS)は15日、世界の主要業界のCFOと経理財務部門の上級管理職を対象に行った調査結果を発表しました。
今回の調査は2005年5月から10月にかけて、74カ国、約900人(内日本は40人)を対象に、書面および面談方式にて実施しました。対象地域は、北米・中南米、欧州・中東・アフリカ、日本を含むアジア太平洋地域です。なお、同調査は1999年に1回目を実施し、今回は3回目です。
この調査結果では、地域、業種にかかわらず、優れた経理財務部門は、財務データを管理し提供するという従来の役割だけでなく、企業内外の情報を駆使して、企業内の意思決定者に対して今後のビジネスの成長戦略、収益性管理、リスク管理について提言を行っていることが確認されました。しかし、こうした優れた経理財務部門への変革を実現した企業はまだ少なく、企業の経営や成長に貢献できる組織への移行が世界のCFOに共通する大きな課題となっています。
成長戦略、収益性管理、リスク管理における主要な調査結果は以下の通りです。
成長戦略
- 合併、買収、企業提携に関して、経理財務部門による経営上の付加価値の高い情報提供はまだ十分ではなく、今後積極的に取り組もうとしている(EU:53%、米国:40%、日本:54%)
- 日本においては、欧米と比較して、新規開拓(新しいチャネル、新製品・サービス、新しい市場・顧客等)や既存顧客を通じた売上拡大に関して、経理財務部門による価値の高い情報提供が少ない(新規開拓−EU:40%、米:13%、日本:3% 既存顧客を通じた売上拡大−EU:29%、米国:22%、日本:2%)
収益性管理
- 日本では、欧米に比較して、企業グループ共通の勘定科目の導入、またはシステム共通のインフラの導入が進んでいない(米国:60%、EU :53%、日本:28%)
- シェアードサービス*1のグローバル展開が、日本では米国ほど進んでいない(米国:50%、日本:13%)
- 実績・予算・予測情報の統合、組織の役割に応じた評価基準の導入、新しい予算制度の導入、アラートベースのレポーティング*2について、いずれも日本は欧米と比較して約20%低く、データに基づく経営管理が遅れている
リスク管理
- 地域、業種にかかわらず、内部統制に対応するためプロセスの自動化を進めている、または進めようとしている(現在までに重点をおいている:47%、今後重点を置く予定:42%)
- 地域、業種にかかわらず、自動アラーム機能を備えた事業活動モニターツールあるいは法令順守状況の監視レポートの導入を進めている、または進めようとしている(現在までに重点をおいている:29%、今後重点を置く予定:43%)
- リスク管理を推進するためには、シェアードサービスやアウトソーシング等を利用し、分断されたシステムや一貫性のない業務プロセスなどの構造上の複雑さを解消することが効果的であり、このアプローチはデータの統合化にも有効である
IBMが2004年に行った、CEOを対象にした戦略的課題と関心事に関する調査では、「売上成長」と「市場環境やリスクの変化への対応能力」がCEOの最重要課題であると報告されています。今回のCFOおよび経理財務部門の上級管理者を対象にした調査で最も重要視されている領域は、成長戦略、収益性管理、およびリスク管理であり、CEOの課題に沿ったものです。
当調査で明らかになったCFOおよび経理財務部門の上級管理者が抱える課題をふまえ、IBCSは、経理財務部門の変革を支援し、企業のトップに対して成長戦略、収益性管理、リスク管理に関する提言ができるように、BPM(統合的経営管理)、内部統制、シェアードサービス/アウトソーシングに関するサービスを強化していきます。
・シェアードサービス*1: 1つの企業グループ内で発生する経理や人事、総務といった間接業務の処理を1社に集約する手法
・アラートベースのレポーティング*2: ある一定条件を満たした際に警告を表示するシステム上のレポート
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