<ご参考資料>
2006年9月12日
IBM®、世界初のCell Broadband Engine™搭載のスーパーコンピューターの開発に着手
ロスアラモス国立研究所に設置される画期的なハイブリッド・スーパーコンピューターはCellゲーム・チップとAMD Opteron™技術を活用
[米国ワシントンD.C. 2006年9月6日(現地時間発)]
米国エネルギー省国家核安全保障庁(National Nuclear Security Administration:NNSA)は、Cell Broadband
Engine(Cell B.E.)プロセッサーの強力な処理能力を活用して、最高で毎秒1,000兆回の演算速度(1ペタフロップス)を持続的に発揮する世界初のスーパーコンピューターを設計、構築するためのパートナーとしてIBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)を選びました。
「Roadrunner」という開発コード名が付けられたこの「ハイブリッド」スーパーコンピューターは、米国エネルギー省ロスアラモス国立研究所(Los
Alamos National Laboratory:LANL)に設置される予定です。当初ビデオ・ゲーム向けのプロセッサーとして設計されたCell
B.E.チップは、今回初めてこの種の用途向けに設計され、アドバンスト・マイクロ・デバイス社(Advanced Micro Devices, Inc.:AMD)のx86プロセッサーを搭載したシステムと連携して動作します。
多種多様な科学および商業用途に対応できるよう特別に設計されたこのスーパーコンピューターは、1万6,000基以上のAMD Opteronプロセッサー・コアと1万6,000基以上のCell
B.E.プロセッサーの動作を巧みに組み合わせて統合する、新開発のきわめて高度なソフトウェアを搭載して、今日のコンピューティング分野における最も解決困難な問題に取り組みます。最大能力1.6ペタフロップス(毎秒1,600兆回)を超える画期的な演算速度を発揮することが期待されます。
このコンピューターは、商業的に利用されているハードウェアを全面的に利用するとともに、基本ソフト(OS)にはLinux®が採用されます。AMD
Opteron技術を搭載したIBM System x™ 3755サーバーは、Cell B.E.技術を採用したIBM BladeCenter®
Hシステムと組み合わせて配置されます。使用されるシステムにはそれぞれ、高性能対応の特別な設計がなされます。
このシステムは設置面積と消費電力の問題を考慮して設計され、先進の冷却技術と電力管理技術を導入するとともに、設置面積はわずか1万2,000平方フィート(バスケットボール・コート約3面分に相当)に抑えられます。
産業用スーパーコンピューティングの新時代
Roadrunnerの構築は、Cell B.E.ベースのシステムとAMDシステムを巧みに構成する、先進の「ハイブリッド・プログラミング」ソフトウェアの開発を伴うとともに、スーパーコンピューティングにおける異種混合テクノロジー・デザインの新時代の幕開けを告げるものとなるでしょう。IBMとLANLのエンジニアの共同研究がもたらすこれらのイノベーションによって、IBMはライフサイエンス、金融サービス、自動車、航空宇宙設計など広範な業種にわたる、あらゆる規模の企業に混合テクノロジー・システムを設置することが可能になります。
機能の特徴
Roadrunnerのハイブリッド・デザインによって、複雑な数学の方程式をセグメント化し、最も効率的に扱うことができるシステムのパートに各セグメントを配分することが可能となります。典型的な演算プロセスやファイルIO、通信はAMD
Opteronプロセッサーによって処理され、より複雑で反復的なエレメント(従来はスーパーコンピューターのリソースの大半を消費していた)は1万6,000個以上のCell
B.E.プロセッサーに割り当てられます。元来、大量のグラフィックス処理とリアルタイムの応答性が重要であるゲーム用プラットフォームとして開発されたCell
B.E.プロセッサーは、大量の数学的問題を処理するRoadrunnerを高速化するために理想的なチップです。
IBMシステムズ&テクノロジー・グループのシニア・バイス・プレジデント、ビル・ザイトラーは次のように語っています。「この新しいスーパーコンピューターは、科学者や企業が最も困難な問題を解決できるよう後押しする技術力について、大幅な進歩を達成するための取り組みを示すものです。ロスアラモスは、当社がこのエキサイティングな航海に乗り出す際の貴重なパートナーです。」
AMDのコマーシャル・セグメント担当シニア・バイス・プレジデント、マーティー・セヤー(Marty Seyer)氏は次のように語っています。「ロスアラモスとIBMによるスーパーコンピューターの設置は、オープン・プラットフォームを軸とする業界リーダーによるイノベーションがもたらす、魅力的な恩恵を明確に示すものです。すなわち、今回の場合、ロスアラモス研究所のきわめて特殊なワークロードに対応する強力なシステムを構築するため、IBMとAMDはAMD
OpteronとCell B.E.両方のプロセッサーを採用して協力します。これは現在推進しているTorrenzaの素晴らしい成果です。Torrenzaは、AMDが提供するパフォーマンスや1ワット当たりパフォーマンスのアドバンテージを活かして、HyperTransport技術の活用に驚くべき価値を創出しようとする試みです。最も複雑ないくつかのコンピューティング問題を解決するために、異なるプロセッサー・プラットフォームに基づいた、異なるシステム同士がデータを交換する方法についての定義を書き換えることを目指しています。」
IBMは、年内にLANL内の米国エネルギー省関連施設へ新しいスーパーコンピューターの出荷を開始し、2008年には設置と検収を完了させる予定です。
Cell B.E.プロセッサーは、IBM、ソニー株式会社、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント、株式会社東芝によって共同開発されました。
以 上
IBMについて
IBMの詳細については、http://www.ibm.com(英語)を参照してください。
ロスアラモス国立研究所について
米国エネルギー省Los Alamos National Security, LLCの管轄下にあるロスアラモス国立研究所
http://www.lanl.gov(英語)は、国家核安全保障管理局(NNSA)のサンディアおよびローレンス・リバモア両国立研究所との協力のもと、NNSAの使命を支援しています。ロスアラモスは、米国の核抑制力の安全性と信頼性を保証し、大量破壊兵器の脅威を低減させるテクノロジーを開発し、防衛、エネルギー、環境、社会基盤、健康、国家安全に関連する各問題を解決することにより世界の安全保障に貢献しています。
IBM、system x、BladeCenterはIBM Corporationの商標または登録商標。
Cell Broadband Engineは、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの商標。
AMD Opteronは、Advanced Micro Devices, Inc.の商標または登録商標
Linuxは、Linus Torvaldsの米国及びその他の国における商標。
その他の製品名および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標。
<ホームページ>
日本IBMトップページ:http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース:http://www.ibm.com/press/jp/
