2007年12月5日
IBM、アクセシビリティのためのソフトウェア基盤を寄贈
オープンソース・コミュニティーと共に
視覚障害者によるWeb 2.0時代のコンテンツへのアクセスを可能に
[米国ニューヨーク州アーモンク 2007年12月4日(現地時間)発]
IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は4日(現地時間)、オープンソース・コミュニティーのエクリプス財団(Eclipse
Foundation)に対してAccessibility Tools Framework(ACTF)を寄贈することを発表しました。
Accessibility Tools Frameworkは、IBMが開発したオープンで拡張性に富むアクセシビリティのためのソフトウェア基盤です。ACTFを利用することで、開発者は基盤部分の開発に煩わされることなく、それぞれの目的とするアクセシビリティのためのツールやアプリケーションを効率よく作成することができます。例えば、ACTFが提供するアクセシビリティ関連ソフトウェアのための共通化されたアプリケーション・プログラミング・インターフェースおよび再利用可能なコンポーネント群により、開発者はアクセシビリティ・チェックツールやユーザビリティ視覚化ツールをはじめとするさまざまなアクセシビリティ・ツールを迅速かつ容易に構築することができます。また、ACTFはマルチメディア・コンテンツやオフィス文書を含む多様なコンテンツに対する統一したアクセスの方法を提供します。日本IBM東京基礎研究所は、これらのソフトウェア基盤を利用して、IBM
Accessibility Internet Browser for Multimedia(aiBrowser)と呼ばれる視覚障害者のためのマルチメディア・コンテンツ閲覧ツールを開発しています。これは、視覚障害者によるマルチメディア・コンテンツへのアクセスの扉を開くテクノロジーです。
コミュニティーと共に研究開発を推進することで、ACTFは新しいテクノロジーやアクセシビリティのためのガイドラインを迅速に取り入れ、開発者が最新のテクノロジー動向やWeb
2.0時代における高度な技術的要求に素早く対応できるよう支援します。これは、健常者と視覚障害者の間に横たわるデジタル・デバイド(情報格差)を解消し、インターネットを誰でも利用できるものとする上で、不可欠なことです。
エクリプス財団のエグゼクティブ・ディレクター、Mike Milinkovich(マイク・ミリンコビッチ)氏は、次のように述べています。「私たちは、エクリプスのACTFプロジェクトにおけるIBMの貢献とリーダーシップを、非常に喜ばしく思っています。これは、エクリプスのオープンソース・プロジェクトを通じて様々な組織が共にイノベーションを加速する、素晴らしい新たな事例といえます。」
世界保健機関(WHO)によると、全世界にはおよそ3億1,400万人の視覚障害者がいるほか、全世界の人口60億人のうち7億5,000万人から10億人が言語、視覚、運動、聴覚、認知のいずれかの障害を抱えています。ACTFのソフトウェア基盤に基づいてコミュニティーが推進する協働的な研究開発活動は、幅広いユーザーのアクセスを可能にするアプリケーションおよびツールを生み出す可能性を秘めています。こうしたユーザーには、視覚障害以外の障害者、高齢者のユーザー、テクノロジー初心者も含まれます。
ACTFを利用することで、開発者はアクセシビリティ・チェック、ユーザビリティ視覚化、障害者向けのアクセシブルな代替インターフェースなど、さまざまな種類のアクセシビリティ・ツールを構築し、利用することができます。これらのツールで培われた機能の多くは、エクリプス・プラットフォームの一部として、包括的なアクセシビリティ・ソフトウェア基盤であるACTFに統合されます。ACTFはまず、HTML、OpenDocument
Format(ODF)、Flashなどのコンテンツ、およびJava SwingやEclipse SWTなどのJavaアプリケーション・グラフィカル・ユーザー・インターフェース、そしてMicrosoft
Active Accessibility(MSAA)やIAccessible2などのアクセシビリティAPIに対応し、Webコンテンツおよびアプリケーションに対する統合されたアクセシビリティをもたらします。
この取り組みには、以下のような様々な機関・団体が支持を表明しています。
Actuate Corporation(米国)、Adobe Systems Incorporated(米国)、BIRTプロジェクト、エクリプス財団、BrailleNet(フランス)、Center
for Mathematics and Computer Science(オランダ)、IBMコーポレーション(米国)、International
Webmasters Association/HTML Writers Guild(米国)、日本点字図書館(日本)、
Mozilla Foundation(米国)、National Center for Accessible Media (NCAM)(Media
Access Group at WGBH、米国)、英国王立盲人協会(英国)、SAP AG(ドイツ)、SAS
Institute Inc.(米国)、SIG-Universal Access to the Internet、インターネット技術研究委員会(日本)、ニューヨーク州立大学ストーニー・ブルック校(米国)、Carroll
Center for the Blind(米国)、Paciello Group(米国)、Technosite (ONCE
Foundation)(スペイン)、東京工業大学(日本)、マンチェスター大学(英国)、トロント大学(カナダ)、ワシントン大学(米国)、Vision
Australia(オーストラリア)、Web Accessibility Tools Consortium。
当プロジェクトの詳細は、下記URLをご覧ください。
http://www.eclipse.org/actf
<関連サイト>
日本IBM 東京基礎研究所トップページ :
http://www.trl.ibm.com/
IBM Accessibility Internet Browser for Multimedia(aiBrowser) :
http://www.alphaworks.ibm.com/tech/aibrowser (US)
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