2007年5月11日
PG&E、IBMと協力してカリフォルニア・データセンターのエネルギー消費量を80%削減
両社の共同チームがエネルギー効率の高い新たなデータセンター技術の設計と試験を実施
[米国ニューヨーク州アーモンクおよびカリフォルニア州サンフランシスコ 2007年5月10日(現地時間)発]
IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は10日(現地時間)、パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック社(Pacific
Gas and Electric Company:PG&E社)と協力し、PG&E社のカリフォルニアでのIT業務におけるエネルギー効率を最適化する取り組みを進めていくことを発表しました。この取り組みは、サーバー統合プログラム、およびデータセンター内の温度を測定し低下させる新たな方法の共同開発を通じて実施されます。また、IBMは同じく10日、PG&E社の「Energy
Efficiency Incentive Program(エネルギー効率インセンティブ・プログラム)」への参加も発表しました。
エネルギー効率における世界的な先進企業であるPG&E社は、カリフォルニア州のサンフランシスコ、フェアフィールドおよびディアブロキャニオンにある自社のデータセンター施設(延床面積:約3,600平方メートル以上)のエネルギー消費量を削減するという明確な目標を掲げ、サーバー統合およびサーバー仮想化の実現を目指してIBMとの協力体制を構築しました。
PG&Eは、300台ほどのUnix®サーバーを6台の「IBM® System p™」サーバーに統合する予定です。これにより、施設のエネルギー消費量が80%削減されることになります。また、同社はIBMの仮想化技術を活用して、システムの利用率を10%から80%以上にまで引き上げる予定です。さらにPG&Eは、System
p5サーバーに「IBM Rear Door Heat eXchanger」の水冷技術を配備することにより、システム背面からの熱放出が最大60%削減します。
PG&Eのカスタマー・プロダクト・アンド・サービス担当バイス・プレジデント、ブラッド・ウィットコム氏は、次のように語っています。「PG&Eでは、お客様と協力して環境目標の達成に取り組んでいるため、エネルギー効率が最優先の課題となっています。IBMと連携してエネルギー効率におけるイノベーションを試験的に導入し、お客様のエネルギー使用量をさらに削減することで、コスト削減や環境保護のお役に立てるのは実に喜ばしいことです。」
サーバー統合の取り組みを開始する前に、PG&EはIBM基礎研究所と連携し、データセンター内の温度分布を3次元で測定するツールを独自に開発しました。IBMの新しい「Mobile
Measurement Technology(MMT)」を利用することにより、IBMとPG&Eは、PG&Eのデータセンターの相対的な物理的パラメーターを調査し、ホットスポット(熱だまり)、空気漏れ、その他の非効率要素を三次元画像で視覚化することに成功しました。これらのデータはデータセンター内のホットスポット(熱だまり)の解消やアンバランスの修正のために、熱およびエネルギーモデルのカスタマイズへ利用されました。
IBMのグローバル公益業界(電力・ガス)担当ゼネラル・マネジャー、ギド・バーテルスは、次のように語っています。「“エネルギー・スマート”なソリューションの導入を促進していくためには、コラボレーション、イノベーションの共有、および配電方法の変革に対するコミットメントなど、さまざまな要素が求められます。当社は、PG&Eおよびその顧客と協力し、IT業務の最適化と変革の一翼を担えることを光栄に思っています。」
IBMのMMTでは、独自の高度な測定技術と統計学的最適化の方法論とを用い、既存のデータセンターのスペースとエネルギー効率を改善するための科学的戦略を提供するために考案されたものです。新しい移動式測定器には、最多100基のセンサーから成るネットワークを備えたポジション・モニタリングシステムが搭載されており、このシステムは、これまでにないほど速く、かつ正確にデータセンター内を移動し、粒子レベルで熱データを収集します。MMTを利用すると、手作業では数週間という期間が必要になる約900平方メートルのデータセンターの調査を数時間で終えることができます。データセンター内の長期的な過渡温度の影響を測定するために無線温度センサー技術を配備することも可能です。
PG&Eのエネルギー効率プログラムの資格があるIBM
米国では15世帯に1軒がサービスを利用しているPG&E同社は、革新的な顧客エネルギー効率プログラムの開発と導入における有力企業と認められています。この30年間に、PG&Eのエネルギー効率プログラムを利用するお客様は100億ドル近くのエネルギー費用の節約を実現し、大気中への二酸化炭素の放出量を1億2,500万トン以上も回避できました。
PG&Eは、データセンターや情報技術のインフラを運用する顧客に対し、技術サポートやエネルギー効率改善プロジェクトを対象とした報奨金制度など、包括的なプログラムやサービス・オファリングを提供しています。
IBMは10日、BladeCenter®、System p™およびSystem x™の製品ラインの複数のシステムが、サーバー置き換えのプロジェクトを対象としたPG&Eの報奨制度の資格を満たしていると発表しました。これらのモデルは、Webによるサービス提供やJAVAによるシステム開発に関してPG&Eが設定した効率性の基準を上回っています。このプログラムは、サーバー置き換えプロジェクトのみに限定されたものであるため、IBMはPG&Eと提携して、別のIT作業にもプログラムを拡大していく予定です。
データセンター内での電力消費量を削減するという課題は、国家的な関心になりつつあります。1平方フィート当たりのデータセンターのエネルギー消費量は、一般的なオフィスの100倍にも上る場合があり、この消費量は全国の電力消費量の1〜2%を占めています。
PG&Eは、活用されていないコンピューターやデータ・ストレージ機器類を顧客が取り除くことができるよう、仮想化技術に対して報奨制度を設けた初の企業です。さらに同社は先ごろ、データセンターを中心とするハイテク部門を対象としたエネルギー効率プログラムを検討、調整する目的で、電力会社同士の提携を呼びかけました。IBMは、このプログラムの対象となったPG&Eの顧客と協力し、IBMのストレージ仮想化ソリューションである「SANボリューム・コントローラー」に対する報奨金を確保するため活動しています。このソリューションを利用すると、より効率的にデータ・ストレージを管理することを可能にし、非効率で十分に活用されていない機器類の使用を止めることができます。IBMは、ITワークロードの仮想化に向けた同様の戦略にも取り組んでおり、その結果としてIBMのSystem
x、BladeCenter、System p、System i™、System z™を用いた統合を実施しています。
データセンターなどITインフラのPG&Eプログラムおよびサービスの詳細は、こちらをご覧ください。
http://www.pge.com/hightech(US)
当報道資料は2007年5月10日(現地時間)にIBM Corporationが発表したものの抄訳です。
IBMの「Project Big Green」および本日の発表の原文は下記URLをご参照下さい。
http://www.ibm.com/press/us/en/presskit/21440.wss(US)
以上
IBM、BladeCenter、System i、System p、System p5、System x、System zは、IBM
Corporationの商標。
UNIXはThe Open Groupの米国およびその他の国における登録商標。
<ホームページ>
日本IBMトップページ:http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース:http://www.ibm.com/press/jp/
