2007年10月10日
GoogleとIBMがインターネット規模のコンピューティング課題に取り組む
大学向けイニシアティブを発表
[米国カリフォルニア州マウンテンビューおよびニューヨーク州アーモンク 2007年10月8日(現地時間)発]
GoogleとIBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は8日(現地時間)、新しいソフトウェア開発の手法を促進するためのイニシアティブを発表しました。これにより、今後のインターネット規模のアプリケーションにおける課題に取り組む学生や研究者を支援します。
このイニシアティブでは、コンピューター・サイエンスを専攻する学生の高度な並列コンピューティングにおける知識を向上し、現在台頭しつつある大規模分散コンピューティングのパラダイムに対してより良い方法で取り組むことを目的としています。IBMとGoogleは、両社で協力することで、大学のカリキュラムを強化し、研究領域を拡大するためのハードウェア、ソフトウェア、サービスを提供します。両社のリソースを組み合わせることにより、IBMとGoogleは、この台頭しつつあるコンピューティング・モデルを追究する上で、学界が抱える財務面およびロジスティクス面での障壁を緩和することを期待しています。
まず、ワシントン大学がこのイニシアティブに加わります。さらにカーネギー・メロン大学、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、メリーランド大学などいくつかの大学がこのパイロット・プログラムに参加します。将来的には、さらに多くの研究者、教育者、科学者が、このプログラムに参加することになります。
GoogleのCEOであるエリック・シュミット氏は、次のように述べています。「Googleは、IBMと協力することで、学生や研究者がより整った設備で現在広がりつつあるコンピューティング上の課題に取り組むためのリソースを提供することを、大変喜ばしく思っています。ユーザーの長期的な利益に効果的に寄与するためには、学生が現代のコンピューティング・システムの可能性を活用し、研究者が台頭しつつある問題に取り組む方法を変革できるような、適切な設備を整えることが不可欠なのです。」
コンピューター・アーキテクチャーの根本的な変化、およびネットワーク能力の向上によって、ソフトウェア・デベロッパーがコンピューター・サイエンスによる問題解決のための新たなアプローチを取り入れることを奨励されています。検索、ソーシャル・ネットワーキング、モバイル・コマースなどのWebソフトウェアを迅速に実行するためには、多くの場合、コンピューター上のタスクを数百あるいは数千に細分化して、同時に数多くのサーバーで実行する必要があります。並列プログラミングの手法は、遺伝子配列の決定や気候モデリングなど複雑な科学分析にも用いられています。
IBM会長兼CEOであるサミュエル・J・パルミサーノは、次のように述べています。「このプロジェクトは、科学、ビジネス、セキュア・トランザクション・コンピューティングにおけるIBMの従来の強みを、Webコンピューティングや大規模クラスターにおいてGoogleが持つ補完的な専門知識と結合するものです。グローバルなWebの増殖という潮流、および毎日数兆にも及ぶセキュア・トランザクションに対応可能なソフトウェアを書くことができる、明日のプログラマーを育成しようというのが、私たちの狙いです。」
このプロジェクトのために、両社は(GoogleのマシンとIBM® BladeCenter®およびSystem
x™サーバーを組み合わせた)数百台のコンピューターの大型クラスターを専用に割り当てており、1,600以上のプロセッサーにまで拡大することを計画しています。学生は、インターネットからこのクラスターにアクセスし、自らの並列プログラミング・コース・プロジェクトのテストを実行します。このサーバーは、Linux®オペレーティング・システム、XENシステム・バーチャリゼーション、MapReduceとGoogle
File System(GFS)などGoogleが公開しているコンピューティング・インフラを実装したオープン・ソース・プロジェクトであるApacheのHadoopなどのオープン・ソース・ソフトウェアを実行します。
ワシントン大学では、学生が分散コンピューティングの能力を活用して、大量のWikipediaの項目をスキャンしてスパムを特定したり、地理的な位置によってグローバルなニュースを体系化するソフトウェアなどの複雑なプログラムを作成したりしています。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団を通じてワシントン大学コンピューター・サイエンス&エンジニアリング学部教授となったエド・ラゾウスカ氏は、次のように述べています。「現在Googleのシニア・エンジニアを務めるワシントン大学卒業生のクリストフ・ビシグリア氏が2006年にプログラムを開発する際にお手伝いしたのですが、このときの目標は、大規模コンピューティングなどの重要な新しいコンセプトを教える上で大学が直面している課題を把握し、この問題に取り組むための方法を開発することでした。1年後、私たちは大規模なインターネット・コンピューティングには欠かすことのできないテクニックを、どのように学生たちが習得し、学部と学生の双方に利益をもたらしたのかを目にすることになりました。」
カーネギー・メロン大学のコンピューター・サイエンス学部の学部長であるランダル・ブライアント氏は、次のように語っています。「カーネギー・メロン大学は、高度な並列コンピューティングによって提示された課題に関して、学生たちをより良いかたちで教育できるよう教授たちを支援するリソースを提供する、GoogleとIBMの取り組みを歓迎します。私たちは、この秋からプログラムに参加する最初の大学の一つとなることを嬉しく思っています。」
大規模並行プログラムの開発を簡素化するために、GoogleとIBMは、次のようなリソースを作成しています。
- Googleが公開しているコンピューティング・インフラ(ApacheのHadoopプロジェクトによるMapReduceおよびGFS)のオープン・ソース・インプリメンテーションを実行するプロセッサーのクラスター
- 大規模並列コンピューティング手法に焦点を当てたGoogleとワシントン大学が開発し、クリエイティブ・コモンズの認可受けた大学カリキュラム
こちらから入手可能
http://code.google.com/edu/content/parallel.html - Hadoopを実行するクラスター向けプログラムを学生が開発できるようにする、IBM設計のオープン・ソース・ソフトウェア。このソフトウェアは、オープン・ソース開発プラットフォームのEclipseで機能します。このプラグインは現在、下記URLで入手可能です。
http://lucene.apache.org/hadoop/ - IBM Tivoli®システム管理ソフトウェアを使用したIBMによるクラスターの管理、監視、および動的リソースの提供
- 当プログラムにおける大学間の協働を促進するWebサイト。これはIBMのInnovation
FactoryによるWeb 2.0テクノロジーに基づいて構築されます。
IBMと教育について
IBMは、多くの単科大学や総合大学の目標にあわせて柔軟に対応できる、無償から有償まで幅広い技術教育給付金を提供するまったく新しいプログラム、IBM
Academic Initiativeなど、教育の向上に長年力を注いできました。IBMは、オープン・スタンダードに対応し、教育上の目的でオープン・ソースやIBMのテクノロジーの活用を求める学校と直接、あるいはWebを通じてバーチャルに取り組んでいきます。IBM
Academic Initiativeの詳細については、http://www.ibm.com/university(US)をご覧ください。
Google Inc.について
革新的なGoogleの検索テクノロジーは、日々、情報を通じて世界中のインターネットユーザーをつないでいます。1998年にスタンフォード大学の博士課程の学生であったラリー・ペイジ氏とサーゲイ・ブリン氏によって創設されたGoogleは、今日ではあらゆる主要グローバル市場において、トップクラスのWeb資産となっています。Googleの広告配信プラットフォームであるAdWordsは、あらゆる企業に測定可能な成果を提供し、ユーザーに対する総合的なWeb体験を強化しています。Googleの本社はカリフォルニア州
マウンテン ビューにあり、南北アメリカ、欧州、アジアを通じてオフィスを展開しています。詳細については、下記URLをご覧ください。
http://www.google.com
当報道資料は2007年10月8日(現地時間)にIBM Corporationが発表したものの抄訳です。原文は http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/22414.wss を参照ください。
IBM、BladeCenter、System x、Tivoliは、International Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
その他のIBMの商標についてのリストは、 http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml(US)をご覧ください。
<ホームページ>
日本IBMトップページ : http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース : http://www.ibm.com/press/jp/
