2008年1月16日
メイヨー・クリニックとIBM、医療画像処理の研究センターを設立
共同開発により、迅速な診断と効果的な治療を実現するハイテク・ソリューションを追求
[米国ミネソタ州ロチェスターおよびニューヨーク州アーモンク
2008年1月9日(現地時間)発]
メイヨー・クリニックとIBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は9日(現地時間)、患者のケアを向上するために医用画像技術の発展を目的とした共同研究センター、「Medical
Imaging Informatics Innovation Center(MI3C)」を設立する計画を発表しました。同センターの設立は、2007年に発表されたメイヨーとIBMの共同研究に基づく事業です。これまでの成果として3次元医用画像の正確な位置合わせが最大50倍の速さでできるようになり、腫瘍の成長や縮退といった重要な診断に要する時間が数時間から数秒に短縮されるようになりました。
メイヨー・クリニックの放射線情報科学研究所長兼医師であり医学博士であるブラッドリー・エリクソン(Bradley Erickson)氏は、次のように語っています。「今回の新しい研究所MI3Cでは、医用画像および放射線医学関連のプロジェクトが進められます。これらの研究は、医師に対してより質の高い情報をより迅速に提供することを可能にするものです。この結果、患者の皆様により良質な治療を提供することが可能になります。MI3Cの共同研究により、メイヨーだけでは解決できない、私たちが日々遭遇する診断の問題に対して、強力なコンピューターの力を駆使したソリューションを開発できるようになります。」
これらの患者本位のプロジェクトは、メイヨーとIBMの研究開発スタッフで構成される専任チームによって推進され、チームは以下のような数多くのプロジェクトに協力体制を敷いて取り組んでいきます。
- 最高水準の解像度による臓器画像処理で、同一の体組織に関する最新の詳細な遺伝子レベルのデータに匹敵する表現情報を提供できるようになります。これによって医師は、患者の症状を正確に把握できるようになります。
- 画像誘導による腫瘍切除では、がん細胞を破壊するための熱伝導性プローブ(heat transfer probes)を最も効果的でかつピンポイントに位置を決定することが可能になりました。医師にこの手法をガイドするこのイノベーションは、手術の正確さを高め、副作用を最小限に抑えることが可能になります。
- 「ビデオによる嚥下障害分析」では、発作を起こした患者の飲食物の嚥下を観察して比較することで、その障害の程度をより正確に判断して、適切な理学療法と窒息の予防策を実施する際に役立ちます。
- 自動変化検出および分析(Automated Change Detection and Analysis)では、医師が新しい画像を以前の画像と比較して、変化のない箇所を除外し、どのような変化が起きたかをより適切に見極められるようにして、診断の速度と正確さを改善するよう設計されています。
MI3Cの中枢部を担うのは、Cell Broadband Engine™およびブレード技術をベースとするIBMの画期的なコンピューティング・システムなど、最新のハイエンド画像処理プラットフォームとコンピューター・ハードウェアです。MI3Cでは、最先端の医用画像研究・情報科学におけるメイヨーのリーダーシップとともに、この機能が活かされます。
IBMのディスティングイッシュト・エンジニアでありIBMヘルスケア&ライフサイエンス・チームの最高技術責任者であるビル・ラップ(Bill
Rapp)は、次のように語っています。「MI3Cは、IBMとメイヨー・クリニックが医用画像分野において集中的に応用できる広範なスキルとリソースを体現するものです。IBMには、医用画像処理の情報科学とハードウェアを推進する基本アルゴリズムに重点的に取り組む世界レベルの研究開発チームがあります。また、メイヨー・クリニックは、実際の現場における放射線使用環境をサポートするアプリケーションでこうした基本アルゴリズムを活用するために必要な専門知識を提供します。」
MI3Cは、ミネソタ州ロチェスターにあるメイヨー・クリニックの構内に設置され、臨床医、研究者、供給ベンダーが一堂に会して自由に対話できるような環境を用意します。双方の合意に基づき、将来的には、第三者も同施設でIBMおよびメイヨーとの共同研究に参加できるようになることが見込まれます。
MI3Cでは、患者ケアの向上に貢献する画像プロジェクトへの関心を高めていっそうの参加を呼びかけることに加え、今後の研究のための助成金も募りたいと考えています。この取り組みは、視覚化のための可能性に富んだ新しいグラフィック・ツールをはじめとするIBMおよびメイヨーの画像処理情報科学の資産を増大させるだけでなく、ハイエンド・コンピューター・システム上の高度な医用画像処理のソフトウェア・ライブラリーの開発にもつながるものです。
メイヨー・クリニックについて
メイヨー・クリニックは、あらゆる専門の医科における複雑な疾患の徹底的な診断と治療を手がける非営利医療センターです。また、患者ケアの向上という唯一の目標を掲げて、広範な学際的医療研究も行っています。メイヨー・クリニックは、アリゾナ州、フロリダ州、ミネソタ州にそれぞれ研究施設を構えています。
当報道資料は2008年1月9日(現地時間)の発表の抄訳です。
原文は 下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/23268.wss (US)
IBMはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標。
Cell Broadband Engineは米国およびその他の国におけるSony Computer Entertainment, Inc.の商標。
