2008年2月26日
次世代メインフレーム「IBM System z10」を発表
従来機に比べ1.7倍の処理能力向上を実現、
“次世代エンタープライズ・データセンター”を実現する大幅な効率向上のための設計
- 処理能力の大幅な拡大で過大なコスト負担や電力不足に陥っているデータセンターの負荷を軽減
- 1台の「IBM System z10」でおよそ1,500台のx86サーバーに相当:エネルギー・コストを最大85%、設置面積を最大85%削減し、かつソフトウェア・ライセンス数を最大30分の1以下に統合することが可能に
- System zメインフレームで初めてクアッドコアの新型プロセッサーを採用 - 「IBM System z10」がデータセンターの混乱を収拾する秩序を実現
- 常に変動するビジネス環境に対応する“ジャスト・イン・タイム”の能力
- 大規模トランザクションに適したシステム・パフォーマンスの自動管理
[日本・東京、インド・ムンバイ、ドイツ・ミュンヘン、米国・ニューヨーク2008年2月26日(各現地時間)発]
IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は26日(各現地時間)、お客様の“次世代エンタープライズ・データセンター”の構築を支援するメインフレームの新製品「IBM®
System z10」を発表しました。「IBM System z10」は、パフォーマンスの大幅な改善と、消費電力、冷却費用、および設置面積の各要件を緩和することで、データセンターの効率を劇的に向上させるために設計された製品です。また「IBM
System z10」は、他に類を見ないレベルのセキュリティを提供し、たえず変化するビジネス状況に対応するために、ITリソースの管理およびトラッキングを自動化します。
本日発表のIBMの次世代メインフレーム「IBM System z10」は、クアッドコア技術を用いた64個のプロセッサーの搭載が可能で、かつその共有を前提とした設計になっています。数百から数億までのユーザーを支援できる、仮想化されたx86サーバーをはるかに上回るパフォーマンスを提供します。*1
また「IBM System z10」は、幅広い種類のワークロードをサポートします。Linux®、XML、Java®、WebSphere®、および主要なサービス指向アーキテクチャー(Service
Oriented Archtecture:SOA)関連のワークロードに加え、IBMはサン・マイクロシステムズ社(Sun
Microsystems)およびサイン・ノミネー・アソシエーツ社(Sine Nomine Associates)と協力しOpenSolarisプロジェクトにおいて協業しています。この協業におけるSystem
z上での試用実験によって、System zメインフレームのオープン性と柔軟性を実証しています。
パフォーマンスの観点においては、新しい「IBM System z10」はその従来製品であるSystem
z9®と比較して、同数のCPU構成では1.5倍、最大構成CPU構成では1.7倍の処理能力を発揮します*2。また、「IBM
System z10」の処理能力は約1,500台のx86サーバーに相当し、設置面積を最大85%、エネルギー・コストを最大85%、それぞれ削減できます。また、この新しい「IBM
System z10」は、x86サーバーのソフトウェア・ライセンス数を最大30分の1以下に削減することが出来ます。*3
米国の世界的な人材派遣、アウトソーシング、ならびにコンサルティングの先進企業のひとつであるヒューイット・アソシエーツ社(Hewitt
Associates)は、同社の基幹システムに「IBM System z10」を採用します。同社のメインフレーム・マネージャーであるサンディ・コトウスキー氏(Sandee
Kotowski)は以下のように述べています。「我々は自社の並列シスプレックス環境にSystem
z10を導入します。世界トップクラスの人材派遣会社として必要な、ミッション・クリティカルなアプリケーションを常時運用しており、可用性、パフォーマンス、そして信頼性すべてが重要です。IBMのメインフレームは長年にわたり、コスト面でのメリットを含め、我々のITインフラの主要部分を担ってきています。この新しいシステムは、我々により大きな価値をもたらすでしょう。この新しいシステムの処理能力やスケールは、メインフレームの経済性を変化させ、我々が常に求めている技術要求を実現するにあたり明確な前進を果たすものです」。
ダイナミックなIT運用に適した設計のエンジン
“次世代エンタープライズ・データセンター”を推進
お客様は、今日のデータセンターが抱える非効率性や複雑さといった課題を大幅に改善するばかりでなく、ITリソースをより効率的に共有して、具体的なビジネス上の目的や、たえず変化するビジネス状況にいっそう合わせた運用にするために、努力しています。
同時にお客様は、あらゆるビジネス・トランザクションについて、ログの作成、追跡、監査およびチャージバックをどのように行うかという問題に取り組んでいます。その最終的な目的は、基本的な仮想化(個々のコンピューティング・タスクをサーバー上にパーティションで区切ること)の枠に縛られずに、ビジネス・アプリケーション、セキュリティ、ストレージ、処理能力などを含むITインフラ全体について、オンデマンドでプロビジョニングが実行されるような環境へと移行することにあります。
そしてその最終的な成果が、ビジネスで必要な時に、必要な場所で、適切なITリソースを提供、管理、追跡するポリシー主導のシステムを利用して、サービスとしてITを管理する、“次世代エンタープライズ・データセンター”を作り出すことなのです。
本日発表の「IBM System z10」は、以下の機能を含むあらゆる種類のポリシー主導型機能を備えた、業界唯一のサーバーです。
認証管理(Authorization Management)は、特定のビジネス・サービスや関連するITリソースに対してアクセスできるユーザーを認証、許可します。暗号アルゴリズムを使用して設計されたこの内蔵機能によって、「IBM
System z10」の管理者は、複数のセキュリティやセキュリティ・クリアランスのレイヤーを規定して、「IBM
System z10」上にある重要な情報に対するアクセスをユーザーに許可します。たとえば、会社に提出する報告書を作成するために、ボランティア活動の履歴を調べる目的で社員の記録を検索するのに、エントリー・レベルの権限しかない社員は、自分と同じレベルの社員についての給与、昇進、人事などの情報にアクセスできない場合があります。これは、System
z内で構築されている許可管理ポリシーの一環として社員のアクセスのレベルが設定されているためです。
利用管理(Utilization Management)は、システムを最大限活用する原動力となります。他のクラスのサーバーとは根本的に異なり、「IBM
System z10」は、ユーザーから課せられた多様な要求に基づいて、最大100%の使用率で稼働するように設計されています。
「IBM System z10」のオペレーティング・システム(OS)のひとつであるz/OS®は、急激な変動に対してその場で調整を行い、あらかじめ定めたポリシーに基づいてトランザクションを管理することができます。たとえば、直ちに対応が必要な現金を必要としていたり、より時間がかかる手続きの住宅ローンの申請を行ったりなど、銀行を訪れる顧客は多様なニーズを抱えています。System
zメインフレームとz/OSが、どのリクエストがミッション・クリティカルか、適切な応答時間であるかを判断して、これらのニーズに基づいて資源の割当を行うことができます。
ジャスト・イン・タイム機能(Just-in-Time Capacity)は、ビジネスにおいてリスク(例:小売業の季節的なピーク期間に、より多くのコンピューティング能力を必要とするケース)をより効果的に管理する必要がある場合に、追加の処理能力やキャパシティを提供します。
64個のプロセッサーを搭載する「IBM System z10」は、変化するビジネス状況に応じて実行する処理能力のプロビジョニングを、はじめて自動化しました。たとえば、金融サービスや小売施設では、需要のピークを管理するために、処理能力のレベルとスケジュールをあらかじめ設定し、プロビジョニングを自動的に実行することができます。また「IBM
System z10」の大きな特長として、想定外の需要が発生した場合にも、処理能力のプロビジョニングを自動的に実行することができます。
z/OSは、いつ、どれくらいの期間にわたって追加キャパシティが必要になるのかを予測し、直ちにそのマッピングを行います。この「キャパシティ・リソースのジャスト・イン・タイム配備(Just
In Time Deployment of Capacity Resources)」と呼ばれる機能は、トランザクションのニーズ、お客様による優先順位の設定方法に基づいて活用されます。
仮想化セキュリティ(Virtualization Security)としては、米国政府の最高レベルのセキュリティである評価保証レベル5(EAL5)を備えています。「IBM
System z10」は、セキュリティとパーティションについて、この認証レベルを達成している世界で唯一のサーバーです(System
z9は、System z10までへのEAL5の適用を含めた計画とともに認証を受けています)。お客様がオンデマンドによる機能へのアクセスを行うために、費用を節約しメインフレームの追加リソースを割り当ててパーティショニングを行う場合、EAL5認証を備えていれば、特定のOSを実行するために設定された仮想パーティションは、実質的に「IBM
System z10」に接続されている別のサーバーを稼働するのと変わりありません。すなわち、仮想パーティションに対する物理的なセキュリティは、可能な範囲での最高レベルにあります。したがってお客様は、OSを通じて実行している情報に対するセキュリティ上のリスクを恐れることなくオンデマンドでリソースを割り当てることができる上、パフォーマンスを改善し、“24時間365日”の可用性を実現することができます。
IBM アカデミック・イニシアティブを通じて世界中に拡大を続けるSystem zメインフレームのスキル
変わらぬ使いやすさを支える新しいRationalツール
2004年より開始されたIBM アカデミック・イニシアティブは、IBMの優れたテクノロジーの特性や経験を伝える指導を通じ、幅広いテクノロジー教育を提供しています。IBMが提供する内容は、世界の大学それぞれの目標に合わせ実施規模を自由に調整することができます。
System z向けアカデミック・イニシアティブ:IBMでは、各教育機関との協力により、System zメインフレームを活用した授業、実験、高度設計プロジェクトおよび大型システムについての研究を実現しています。IBMは本日、System
z向けアカデミック・イニシアティブ・プログラムに参加している大学が、全世界で400校を突破したと発表しました(2004年のプログラム新規参加校は23校でした)。このニュースは、データセンターにおけるメインフレームの復活に関連する当プログラムが急成長を遂げていることを物語っています。
また、2006年にIBMが発表したメインフレームの使いやすさ向上に向けた1億ドルの投資の一環として、System
zメインフレーム上で稼働するアプリケーションの利用をスピードアップし使いやすさを促進する、System
zメインフレーム用Rational®ソフトウェア「IBM Rational Host Access Transformation
Services (HATS)」、ならびに「IBM Rational Business Developer」を発表しています。「IBM
Rational Host Access Transformation Services (HATS)」は従来のメインフレーム特有の画面をWebサービス向けに変換し、Webブラウザや携帯電話などを含むあらゆるインターフェースに対応させることができます。また「IBM
Rational Business Developer」は、オブジェクト指向プログラミングを活用しており、詳細な知識がなくともCOBOLやJavaを用いたアプリケーションを開発することができる環境を提供する上、COBOLアプリケーションをWebサービス向けに対応させることができます。これらのRationalソフトウェアは、メインフレーム向けのアプリケーションをより簡単に開発、管理できるようにすることに加え、既存のアプリケーションをWebサービスに対応させるための取り組みである“エンタープライズ・モダナイゼーション(Enterprise
Modernization)”を実現する製品です。
さらに、IBMメインフレームの使いやすさ向上への投資の一部として、お客様のメインフレームで稼働する重要なアプリケーションを統合監視するソフトウェアを発表しています。IBM
Tivoli® Service Management Center for System zは、IT資産とビジネス・アプリケーションを連携して表示し、財務指標、セキュリティ、およびお客様満足度などの明確なビジネス目標の支援に係るすべてのサービスの提供を監視することが出来ます。
Cognosなど、System z向けインフォメーション・オンデマンド・ソフトウェアを発表
IBMは、現在計画中のCognos 8 Business Intelligence Solutionソリューションに対するお客様向けベータ・プログラムなど、System
zメインフレーム用の新しいインフォメーション・オンデマンド・ソフトウェアも発表しています。このソリューションは、Cognosソフトウェアとメインフレームの能力を組み合わせることで可能となった意志決定の改善により、お客様がビジネス・データから競争面での優位を得ることを目的としています。
IBMのインフォメーション・オンデマンド戦略は、変化する市場需要に対処、対応していく上で必要となる重要なビジネス上の洞察(インサイト)とともに、必要な時に、必要かつ正確な情報をお客様が利用できるようにするものです。Cognos
8のSystem zメインフレームへの展開により、お客様は最大で数億件までのトランザクションについてデータを分析することができるようになり、多様なビジネス状況に対して他の追随を許さない洞察力がもたらされます。
IBMはまた、新しいアプリケーション・ワークロードの導入を簡素化する、一括払い料金とサブスクリプション&サポートライセンスの新しい料金体系を提供する、DB2®
for z/OS Value Unit Editionの製品化を発表しています。この製品は、SOA、データウェアハウス、ビジネス・インテリジェンスに加え、SAPなどのアプリケーション・パッケージといった主要なビジネス上のイニシアティブの基盤となる、System
zメインフレームの役割を強化するものです。
さらに、IBMは、今年度下半期にSystem zメインフレームに対して、新しいマスターデータ・マネジメントおよびデータウェアハウス機能を追加します。この中には、お客様が全社的な顧客、製品および口座情報の集中管理を可能にする、InfoSphere
Master Data Management Server for System zも含まれています。
新たなストレージ製品がメインフレームの価値の最大化に寄与
業界をリードするストレージ仮想化を提供
トランザクション、情報、そしてデータは、効率的なメインフレーム・ソリューションの一部として、迅速に保管・利用する必要があります。IBMは、データの仮想化に役立つディスクおよびテープによる新しいストレージ・ソリューションを発表しています。
DS8000ディスク・ソリューション:業界においてメインフレームとの多くの接続事例を持つIBMは、IBM System Storage
DS8000ディスク・ソリューションの機能拡張を発表します。これは、最新版の災害回復および事業継続性を実現する機能を備えており、System
zメインフレームの能力を最適化します。お客様は、他のストレージ・システム上での運用と比較した場合、System
Storage DS8000の新バージョンを備えたメインフレーム環境で、より大量のデータ処理に対処することができます。
仮想化テープ:約10年にわたってテープ仮想化ソリューションを構築してきたIBMは、System
zメインフレーム向けに、System Storage TS7700 Virtual Tapeソリューションを提供しています。System
Storage TS7700 Virtual Tapeソリューションは、テープ処理の向上と同時に、テープドライブ本体における暗号化対応といった、最先端の機能強化を通じた事業継続性やセキュリティもサポートします。
次世代エンタープライズ・データセンター向けの新しいITトランスフォーメーション
& オプティマイゼーション・コンサルティング・サービス
お客様の“次世代エンタープライズ・データセンター”への移行を支援するために、IBMは本日、新しい戦略と計画のコンサルティング・サービスを発表しました。「IBM
ITトランスフォーメーション&オプティマイゼーション・コンサルティング・サービス
- インフラストラクチャー・ストラテジー&プランニング(IBM IT Transformation
& Optimization - Infrastructure Strategy & Planning)」は、お客様が、そのITインフラのビジネス上の価値を向上させる上で役立つ最適化の取り組みを特定、組織化、優先化、合理化および財務的に正当化するため、実証済みの現実的なアプローチを提供します。お客様はこのサービスを利用して、ITインフラをより簡素化し運用の費用を低減するとともに、そのビジネス上の目的に対して、より高い機動性、即応性、信頼性をもつものに変えることができます。IBMは現在、お客様の投資収益率(ROI)を示す正確なビジネス・ケースを割り出すことができるソフトウェアである、IBM
Tivoli Automated Dependency and Discovery Managerを利用した自動データ発見機能を提供しています。
System z10に関するIGFファイナンシング
IBMのリース事業部門のIBMグローバル・ファイナンシングでは、認定を受けたお客様が、多くのケースで月額料金が現行よりも低くなる条件で、新しい「IBM
System z10」システムを導入できる提案をご用意できます。詳細については、http://www.ibm.com/financing(US)を参照ください。
当報道資料は2008年2月26日(現地時間)にIBMコーポレーションが発表したものの抄訳であり、文中の製品・サービスその他は米国での発表・展開予定を基準としております。下記製品を除く製品・サービスその他の日本における発表・展開予定については、決まり次第お知らせいたします。
次世代メインフレーム「IBM System z10 Enterprise Class(EC)」
−出荷開始日:2008年2月26日
−価格:弊社営業担当員までお問い合わせください
なお当リリースの原文は、下記URLより参照ください。
IBM Press Room - United States http://www.ibm.com/press/us/en/index.wss
*1 :IBM調べ(Bank of ChinaにおけるSystem zベンチマークより)。
*2 : LSPR(Large Systems Performance Reference)混合ワークロード平均より。これは、System
z10 Enterprise Class 64ウェイとSystem z9 Enterprise Class S54の比較であり、System
z10 Enterprise Class 701とSystem z9 Enterprise Class 701のz/OS 1.8を実行しているLSPR混合ワークロード平均に基づいています。
*3 :オンライン・トランザクション・プロセシング比較プロセシング概算(OLTP-RPEs)に基づきます。Ideas
International(第三者機関)による平均OLTP-RPEsを3,845 RPEs、および26台のSystem
z10 Enterprise Class IFLと90%の利用効率に比較して利用効率10%および1MIPS相当で20
RPEsとして、760台のSun X2100 2.8 Opteronプロセッサー・コアを導出。
<関連サイト>
IBM System zトップページ
IBMストレージ トップページ
IBM Rationalソフトウェア トップページ
IBM Tivoliソフトウェア トップページ
IBM Information Managementトップページ
IBM ITストラテジー&アーキテクチャー トップページ
IBMリース・ファイナンシング トップページ
IBM Project Big Green トップページ
IBM、DB2、DS8000、InfoSphere、Rational、System Storage、System z、System
z9、Tivoli、WebSphere、z/OSは、International Business Machines Corporationの米国ならびにその他の国における商標。
JavaおよびすべてのJava関連の商標は Sun Microsystems, Inc.の米国およびその他の国における商標。
Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標です。
