プレスリリース

IBMと半導体共同開発アライアンス・パートナー、「High-Kメタルゲート」採用で飛躍的な性能向上と低消費電力を実現

2008年4月15日

IBMと半導体共同開発アライアンス・パートナー、
「High-Kメタルゲート」採用で飛躍的な性能向上と低消費電力を実現

革新的な32nm High-Kメタルゲート・テクノロジーが性能面で35%の向上と消費電力で45%の低減を実現、早期利用希望のお客様に対してファウンドリーは対応可能

IBMとその共同開発パートナーであるチャータード・セミコンダクター、フリースケール、インフィニオンテクノロジーズ、サムスン電子、STマイクロエレクトロニクスおよび東芝は共同で4月14日(米国時間)、米国ニューヨーク州イースト・フィッシュキルにあるIBMの最先端300mm半導体工場で製造された画期的な「High-Kメタルゲート」(高誘電率ゲート絶縁膜)を採用したデバイスが、業界標準のプロセスに対して性能と消費電力の両面で大幅な改善を達成したと発表しました。この成果によりアライアンス・パートナーは、早期利用を希望されるお客様からご要望に対応いたします。お客様は、製品の市場投入期間を短縮し、製品に低消費電力の利点を反映させるために、この最先端の低消費電力ファウンドリー技術で設計を行うことが可能になりました。

性能と消費電力の大幅な改善は、High-Kメタルゲート評価回路およびイースト・フィッシュキルにあるIBMの工場で製造されたテストチップで実証されています。共同開発アライアンスは、同じ動作電圧で32nmテクノロジーの回路は45nmテクノロジーの回路に対して最大35%の性能改善を確認しています。消費動作電圧によって、32nmプロセスは45nmプロセスに対して30%から50%の消費電力の削減が可能です。さらに、製品ライブラリ・テストチップと業界標準のマイクロプロセッサのクリティカルパス上でのテスト結果から、同じテクノロジー・ディメンジョンでは一般的なポリシリコン・ゲート絶縁膜テクノロジー(Poly/SiON)に対して最高40%の性能改善が可能という結果を得ました。*

IBMで半導体研究開発センターを率いるバイス・プレジデントのゲイリー・パットン(Gary Patton)は、アライアンス・パートナーを代表して、次のように語っています。「これらのHigh-Kメタルゲート・テクノロジーの初期結果は、共同開発アライアンスが業界で他社に比べ非常に優れた最先端テクノロジーを提供できることを実証するものです。実際の環境条件におけるこの一連の結果からも、共通の顧客層が「ゲート・ファースト」のアプローチを用いて次世代テクノロジーに移行するうえで、お客様は大きな優位性を確保し続けることができるでしょう」。

Common Platformアライアンス・パートナーであるIBM、チャータード・セミコンダクターとサムスン電子は、OEMファウンドリー業界で32nmテクノロジー世代製品にHigh-Kメタルゲート・テクノロジーを導入した最初の半導体メーカーです。低消費電力の32nmテクノロジーのデザインを可能とし、かつ28nmテクノロジー世代まで適用可能とするための基本ルールに完全に適合したパッケージが現在利用可能となっています。低消費電力の32nm High-Kメタルゲート・テクノロジーを採用したシリコン製品は、2008年の第3四半期から3カ月毎の周期でスタートするプロトタイプ試作シャトル・プログラムを通して利用可能になります。米国ニューヨーク州アルバニーにあるニューヨーク州立大学アルバニー校の研究施設(College of Nanoscale Science and Engineering, Albany NanoTech Complex)で製造されたHigh-Kメタルゲート・デバイスの実現可能性テスト結果は、このプロセスが22nmまで延長可能であり、High-Kメタルゲートの使用による改善効果は今後のテクノロジー世代にも継続的に利用可能であることを証明しています。

フリースケールでプロセス・テクノロジー部門ディレクタを務めるダーク・リスター(Dirk Wrister)は「半導体市場は依然として最も競争が厳しい市場の1つであり続けています。強力な製品の差別化とともに製品の早期市場導入は、成功のための最も重要な戦略となっています。今回の初期デザインおよびモデリング作業は、High-Kメタルゲート・テクノロジーにより製品および性能の目ざましい差別化が実現できる可能性を示しています。これらの初期結果は32nmテクノロジーでのHigh-Kメタルゲートの実用可能性を証明する重要なステップです」と語っています。

2007年1月29日に、IBMとその研究開発パートナー(ソニーと東芝を含む)は、現在製造されているほとんどすべてのマイクロチップの基本的ビルディング・ブロックとして働く微小なオン/オフ・スイッチであるトランジスタへの長い間望まれて来た改良のための基礎的要素として、革新的なHigh-Kメタルゲートを発表しました。基本的なオン/オフ・スイッチング機能をコントロールするトランジスタの重要部分にHigh-Kメタルゲート材料を使用することにより、従来可能性があると考えられて来たどのテクノロジーよりも小さく、より高速で、より電力効率に優れたトランジスタによる32nmチップ回路の開発が可能となりました。

*全てのデータは、IBMのイースト・フィッシュキルにある半導体工場だけでなく、アライアンス・パートナーの工場でもテストが実行され確認されています。

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