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プレスリリース

IBM、クラウド・コンピューティングを通じた研究を推進し、実社会の問題解決に貢献

2009年1月27日

IBM、クラウド・コンピューティングを通じた研究を推進し、実社会の問題解決に貢献
−カーネギーメロン大学カタール校、カタール大学、テキサスA&M大学カタール校、プレトリア大学、HEALTHアライアンス、九州大学にクラウド・コンピューティング環境を構築−


[米国ニューヨーク州アーモンク、2009年1月26日(現地時間)発]

IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は本日、IBM® Blue Cloudソリューションを活用して、6つの大学と協力していくことを発表しました。これにより、時間、不十分なリソースや利用不能なリソース、システムのパワー不足などによって、これまで制約のあったプロジェクトや研究のより迅速な実施をはかることができます。

3大学が推進するカタール・クラウド・コンピューティング・イニシアティブ(Qatar Cloud Computing Initiative)は、クラウドというインフラの扉を地元の企業や産業界に開放するもので、アプリケーションのテストや、地震モデリングおよび石油/ガス探査を含むさまざまなプロジェクトを完成に導きます。

また、プレトリア大学(University of Pretoria)では、重篤な疾病の進行を遅らせるため、クラウド・コンピューティングを利用して開発中の医薬品のテストを行っています。

IBMは、カタール・クラウド・コンピューティング・センターおよびプレトリア大学での活動に加えて、東アフリカのHEALTHアライアンス(Higher Education Alliance for Leadership Through Health)および九州大学(福岡県)とも協力してクラウド・コンピューティングを活用していきます。

カーネギーメロン大学カタール校、カタール大学、テキサスA&M大学カタール校
中東におけるクラウド・コンピューティング・プロジェクトの草分けであるカタール・クラウド・コンピューティング・イニシアティブはまず、カーネギーメロン大学カタール校(Carnegie Mellon University in Qatar)に設置され、運用を開始しました。カーネギーメロン大学カタール校、カタール大学(Qatar University)、テキサスA&M大学カタール校(Texas A&M University at Qatar)の3校が協力し、業界の専門家、研究者、お客様で構成されるコミュニティと連携しながら、産業界の問題解決に役立つクラウド・ソリューションの開発に取り組んでいます。

カーネギーメロン大学カタール校の准教授であるマジド・F・サクル(Majd F. Sakr)博士は、次のように述べています。「中東初のクラウド・コンピューティング・プラットフォームの構築でIBMと協力できることを、大変楽しみにしています。これは、地域に根差したアプリケーションや研究振興のためのプロジェクトに目標を定めて、カタールにおけるクラウド・コンピューティングのインフラを開発・評価・発展させていくという私たちのビジョンの実現に寄与するものです。」

先進的研究のためのカタール・クラウド・コンピューティング・センターでは、検索、データマイニング、自然科学モデリングおよびシミュレーション、コンピューターを利用した生命工学、金融モデリングおよび金融予測などが、その用途として期待されています。それに加えて、下記の5件のパイロット・プロジェクトが、重点的に取り組むアプリケーションとして指定されています。

カタール大学のコンピューター理工学部学部長であるクタイバ・マルーイ(Qutaibah Malluhi)博士は、次のように述べています。「カタール大学では、大量の演算が必要なタスクを企業が外部サーバーに安全に委託できるようにする技法に関連する『Secure and Reliable Server-Aided Computation』プロジェクトに取り組んでいます。今回の連携は、このプロジェクトを支援するものです。IBMと手を組み、その専門知識を活用することで、本学はカタール政府や企業と協力して、これらの組織の演算処理についてデータの機密性を心配せずにハイエンドのデータセンターにアウトソースすることができます。」

このクラウド・コンピューティング・センターの開発は、段階的に行われます。まず大学とIBMが協力してインフラを構築します。次にHadoopのプログラミング・モデルを活用したアプリケーション開発で連携します。この動きは、地元カタールでこの新しいプログラミング・モデルの知識を強化する第一歩となります。

テキサスA&M大学カタール校のフセイン・アルヌウェイリ(Hussein Alnuweiri)教授は、次のように述べています。「IBMと協力して、カタールや中東におけるクラウド・コンピューティング研究の先駆者となることを楽しみにしています。私たちの研究は、クラウド・コンピューティングのインフラ上で複数のタスクの流れを調整し、スケジューリングする手法の開発に重点を置いています。こうした手法により、大規模かつスピードが重視される商用/産業用アプリケーションをクラウドにマッピングする実現技術がもたらされます。」

プレトリア大学(南アフリカ共和国)
2つ目の新規のお客様はプレトリア大学の計算インテリジェンス研究グループ(Computational Intelligence Research Group)で、クラウド・コンピューティングを次世代の医学研究に利用しています。この取り組みを通じて、学生たちはある種の薬剤を投与された患者の薬物吸収率やDNA中のタンパク質構造を研究することにより、重篤な疾病の進行を遅らせる方法を発見することができます。

社会における保健衛生の向上を目指して研究に取り組んでいるのは学生たちだけではありません。クラウド・コンピューティング・ソリューションも、学生がプロジェクトやワークロードをより適切に管理するために一役買っています。これまで学生は研究プロジェクトを実行するための専用ハードウェアを持っていなかったため、複数の学生が1台のコンピューターでそれぞれのワークロードを確実に実行するのは不可能でした。また、データ管理アプリケーションが不足していたため、実験結果データを手作業で回収する必要がありました。

当初の見込み通り、このソリューションによってクラウド研究の所要時間が数週間単位から数日単位に短縮されました。また、クラウド・ソリューションによって変化に富む研究テストが実施でき、統計的に正確な結果が得られるようになりました。

IBMクラウド研究所のバイスプレジデントであるウィリー・チュー(Willy Chiu)は、次のように述べています。「お客様は何十年にもわたって、IBMの協力を得ることで、新しいテクノロジーとコンピューティングの枠組みを自社の事業に統合してきました。近年ではLinux®、オープンソース、インターネットなどがそうです。組織の効率性を向上させるだけでなく世界のために新たな歩みを進める、このようなプロジェクトに参画できるのを、非常に嬉しく感じています。」

HEALTH(Higher Education Alliance for Leadership Through Health)アライアンス(東アフリカ)
7つの大学の共同体であるHEALTHアライアンスは、IBMおよび業界の専門家と協力して、学生が遠隔地からアクセスできる仮想コンピューティング・ラボによる教育サービスを拡充しています。このクラウドを通じてアライアンスの学生は、全面的なコンピューティング環境の維持や運営に必要な費用を負担することなく、最も先進的な教育用コンピューティング機材、厳選されたソフトウェア・アプリケーション、コンピューティングおよびストレージ資源を利用することができます。

また、IBMでは南アフリカのIBMクラウド・コンピューティング・センターを育成拠点として活用すると同時に、当初、実際にクラウド・コンピューティング・センターを設置せずにセンターを運営できるソリューションを同アライアンスが構築するよう支援しています。IBMはrSmart と協業してオープンソースのラーニング管理システムであるSakaiを導入し、IBM南アフリカ・クラウド・コンピューティング・センターを通じて、HEALTHアライアンスで使用するためにSakaiラーニング管理サービスを提供します。Sakaiはかつて、IBM System z®メインフレーム上のLinuxとIBM Tivoli® Services Automation Managerで稼働していました。.

HEALTHアライアンスのクラウド・ソリューションは、育成拠点である南アフリカ・クラウド・コンピューティング・センターを、将来的には参加7大学のいずれかにホスティングされた、オンサイトのクラウドに移行させることを目標としています。さらにこのソリューションを、医療分野を担う次の世代を教育し、社会的成果に影響をもたらすことを目的としたクラウド・コンピューティング・ソリューションの見本とすることを狙いとしています。公衆衛生教育での戦略的なテクノロジー利用の推進に重点的に取り組むHEALTHアライアンスは、即時に利用できる医療および教育サービスを提供する公衆衛生COE(Public Healthcare Center of Excellence)をサハラ砂漠以南のアフリカに設立する予定です。

当アライアンスに参加している大学には、ケニア共和国の複数の大学、エチオピアのジマ大学(Jimma University)、コンゴ民主共和国のキンシャサ大学(University of Kinshasa)、タンザニアのムヒンビリ健康科学大学(Muhimbili University of Health and Allied Sciences)、ウガンダのマケレレ大学(Makerere University)などがあります。法律上ウガンダに登記されている当アライアンスは、マケレレ大学公衆衛生学部(MUSPH:Makerere University School of Public Health)の副学部長、ウィリアム・バゼヨ(William Bazeyo)博士が統括しています。アライアンスの活動に関する詳細はこちらをご覧ください。
http://www.liphea.org

九州大学(福岡県)
最後に、九州大学では、学生たちがクラウド・コンピューティングの実習クラスに参加することで、クラウド・コンピューティング管理システムやその上で稼働するアプリケーションの設計、一度に数千台ものコンピューターを用いて膨大な量の演算を実行することができるクラウド・インフラについての理解を深めることが可能です。複数の業界でクラウド・コンピューティングの利用に弾みがつく中、これから社会に出ていく人材がこのような新しいコンピューティングの枠組みをどのように活用することができるかについて理解を深めておくことは極めて重要です。

現在、学生たちは、グローバルな世界で活躍できる高いスキルを持ったIT技術者の育成を目的とした、先進的な取り組みである「社会情報システム工学コース」に参加しています。主要企業から派遣された外部エンジニアとの一対一でのコラボレーション体制を組むことにより、学生たちは情報技術および通信技術の社会での位置付けを明確に理解した上で、高い倫理規範を身につけることができます。

社会情報システム工学コースは次のような目標を掲げています。

九州大学におけるクラウド・コンピューティング環境は、2008年11月から運用が始まっています。

本日の発表は、教育界に新しいテクノロジーを導入するというIBMの継続的な取り組みを示す好例です。IBMはGoogleと協力し、コンピューター・サイエンスを専攻する学生のクラウド・コンピューティング知識の向上、およびこの新しいコンピューティング・モデルが直面する課題への対応を狙いとした大学関連イニシアティブの推進を、2007年10月に発表しています。

教育およびクラウド・コンピューティングに関するIBMのオープンなビジョンは、全世界の教育機関におけるITサービスの従来モデルにプラス面の影響を与えています。クラウド・コンピューティングは、教育界が直面している、教育を受ける機会の拡大、教育品質の向上、コストの削減といった全世界的な課題に対処する、テクノロジーの新たな枠組みをもたらします。

クラウド・コンピューティングにより、いつでも、どの端末からでも、情報、テクノロジーといったサービスの利用が可能になります。クラウドがもたらすインフラ変革により、相互接続された世界の需要と歩調を合わせていくことができます。また、クラウドは簡単かつ業務ニーズに合わせて即応性が高いIT管理を実現しながら、プロセス、アプリケーション、サービスを提供する際に大きなコスト効率が見込めるモデルでもあります。

IBMクラウド・コンピューティングについての詳細は、こちらをご覧ください。
http://www.ibm.com/cloud (US)
IBMの教育および大学関連イニシアティブについての詳細は、下記URL
http://www.ibm.com/education (US)
またはこちらをご覧ください。
http://www.ibm.com/university (US)


当報道資料は2009年1月26日(現地時間)にIBM Corporationが発表したものの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/26527.wss (US)

IBM、System z、Tivoliは、International Business Machines Corporationの米国ならびにその他の国における商標。
Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標です。