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プレスリリース

飲料水不足解消に向け新しい水処理膜材料を開発

2009年3月16日

セントラル硝子株式会社
IBMコーポレーション

セントラル硝子とIBM、飲料水不足解消に向け新しい水処理膜材料を開発

セントラル硝子株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長執行役員:皿澤修一、コード番号4044、以下セントラル硝子)とIBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は、このたび、世界規模で拡大する飲料水不足の解消に有用な新しい水処理膜材料の開発に成功しました。IBMの研究施設に派遣しているセントラル硝子の研究員とIBMの研究員が共同で開発したもので、水の脱塩およびヒ素などの汚染物質除去を効果的に行うことが可能となります。

今日、5人に1人は安全な水を飲める環境にないといわれています。また、世界保健機構によると、ヒ素に汚染された飲料水が1990年代より世界中で健康上の大きな問題となっています。ヒ素は体内に蓄積すると言われ、ヒ素に汚染された水で長期間生活を強いられた国々では、10人に1人の割合で、ヒ素が原因で引き起こされることが知られているがん(肺がん、膀胱がん、皮膚がんなど)で死亡するという研究結果が示されています。(*)

水の膜分離は、淡水化や水浄化のための最もエネルギー効率の良い分離方法の一つとして知られていますが、今日使用されている水処理膜材料は、塩素殺菌のために広く使用されている塩素分に対する耐性が充分ではありません。そこで、本共同開発では、塩素耐性に優れた膜を開発すること、さらに、現在世界中で大きな問題となっている水分中のヒ素を取り除くため塩基性条件下で高い性能を示す膜を開発することをコンセプトとし取り組んできました。

開発した水処理膜材料は、イオン性疎水物質を用いて形成していることから、塩基性の条件下で劇的に性能変化し親水性を示すというユニークな化学的特性を有します。つまり、このフッ素化合物を用いた水処理膜材料を用いることにより、高透過量から低透過量まで、水の透過量を自在に制御することが可能となります。さらに塩基性条件下ではヒ素はイオン化され、逆浸透膜で比較的容易に除去できることから、この水処理膜材料を使用することで、汚染水から安全な飲料水のみを取り出すことが可能となります。

本開発は2008年1月10日に発表したセントラル硝子とIBMの共同研究の成果であり、両社は今後も環境問題に関連した最先端材料の開発を積極的に進めていきます。


* 参考文献:
Allan H. Smith et al., “Contamination of drinking-water by arsenic in Bangladesh: a public health emergency”, Bulletin of the World Health Organization, Volume 78, 1067-1171, 2000.

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