2009年7月28日
ARM、チャータード、IBM、サムスン電子、シノプシス、
32nmおよび28nmプロセスを用いたモバイル機器向けSoC開発のための
設計・製造を通して最適化されたソリューションの提供に向けて協業
Common Platformファウンドリ・プロセスに基づき
低消費電力プロセッサ・アーキテクチャ、統合設計フロー、システムレベルIPを統合
2009年7月27日 カリフォルニア州サンフランシスコ発 - ARM(LSE上場コード:ARM、Nasdaq上場コード:ARMH)、チャータード・セミコンダクター・マニュファクチャリング(Nasdaq上場コード:CHRT、SGX上場コード:CHARTEREDSC)、IBM(NYSE上場コード:IBM)、サムスン電子、シノプシス(Nasdaq上場コード:SNPS)は、モバイル・ネット端末向け半導体の設計と製造を実現する包括的なソリューションの共同開発で合意したと、Design
Automation Conference会場にて発表した。これは、先端システムオンチップ(SoC)開発の根本的な課題を解決するための取り組みである。この共同開発プロジェクトは、材料科学、モバイル・マルチメディア実装技術、SoC設計技術の革新的テクノロジを活用して、先端モバイル機器の開発リスクを抑え、市場投入にかかる期間を短縮するソリューションを提供する。
今回の、テクノロジ・リーディング・カンパニーによる包括的なデザイン・チェーン・コラボレーションが目指しているものは、以下の要素技術の統合である。
- ARMが提供するモバイル機器向けの高性能かつ低消費電力なプロセッサ・アーキテクチャ、ならびに製造プロセス向けに最適化されたフィジカルIP群
- IBM、チャータード、サムスン電子によるCommon Platform製造アライアンスを通じて同期して提供される32nm/28nm低消費電力/低リーク電流のhigh-kメタルゲートファウンドリー・サービス
- シノプシスが提供するSoC設計環境であるLynxデザイン・システム、ならびにDesignWareコネクティビティIP群
半導体技術は根本的な物理的限界に近づきつつあり、また半導体設計はかつて経験したことのないレベルの複雑度に達しつつある。そのため、より深いレベルの技術的な提携が必要不可欠となっている。ARM、Common
Platform各社、シノプシスが手を組んだ今回の協業は、最先端SoCの設計および製造に伴うコストと技術の壁を乗り越えるために必要な新しいレベルのコラボレーションを目指している。この協業は、開発戦略、技術ロードマップ、顧客企業への提供時期を調整して行われる。
Common Platformを代表して、IBMのマイクロエレクトロニクス部門担当ジェネラルマネージャーのMichael
J Cadiganは次のように語っている。「Common Platformアライアンスが今回ARM社そしてシノプシス社に協業パートナーを拡大したのは、それぞれが持つ革新的テクノロジをより早い段階で共有することでより緊密な共同開発を行い、その成果を統合し最適化してお客様に提供していくためです。この協業成果のメリットは明確で差別化に結びつきます。すなわち、半導体開発リスクの低減、開発コストの削減、開発期間の短縮です」
各社の強みを結集
今回協業する各企業は、それぞれの優れた技術と専門知識を持ち寄り、それらを組み合わせて、これまでにない最適化されたソリューションを作り上げていく。
ARMは、様々なモバイル機器で使用されているCortexTM プロセッサ・ファミリーはもとより、論理回路、メモリー、インターフェイス回路の信頼性の高いIP群を提供する。フィジカルIPの形で提供されるそれらのIP群は、Common
Platformが提供する32nmおよび28nmプロセス・テクノロジ向けに最適化され、低消費電力化ならびにシステム開発コストの面で大きなメリットを提供するソリューションである。今回の協業を通じて、このフィジカルIPをシノプシスの設計フローと緊密に統合していく。
ARMのCEO Warren Eastは次のように語っている。「先進の半導体製造プロセス・テクノロジは複雑化を極めており、フィジカルIP、プロセッサ・コア、設計自動化(EDA)メソドロジは緊密に統合されたものでなくてはなりません。先進企業各社と開発早期段階で協業を開始することにより、チップの性能/消費電力/面積を大幅に改善でき、最終製品の付加価値を向上することができます」
シノプシスは、Galaxyデザイン・プラットフォームを構成するツール群、Lynxデザイン・システム、DesignWareコネクティビティIP群により、今回の共同ソリューションの設計フロー基盤を提供する。設計上流から下流を網羅するこの設計自動化フローは、ARMのプロセッサ・コアやフィジカルIPとともに、Common
Platformのプロセス・テクノロジを活用できるよう調整が施され、SoCの開発期間と開発リスクを削減しつつ、開発トータル・コストを削減する、効率の高いインプリメンテーション・パスを提供する。
シノプシス 会長兼CEOのAart de Geusは次のように述べている。「ARM-Common
Platform-シノプシスのユニークな取り組みは、シリコン・テクノロジ、IP、設計ツール/フローの先進企業各社の力を合わせてソフトウェア開発からシリコン製造に至るパスを統合し最適化することにより、半導体開発コストと開発リスクを軽減できます。今回の協業を通じて、当社は、32nm/28nm設計ツールやIP、そして設計・製造工程を通して最適化されたLynxデザイン・システム・ベースの完全な設計ソリューションを実現し、次世代モバイル機器向けSoCを開発する企業各社に最少の設計コストと最短の設計期間をご提供します」
Common Platformが提供する32nm/28nmプロセス技術は、ポリシリコン(多結晶珪素)テクノロジの限界を克服するための革新的なhigh-kメタルゲート手法を採用している。Common
Platformの32nm/28nmプロセスは、IBMの共同技術開発アライアンスの研究開発活動を通じて、高性能で低消費電力な半導体を実現するための製造プラットフォームを提供する。この製造プラットフォームはCommon
Platform加盟3社の同期したファウンドリー・サービスを通じて提供されるため、顧客企業にとっては半導体製造委託先の選択ができ、製造に関する柔軟性が最大限に確保されることとなる。
この協業は、1年前から始まっており、既に32nm低消費電力ツールならびにIPが提供されており、今後一連のお客様向けの技術が提供される予定である。対応するフィジカルIP、コネクティビティIP、プロセッサIP、プロセス・デザイン・キット、設計ツールは、それぞれの担当企業から提供される。初期テストチップを用いたテクノロジのデモンストレーションは、2009年7月27日からカリフォルニアで開催されるDesign
Automation ConferenceのARM-Common Platform-シノプシス“Innovation Optimized”ブース(ブースNo.1114)にて公開される。
ARMについて
ARMは、ワイヤレス、ネットワーク、デジタル家電、イメージング、自動車、セキュリティ、そしてストレージ機器といった高度なデジタル製品のコアとなる技術をデザインしている。ARMが提供する総合的な製品・IP(知的財産)には、32
ビット組込みRISC マイクロプロセッサ、グラフィック プロセッサ、ビデオ・エンジン、セルライブラリ、組み込みメモリ、高速インタフェース製品、ペリフェラル、開発ツールが含まれる。 ARM
は、総合的なデザインサービス、トレーニング、サポート、メンテナンスとARMの幅広いパートナーコミュニティと共に、信頼性のある製品を迅速に市場へと導くトータルシステムソリューションを、大手エレクトロニクス企業に提供している。詳細な情報は、下記URLより入手可能。
http://www.arm.com
Common Platformについて
IBM、チャータード・セミコンダクター・マニュファクチャリング、サムスン電子は、28nm、32nm、45nm、65nm、90nmプロセス技術に関するユニークな製造提携関係を構築している。3社の専門知識と研究リソースを合わせ、high-kメタルゲート技術、193nm液浸リソグラフィー、超低誘電率(ultralow-k)絶縁膜材料などの最新技術を駆使し、Common
Platform の技術アライアンスはファウンドリのお客様に最先端の技術をより早く提供することができる。Common
Platformモデルは、総合的なエコシステム設計を可能にする環境で支えられ、ファウンドリのお客様は、最小限の設計作業で、これまでにない柔軟性と選択肢を持って、複数の300mm半導体製造工場に容易にチップ設計を供給することができる。詳細な情報は下記サイトより入手可能。
http://www.commonplatform.com/
チャータードについて
Chartered Semiconductor Manufacturing Ltd.は、世界有数の半導体ファウンドリ専業メーカーであり、40nm/45nmまでの最先端テクノロジを提供することにより、今日のシステム
オン チップ設計を可能にしている。また同社は22nmまでのテクノロジ ロードマップに基づく、コラボレーションを通じた共同開発アプローチにより顧客のニーズに対応している。Chartered社の戦略は、オープンかつ包括的な設計実現のためのソリューションおよび製造能力強化、そして柔軟な調達に対するコミットメントに基づいている。シンガポールに300mm対応の製造施設を1ヵ所、200mm対応の製造施設を5ヶ所操業中である。詳細な情報は、下記サイトより入手可能。
http://www.charteredsemi.com
IBMについて
詳細な情報は、下記サイトより入手可能。
http://www.ibm.com(US)
http://www.ibm.com/technology(US)
サムスン電子について
Samsung Electronics Co., Ltd.は、半導体、情報通信、デジタルメディアおよびデジタルコンバージェンステクノロジーにおけるグローバルメーカーである。2008年の売り上げは960億ドル、61カ国にある179以上の事業所では約16万4600人の従業員が勤務している。半導体、情報通信、LCD、デジタルメディアの4つの主要事業部門で構成され、最も急成長を遂げている世界的ブランドのひとつとして認知されている。サムスン電子はデジタルテレビ、半導体メモリーチップ、携帯電話およびTFT-LCDのリーディングメーカーである。詳細な情報は、下記サイトより入手可能。
http://www.samsung.com/us/
シノプシスについて
Synopsys, Inc. は、電子設計自動化(EDA)ソリューションの世界的リーダーであり、半導体の設計ならびに製造に用いられる各種のソフトウェア、設計資産(IP)、サービスを全世界のエレクトロニクス関連企業に提供している。設計/検証/IP/製造/FPGAの各ソリューションで構成されるシノプシスの包括的な統合環境により、顧客企業が設計や製造段階で直面している重要な課題、すなわち消費電力や歩留まりの管理、システム設計段階からシリコン製造段階までを網羅する総合検証、開発期間の短縮といった課題を克服することが可能になる。各種テクノロジを駆使したこれらのソリューションを活用する事により、顧客企業は、開発コストや開発リスクを削減しつつ最高の製品を迅速に市場投入することが可能となり、競争力を高めることができる。カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置き、事業所は北米、ヨーロッパ、日本、アジア、インドなど60ヶ所。詳細な情報は、下記サイトより入手可能。
http://www.synopsys.co.jp
IBM、IBMロゴ、ibm.comは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点でのIBMの商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtmlをご覧ください。
