今、データセンターで消費される電力が大きな問題となっています。もはやIT(情報技術)は企業競争力向上に不可欠となり、IT機器の数は増える一方です。それに伴い、IT機器で消費される電力量もうなぎ上りで、今や国内の全消費電力量の約5%を占めるといわれています。今後もこの傾向は続き、経済産業省によれば2025年には現在の5倍になると予想されています。
IT機器で消費された電力は、最後は熱に変わります。データセンターの空調能力に限界を感じ、熱によるサーバー・ダウンの不安を抱いているデータセンター管理者は少なくありません。また、一部では、データセンターの電力容量を超えてしまったため、これ以上はサーバーを追加できないといった課題を抱えているところもあります。空調機や配電設備の増強には数千万円単位の費用が掛かりますし、データセンターの新設となると億単位のコストが掛かってしまいます。
さらに最近は地球温暖化対策という観点から消費電力の削減が求められています。CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の一環として環境問題に積極的に取り組んでいる企業でも、ITが消費する電力量の削減にまで踏み込んでいる企業はまだ少数派かもしれません。しかし、今後は国際的な公約である京都議定書の削減目標必達のため、聖域のない消費電力削減の努力がIT部門にも求められるでしょう。
IBMの「Project Big Green」は、これらデータセンターにおける「IT温暖化問題」に対するソリューションです。30年以上にわたる仮想化テクノロジーへの取り組みや、低電力プロセッサーの開発、そして世界最大級のデータセンター運営で培ったノウハウやベスト・プラクティスなどをご提供し、お客様のデータセンターにおけるエネルギー効率化を実現します。
本特集では先進的な企業や団体、そしてIBM自身がどのようにデータセンターの消費電力量削減に取り組んでいるのかを、事例を交えつつご紹介いたします。
PROVISION 56号 「特集テーマ:Project Big Green 〜IT温暖化解決へのアプローチ〜」
コンテンツ・リーダー 村山 逸文