本文へジャンプ

大阪ガス株式会社 様

災害対策お客様導入事例

ホスト系、サーバー系データの災害対策を
Capacity Backup Upgradeの採用により
低ランニング・コストで実現

業務のコンピューター依存度が高まり、
災害対策システムの対象領域を拡大

近畿2府4県にまたがって総延長約55,300kmものパイプライン・ネットワークを敷き、約670万戸へ天然ガスを供給している大阪ガス株式会社(以下、大阪ガスと表記)。京阪神地区のライフラインを支える企業としてエネルギー・ビジネスはもちろんのこと、事業領域は不動産開発や情報サービスなどの都市ビジネスにまで及んでいます。こうした事業体であることから、震災などの災害対策には力を入れ、特に阪神・淡路大震災以降はシステムの災害対策にも積極的に取り組んでいます。
大阪ガスがシステムのバックアップ体制づくりに着手したのは大震災から2年後の1997年。震災での体験を踏まえ、遠隔地の京都にバックアップ・センターを設立しました。バックアップの対象となったのはホスト・コンピューター上で稼働する受付システム、料金システム、導管システムなど同社の中では最重要とされているアプリケーション群。災害などにより、これらのシステムにアクシデントが発生した時には1日で復旧できるバック・アップ体制を整えました。


大阪ガス株式会社
情報通信部 ネットワーク
技術チーム マネジャー
松本 光司氏

そして大震災から10年が経過した今回、大阪ガスでは新たなバックアップ・システムの構築に踏み切りました。その経緯について大阪ガス 情報通信部 ネットワーク技術チーム マネジャー 松本 光司氏は次のように話しています。
「この10年の間に業務のコンピューターへの依存度が飛躍的に高まってきました。重要業務も増え、災害対策の対象とすべきアプリケーションも増やさなければならない事態を迎えたのです。
また、システムの分散化が進んできましたが、分散系サーバーの災害対策は未着手であり、それらを見直さなければいけないということで、2003年から災害対策システムの再検討に取り組んできました。原則として全業務データを対象とし、広域・局地を問わず、あらゆる災害に対応できるバックアップ・システムの構築を考えました」


新災害対策システムにディスク・ミラーリング機能を採用
さらに、大阪ガスでは本番センター側のzSeries 900上で稼働するホスト及び分散系サーバーのストレージとして、新たに、IBM TotalStorage DS8000を、またバックアップ・センター側には、より省スペース、ローコストなIBM TotalStorage DS6000をそれぞれ導入して災害対策対象の全データを移行し、両者をネットワーク経由でミラーリングすることでデータのバックアップを図りました。DS8000/DS6000はコピー・サービス機能に互換性があり、開発コードやコマンドライン・インターフェース、管理インターフェースが共通という特長があります。ミラーリング技術のなかではグローバル・コピーを選択し、全ボリュームをミラーリングする方式としました。グローバル・コピーは実績があり、本番システムへの影響が最も軽微であるという特長があります。


新災害対策システムを短期に構築し、
夜間バッチ処理時間の短縮も実現


株式会社 オージス総研
運用サービス本部
運用技術部
技術サポート第一チーム
マネジャー
東野 彰氏
今回の災害対策システムの構築を手がけたのは株式会社 オージス総研(以下、オージス総研と表記)。
大阪ガスの情報システム部門を母体として生まれた同社は大阪ガスの情報化戦略において、コンサルティング、基幹業務システムの設計・構築から運用・管理までの一貫サービスを提供しているトータルソリューションプロバイダーです。オージス総研 運用サービス本部 運用技術部 技術サポート第一チーム マネジャー 東野 彰氏は今回の災害対策システムの構築を次のように話しています。
「これまでは大阪の本部から京都のバックアップ・センターへデータのテープを搬送していました。しかし、テープ搬送ではとうてい追いつかないほどデータ量が増え、しかもデータベースはすべて災害対策の対象にするというのが今回の方針でしたので、バックアップ対象のデータはホスト系、サーバー系を含め、すべてDS8000に収納し、光ファイバー・ネットワーク経由でデータを送ってコピーすることにしたわけです。ディスク容量はホスト系だけで2~3TBぐらいになります。テープ搬送の仕組みではバックアップできない程の大容量のデータがバックアップ可能になりました。」


株式会社 オージス総研
運用サービス本部
運用技術部
技術サポート第一チーム
橋本 雅孝氏

また、オージス総研 運用サービス本部 運用技術部 技術サポート第一チーム 橋本 雅孝氏は本番機とバックアップ機の関係について「非同期方式でデータを送っていますので、若干のタイムラグはあるにしても、本番機のレスポンスに影響を及ぼすことはありません」と話しています。
「DS8000へデータを移行してからは本番環境でのバッチ処理のパフォーマンスが向上しました。仮想テープの入れ替えも行ないましたが、夜間のバッチ処理では1時間ぐらい時間が短縮できており、思っていた以上の速さが実現できました」(東野氏)
こうして、データを移行し、「ミラーリングの運用ツールをつくるのには時間がかかりましたが、コピー転換の切り替えテストも含めて約3ヵ月で本番リハーサルに臨むことができました」(橋本氏)
システムの概要


オンデマンド機能で
ランニング・コストを削減

大阪ガスがバックアップ・センターに採用したのは、Capacity Backup Upgrade(CBU)機能をもつzSeries 890のなかの最小モデル110でした。CBUはzSeries全機種に選択可能な機能で、本番システムが災害や障害により処理能力を失った時に、バックアップ機のCBU機構を活動化させることで本番機と同等のキャパシティーを確保することができます。したがってバックアップ・センター側は通常時には従来のように本番機と同等の能力を持つマシンの必要はなく、必要最小限の能力を持ったマシンで対応することが可能です。
「今回の災害対策のそもそもの出発点はコスト・ダウンをどのようにして図るかということでした。これまでのシステムは小さなサイズで能力的にも不安がありましたが、その割にはコストがかかっていました。普段は使っていないのだから、もっとコストを削減できてもよいのではないか、ということが検討の大きなテーマでした。CBUのような柔軟なオンデマンドの考えを適用することでランニング・コストを大幅に抑えることが可能になりました。
またシステム再構築の検討を始めたころ、ちょうどタイミングよくDS8000/DS6000の話が日本IBMから出てきたのもよかったですね。災害対策システムとしてのグレードをアップさせながら、ランニング・コストを削減していく今回のプロジェクトの目的は、果たされたと思います」(松本氏)


今後はホスト系から分散系のサーバーへ、
災害対策領域を拡大

日本IBMのサポートについて、松本氏は「バックアップ・センターをどこに設けるかという段階からIBMには参加してもらい、いろんな観点から広くシステムを考えることができました」と話し、東野氏も「設計から構築まで、ずっとサポートしてもらい、特に私たちのノウハウがないところでサポートをいただいたのは助かりました」と続けます。
こうして、2006年1月には本番リハーサルを経て、第一ステップとしてホスト系の新災害対策システムは稼働を開始しました。
これからの構想について、松本氏は「分散系についても、今回のホストと同じ方式でデータをバックアップするしくみをつくっていきたい」と抱負を語っています。
顧客に対する信頼の証とも言える災害対策。それを最新技術と低コストで実現した大阪ガスの今後に注目が集まっています。


IBM、IBMロゴ、eServer、System z9、zSeries、TotalStorage、DS8000、DS6000、pSeries、z/OSはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標です。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。

サマリー

適用業務
基幹系・業務系システムの災害対策

ソフトウェア
z/OS®

ハードウェア
IBM eServer zSeries 900 / 890
IBM TotalStorage DS8000 / DS6000