基幹業務と連携したWebアプリケーションを構築
~ メインフレームを電子自治体の基盤へ ~
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- IT時代の地方公共団体をめざし、Webアプリケーションをメインフレームで構築
- 電子自治体の基幹Webアプリケーションをメインフレームで集約
- 既存の財務システムをわずかな変更で短時間・低コストでWeb化を実現
- zAAP を搭載したz890で将来に渡ってメインフレームを広範囲のシステム基盤として推進
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IT時代の地方公共団体をめざし、Webアプリケーションをメインフレームで構築

財団法人 鳥取県情
報セ
ンター
システム推進部 情
報化
支援グループ
副部長
奥田 敏行氏
鳥取県は、国のe-Japan重点計画に基づき、電子自治体を着々と進めていますが、そのシステム構築と運営を担うのが財団法人 鳥取県情報センター(以下、鳥取県情報センター)です。全県的にコンピューターを有効利用する目的で1969年3月に設立されました。他の自治体のほとんどが国産製という時代に、IBM 360/20を導入しました。そのいきさつについて、鳥取県情報センター システム推進部 情報化支援グループ 副部長 奥田敏行氏は次のように話します。「当時の石破鳥取県知事が、国産にこだわらず世界で最も優れたものを導入すればよい、との強い考えを持っていたからです」
当時の業務は、職員の給与計算、自動車税、国から提供される各種調査データなどのバッチ処理が中心で、1982年頃から土木積算、医事会計、税務システムがオンラインでサービスを開始し、1990年には財務会計システムが稼動しました。
ところが、1996年の県庁内L AN敷設を契機に、分散型のクライアント・サーバー環境への移行が検討され、メインフレームの存在価値が失われつつありました。ちょうどその頃、オープン系サーバーで24時間稼動の生涯学習システムが、停止した際にすぐに再起動できないという相談を受けました。奥田氏はその事について次の様に話します。「それまで、メインフレームは旧来型のオンラインやバッチ業務にしか使えないと思っていましたが、OSでUNIXがサポートされることで生涯学習システムを運用できると聞き、非常に衝撃を受けました。今まで懸案だったメインフレームの活用法について、オープン化の環境を取込んだ統合システムというイメージが見えてきました」 翌年の2001年7月にWebSphere Application Server forz/OS(以下、WAS for z/OS)とDB2 for z/OSを仮想区画に導入し、メインフレームでの生涯学習システムがスタートしました。
電子自治体の基幹Webアプリケーションをメインフレームで集約

財団法人 鳥取県情
報セ
ンター
システム推進部 シ
ステ
ム開発グループ
主任
岡垣 雄二氏
さらに新規業務として、各種手当などの職員申請や職員名簿のインターネット上での公開をメインフレームで運用することになりました。その理由は、新規にサーバーを購入する必要がなく、コストメリットが得られること。次に、生産性の高い電子帳票ソリューション・コアである『DRAGLS』を利用して、短期間でシステムを構築できること。また、導入実績のあるWAS for z/OSを利用できることでした。鳥取県情報センター システム推進部 システム開発グループ 主任 岡垣雄二氏 は、次の様に話します。「DRAGLSはJAVAをよく知らない人でも、あらかじめ用意されたアプリケーションの雛形を利用し、短期間にシステムを構築することができました」
こうした中、鳥取県情報センターでは将来を見通した電子自治体の基盤となるプラットフォームの検討を始めました。選定の上で最も重要視した点は以下です。
- 24時間住民サービスの電子自治体を実現する為の高い信頼性
- 電子申請業務の予測不可能なトランザクションに対する容易な処理能力拡張
- 電子自治体に必要な基幹システムとの容易なデータ連携
- PL/Iなどのプログラム資産の有効活用
- サーバー1台での様々なベンダーアプリケーションの運用
その結果、2002年にIBM eServer™ zSeries® 800が導入されました。導入について奥田氏は次のように話します。「電子自治体では、財務会計、税務、人事・給与システムのデータ連携が非常に重要ですが、ハイパーソケット機能により容易に実現できました。また、LPAR機能により新規業務の環境も容易に追加できることに非常に魅力を感じています」
その後、人事履歴閲覧、年末調整申請、給与明細システムなどのWebアプリケーションも稼動を始め、2005年2月には電子自治体の最も重要な「電子申請システム(住民からの各種許認可申請等受付処理)」が本番稼動しました。メインフレームでの電子申請は、他の自治体での稼動実績はほとんどなく、全国でも注目を浴びました。この電子申請システムと他のプラットフォーム上の「電子決裁・総合文書管理システム」との連携により、申請、決裁、文書管理の一連の業務を効率的に運用することが可能になりました。このことから、メインフレームをシステム基盤の中心に据えた方針が正しいことを裏付ける結果となり、さらにメインフレームへの業務集中化が加速しました。
既存の財務システムをわずかな変更で短時間・低コストでWeb化を実現
2004年夏、財務システム再構築の話が持ち上がり、その経緯について奥田氏は次のように話します。「現行の財務業務について問題はなく、ユーザーインターフェースに起因する不満と、3270専用端末からの操作による自席で財務システムが使えない不満が原因でした。特に年度末の利用者の集中による端末台数不足から長時間使えない不満が大きく、さらに財務データのMicrosoft® EXCELへの切貼りや、他のシステムから検索や照会したいという希望もありました」
そこで、既存業務ロジックはそのまま活用し、ブラウザーから運用できる方法を検討した結果、CWS(CICS Web Suppor t)を活用したWeb化に決定しました。当時の状況を岡垣氏は次のように語ります。「Web化作業は、ブラウザー上の実行キーとPFキーの操作性向上と、財務特有の半角/全角の入力チェックが中心で、400画面を2人で3ヶ月間の作業で完了しました。開発に伴う操作研修やアプリケーション・テストは不要で、追加投資はほとんどなく、逆に3270端末の不用から、SWコストを削減できました」
この結果、財務データの入力から決裁まで自席で運用可能となり、庁内職員から非常に高い評価を得ました。
こうして、鳥取県は他県に先駆けて電子自治体を実現しましたが、多額の投資をすることなく限られた予算で、また最小のリスクで、将来を見据えたシステムを構築しました。今後もオープン化を取込み、今まで蓄積された既存資産を有効に活かし、新しいシステムの構築を進めていきます。
zAAP を搭載したz890で将来に渡ってメインフレームを広範囲のシステム基盤として推進
日本IBMのサポートについて、両氏は次のように語ります。「CWSやDRAGLSなど、新しいシステム環境を構築する際に、様々な導入支援をもらいました。特にCWSの際には、ブラウザー表示における考慮点などの具体的なアドバイスがもらえて助かりました」(岡垣氏)「コンサルタントの面で営業に色々と相談すると、サポートの専門家から的確にアドバイスがもらえる。非常に心強いですね」(奥田氏)
さらに将来について、奥田氏は次のように話します。「今後J avaによる新規業務が増加していくことと自治体の厳しい財政状況から、2006年3月にはJava専用プロセッサー zA AP(zSeries Application Assist Processor)を搭載したeServer zSeries 890を導入しました。z/OSを更改しzA APが稼動する予定の10月にはSW料金の節減効果が期待できます。また、費用対効果だけでなく、メインフレームを中心にしたシステム基盤を整備し、さらにメインフレームを使うメリットを出したい。また、バックオフィスを共通基盤で整備し、行政の光ファイバー網を活用することで、県内だけでなく県外の行政システムを受け入れることも可能になります」
電子自治体システムを実現した鳥取県情報センターは、オープン化を取込みながら既存資産をフルに有効活用するという、メインフレームの将来に新しい道をつけたことは間違いありません。
IBM、IBMロゴ、CICS、DB2、eServer、System z9、z/OS、zSeries、WebSphereはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標です。
UNIXはThe Open Groupの米国およびその他の国における登録商標。
MicrosoftはMicrosoft Corporationの米国およびその他の国における商標。
JavaおよびすべてのJava関連の商標およびロゴはSun Microsystems,Inc.の米国およびその他の国における商標。
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