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WAS v5.0 DummyKeyRingの有効期限切れによりSSL通信ができなくなる問題

2004年4月26日(2005年3月11日更新)

WAS v5.0 において、SSL通信の証明書として提供されているDummyKeyRingの有効期限が2005年3月18日に切れます。これにより、SSL通信を使用したWebアプリケーションや管理ツールの使用ができなくなる恐れがあります。

※当問題はWebサーバーとクライアントの間でSSL通信を行っている場合に、WASのデフォルト設定でDummyKeyRingが使われてしまう問題です。WAS V5.0をご利用の方は、今一度ご確認ください。

※【重要なお知らせ】 2005年2月21日「WAS5_ND_キーファイル置き換え手順書」を修正致しました。


現象

WebSphere Application Server(以下WAS) v5.0 において、SSL通信の証明書としてデフォルトで提供されているDummyKeyRingの有効期限は2005年3月18日です。

このDummyKeyRingを使用している場合、2005年3月18日以降、WASを介したSSL通信ができなくなり、SSL通信を使用したWebアプリケーションの使用ができなくなる恐れがあります。また、グローバル・セキュリティーを有効にしている場合、WASの管理用ツールが正常に使用できなくなくなる恐れがあります。

DummyKeyRingは、製品導入時に構成されている(SSLが有効の)HTTPトランスポートで使用されているほか、グローバルセキュリティを有効にした際に使用した際にもデフォルトで使用されます。HTTPサーバーにSSLの構成を行っていると、意図せずDummyKeyRingを使用したHTTPトランスポートが使用され、証明書の期限切れによる通信障害が発生することがあります。該当バージョンのWASでHTTPサーバーにSSLを構成されている場合には、下記の確認方法にしたがってサーバーの確認をお願いします。

DummyKeyRingを使った暗号化では、WASを持っている人なら誰でもその秘密鍵を手に入れることができるため安全な通信が行えません。そのため、DummyKeyRingは本番環境での使用には適しておらず、テスト環境での使用のために提供されています。 構成ガイド/InfoCenter等ではDummyKeyRingの使用は避けるようガイドしています。


対象製品
WebSphere Application Server V5.0、V5.0.1、V5.0.2、V5.0.2.1、V5.0.2.2
WebSphere Application Serverが同梱されている製品の一覧はこちら

下記の条件(1.〜3.)を全て満たしている場合に発生します。

1. 修正プログラム PQ77264が適用されていない。(利用環境依存※1)
2. SSL構成レパートリー「DefaultSSLSettings」の設定で、キーファイルとしてDummyKeyringが指定されている。(デフォルト構成※2)
3. 以下のa.またはb.の条件に当てはまる。

a. グローバルセキュリティーがOnになっている。(カスタマイズ構成※3)
b. 下記3点を全て満たしている。
1. Webサーバー/Webコンテナ間通信に使用されるHTTPトランスポートに、SSLが使用可能とされており、構成としてDefaultSSLSettingsが指定されているものがある。(デフォルト構成※2)
2. Webサーバー・プラグインがWebコンテナとのSSL通信に使用する証明書ファイルとして、Plugin-key.kdbがplugin-cfg.xml中に指定されている。(デフォルト構成※2)
3. WebサーバがクライアントからSSL通信を受け付ける構成を行っている。(カスタマイズ構成※3)
※1
利用環境依存 ご利用の製品のソフトウェアレベルに依存します。
※2
デフォルト構成 製品導入時のデフォルト構成です。
※3
カスタマイズ構成 お客様が機能を使うために設定を行っている構成です。

確認方法

1. WASのバージョンの確認方法
1. 管理コンソールを起動します。
2. ログオンした最初の画面で、右上の「WebSphere Application Serverについて」の欄を確認します。

2. [Webサーバー]-[WAS]間のHTTPトランスポートがDefaultSSLSettingsを使用したSSL設定になっているかの確認方法
1. 管理コンソールを起動します。
2. [サーバー]>[アプリケーション・サーバー]を開き、[アプリケーション・サーバー名]を選択します。(すべてのアプリケーション・サーバーについて確認します。)
3. 「追加プロパティー」の[Webコンテナー]を選択します。
4. 「追加プロパティー」の[HTTPトランスポート]を選択します。
5. 「SSL使用可能」の値が「true」になっているものすべてについて、[ホスト名]のリンクを選択します。
6. 「一般プロパティー」の「SSL使用可能」と「SSL」が下記のようになっている場合は、DefaultSSLSettingsを使用したSSL設定になっています。
SSL使用可能:「SSL使用可能にする」にチェックあり
SSL:[ノード名]/DefaultSSLSettings

3. グローバルセキュリティーが有効になっているかの確認方法
1. 管理コンソールを起動します。
2. [セキュリティー]>[グローバル・セキュリティー]を開きます。
3. 「一般プロパティー」の「使用可能」の欄にチェックがある場合は、グローバル・セキュリティーが有効になっています。

4. 「DefaultSSLSettings」の設定の中で、DummyKeyringが指定されているかの確認方法
1. 管理コンソールを起動します。
2. [セキュリティー]>[SSL]を開きます。
3. 「SSL構成レパートリー」として、表示される[[ノード名]/DefaultSSLSettings]のリンクを選択します。(ND構成の場合は複数表示されますので、すべてについて確認します。)
4. 「一般プロパティー」の「鍵ファイル名」と「トラスト・ファイル名」が下記のようになっている場合は、DummyKeyRingを指定した設定になっています。
鍵ファイル名:${USER_INSTALL_ROOT}/etc/DummyServerKeyFile.jks
トラスト・ファイル名:${USER_INSTALL_ROOT}/etc/DummyServerTrastFile.jks

5. [Webサーバー]-[WAS]間の証明書ファイルとして、plugin-key.kdbが使用されているかの確認方法
※この確認はWebサーバーとWASが別筐体の場合は、必ずWebサーバー側で行ってください。[WAS_Install_Root]/config/cells/plugin-cfg.xmlに下記のような記述が存在するかどうかを確認してください。

<transport hostname="matrix" port="9080" protocol="http">
<transport hostname="matrix" port="9443" protocol="https">
<property name="keyring"
value="[WebSphere_Install_Root]/etc/plugin-key.kdb"/>
<property name="stashfile"
value="[WebSphere_Install_Root]/etc/plugin-key.sth"/>
<property name="certLabel" value="selfsigned"/>
</transport>

確認方法の詳細は、以下をご参照ください。

WSA V5 DummyKeyRing期限切れ問題 Step-by-Step確認方法

対応方法
対応策として、以下の2つの方法があります。どちらか一方の対応が必要です。

1. 新規キーファイルの作成と適用
グローバルセキュリティーの有効/無効に関わらず、WASはデフォルトでSSL通信用HTTPトランスポートを使用してしまうので、デフォルトで構成されているSSL構成レパートリー"DefaultSSLSettings"上に定義されているDummyKeyringを、新規に作成したキーファイルで置き換える必要があります。

手順については以下の「WebSphere AS V5.0 ND DummyKeyring置き換え手順書(PDF)」をご参照ください。

WebSphere AS V5.0 ND DummyKeyring置き換え手順書 (PDF/821KB)
【重要なお知らせ】 2005年2月21日「WAS5_ND_キーファイル置き換え手順書」を修正いたしました。 <P.20> ServerTrust.jksとClientTrust.jksそれぞれに、ServerKey.jksから抽出した証明書とClientKey.jksから抽出した証明書の両方を追加するように修正いたしました。(手順18と19を追加いたしました。)これらの証明書を両方とも追加しないと、WASのコンポーネント同士がSSL通信をする際に失敗してしまいます。ご注意ください。


2. 「PQ77264」もしくは「WAS V5.0.2 Cumulative Fix3」以上の修正プログラムの適用
WAS V5.0.2 Cumulative Fix3もしくはそれ以上を適用することにより、DummyKeyringの有効期限を2021年まで延長させることができます。WAS V5.0.2.2までに関しては、PQ77264を単体で適用することによって有効期限を延長させることもできます。ただし、SSL通信に「WASを持っている人なら誰でもその秘密鍵が入手できる」DummyKeyringを使用したのでは、暗号化の意味がありません。したがって、SSL通信のキーファイルとしてDummyKeyringは使用するべきではありませんので、なるべく対応策1をとるようにしてください。

修正プログラムの適用手順については、下記修正プログラムのインストールガイドをご参照ください。

なお、グローバル・セキュリティーを使用しない場合でHTTPトランスポートにSSL通信を必要としない場合は、これらの対応をする代わりに、アプリケーション・サーバーの設定からSSL通信用のHTTPトランスポートを削除することでも対応できます。
手順については、下記テクニカル・フラッシュをご参照ください。
修正プログラムのインストールガイド(英語)
PQ77264:Receive an exception while retrieving the key from KeyStore object
最新修正プログラム(英語)
WASサポート・ページ
テクニカル・フラッシュ
WAS V5 HTTPトランスポートの動きについて

※ 「WebSphere AS V5.0 ND DummyKeyring置き換え手順書」は、AIX環境におけるWAS V5のND(Network Deployment)構成を前提としています。
※ WAS V5.1のDummyKeyring有効期限は、2021年10月13日です。

お問合せ先

PAテクニカルサポート総合窓口
(有効なメンテナンス契約IBM番号をお持ちのお客様)
電話:0120-557-971
受付時間:月〜金 9:00〜17:00(祝日、12/30〜1/3を除く)


参考情報
WebSphereテクニカル情報
WAS v4までの情報

更新履歴

2005年3月11日
現象および確認方法を修正致しました。
2005年2月25日
手順書リンクの変更および対象製品追加のリンク先を修正致しました。
2004年12月15日
「WAS5 ND キーファイル置き換え手順書」のリンク先を修正致しました。
2004年11月26日
「WAS5 ND キーファイル置き換え手順書」のリンク先を修正致しました。


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関連情報
DummyKeyRing問題の関連製品の一覧表