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重要セキュリティー情報 > 

AIX5.2, 5.3におけるBINDの脆弱性

再帰クエリを使ったDoS攻撃

概要

公開日: 2006年9月15日
更新日: 2006年12月4日、更新概要は更新履歴を参照してください。

BIND 9.3.0 以降の特定の BIND 9.x は、再帰クエリを使ったDoS 攻撃を受ける可能性があり、BIND 9.2.x にも潜在的な脆弱性が存在します。そのため、IBM は AIX5.2 および AIX5.3 に搭載されている BIND 9.2.1 のための修正プログラムを提供します。

現象

オープン・ソース・ソフトウェアである Berkeley Internet Name Domain (BIND) サーバーにおいて脆弱性が発見されました。この脆弱性によって、バージョン 9.3.0 以降の特定の BIND 9.x は、再帰クエリ(recursive queries) を使ったサービス不能(denial-of-service, DoS)攻撃を受ける可能性があります。AIX5.2およびAIX5.3に搭載されている BIND9.2.1 はこの脆弱性の影響を受けませんが、潜在的な脆弱性が存在するため、 BIND のディストリビューションである Internet Software Consortium(ISC) から修正プログラムが提供されています。これに合わせて、IBM は AIX に搭載されている BIND 9.2.1 のための修正プログラムを提供します。

注:当該脆弱性は CERT 脆弱性ノーツ VU#697164 (英語)および VU#915404 (英語)にて同時に報告されましたが、BIND 9.2.1 は VU#697164 (英語)のみ影響があります。


対象製品

AIX5.2 および AIX5.3


確認方法

AIX では複数のバージョンの BIND をサポートしております。BIND 9 が使用されているかは以下のコマンドで確認してください。
# ls -al /usr/sbin/named

BIND 9 が使用されている場合は、/usr/sbin/named のリンク先が
/usr/sbin/named9 と表示されます。

BIND 9 使用時の出力例:
lrwxrwxrwx 1 root system 16 Aug 11 01:15 /usr/sbin/named ->
/usr/sbin/named9

次に、BIND9 がネーム・サーバーとして稼動しているかは以下のコマンドで確認してください。
# lssrc -s named

BINDが稼動している場合は、プロセス ID と named デーモンの状況が表示されます。
BIND 稼動時の出力例:

Subsystem Group PID Status
named tcpip 213216 活動状態

対応方法

対応方法は3種類あります。修正プログラムの影響範囲が異なるため、ご使用のシステムに見合った方法を選択して下さい。

  • Aの正式な修正は、開発部門が規定しているテストをパスしているものですので最も推奨される方法ですが、当問題に関係しない修正も合わせて適用されますので、影響範囲が大きくなります。
  • Bの暫定的な修正は当問題に関する修正だけが含まれますが、修正プログラムの内容については限定的なテストのみが行われています。Aのように当問題に関係のない修正を適用したくない場合に選択を検討して下さい。なお、Bを選択した場合には出来るだけ早くAの正式な修正を適用されることをお勧めします。
  • Cの回避策は修正を適用せずにシステムの設定で問題が発生する箇所を回避するものです。本番システムの変更を行いたくないケースで修正プログラムを適用出来ない場合に選択して下さい。

【A:正式な修正】
以下の修正プログラムが提供されます。
APAR number for AIX 5.2.0: IY89178 (now available)
APAR number for AIX 5.3.0: IY89169 (now available)
これらの APAR の適用の際に、最新のテクノロジー・レベルにアップデートされることを推奨します。

注: AIX5L の修正プログラムは、IBM の Web サイト(US) Quick links for AIX fixes (英語)より、Specific fixes => <所定の AIX レベル>を選択し、APAR number or abstract => <所定の APAR 番号>を指定し、入手します。

AIX 5L の最新テクノロジー・レベルも Quick links for AIX fixes (英語)より、入手できます。

【B:暫定フィックス ( Interim Fix、ifix )】

暫定フィックスは下記サイトよりダウンロードできます。
ftp://aix.software.ibm.com/aix/efixes/security/bind9_ifix.tar.Z

bind9_ifix.tar.Z は tar 形式の圧縮ファイルです。まず uncompress コマンドと tar コマンドを使用して、ファイルを解凍、復元してください。その後、セキュリティ勧告の英語原文、以下の暫定フィックスとそれぞれの暫定フィックスの PGP 署名ファイルが復元されたことを確認してください。

Filename
Applied for
sum md5  
IY89178_07.060905.epkg.Z for AIX5.2 TL07 58539 3033 eb47c83e55148b1ca56db8185d1d209e
IY89178_08.060905.epkg.Z for AIX5.2 TL08 57923 3033 966b9b799c750114d5d991ed4657354d
IY89178_09.060905.epkg.Z for AIX5.2 TL09 29260 3032 76729cef9c209228118c5f69caff2ccf
IY89169_03.060905.epkg.Z for AIX5.3 TL03 32955 2964 e7be01b53eecf1ff4938262861798e85
IY89169_04.060905.epkg.Z for AIX5.3 TL04 51411 2963 af54f94028504d70646cb4ca0c40b112
IY89169_05.060905.epkg.Z for AIX5.3 TL05 50142 2961 90290712ffc95778cf6a0a367a82dc62

重要
a.  sum と md5 値は sum コマンドにて確認できます。ファイルの復元後、暫定フィックスの sum 値が正確であるか、PGP 署名ファイルが含まれているかを確認してください。問題があるとき、ファイルの解凍、復元作業とファイルダウンロード用のウェブ・サイト・アドレスを再確認してください。問題を判明できない場合、SWMA/PA テクニカルサポート総合窓口へお問い合わせください。
b.  暫定フィックスが適切な AIX バージョンとテクノロジー・レベルに適用されることを確保するため、インストール時、前提ファイルの自動確認が行われます。暫定フィックスの適用には、以下のレベルの bos.net.tcp.client ファイルセットが前提となります。
 
Interim Fix Fileset Level
(lower limit)
Fileset Level
(upper limit)
IY89178_07.060905.epkg.Z 5.2.0.77 5.2.0.77
IY89178_08.060905.epkg.Z 5.2.0.88 5.2.0.88
IY89178_09.060905.epkg.Z 5.2.0.95 5.2.0.96
IY89169_03.060905.epkg.Z 5.3.0.32 5.3.0.32
IY89169_04.060905.epkg.Z 5.3.0.44 5.3.0.44
IY89169_05.060905.epkg.Z 5.3.0.50 5.3.0.51

bos.net.tcp.client ファイルセットのバージョンは以下のコマンドにて確認できます。
# lslpp -L bos.net.tcp.client

c.  暫定フィックスの適用前に mksysb を取ることを推奨します。そして、取得した mksysb が実行できるかどうかも確認しておいてください。
d.  暫定フィックスは完全なリグレッション・テストが行われていません。そのため、IBM はすべての環境で正しく稼動することを保証しておりません。お客様の自己責任で適用いただくことをご了承ください。
注: AIX5Lのすべての暫定フィックスは、 ftp://aix.software.ibm.com/aix/efixes/security より、入手できます。

暫定フィックスのインストール手順
bind9_ifix.tar.Z ファイルが復元された後、次の手順に従って、暫定フィックスを適用してください。暫定フィックスの適用には、新しい暫定フィックスマネージャー( emgr )を使用します。詳しい情報はこちらをご参照ください。
http://www14.software.ibm.com/webapp/set2/sas/f/aix.efixmgmt/home.html(英語)
1.  named9 デーモンを停止してください。
# stopsrc -s named
2.  暫定フィックスのインストール・プレビューを行ってください。
# emgr -e ipkg_name -p
( ipkg_name はご使用の AIX レベルと一致する暫定フィックス名です。)
3.  暫定フィックスを適用してください。
# emgr -e ipkg_name -X
( ipkg_name はご使用の AIX レベルと一致する暫定フィックス名です。
"X" オプションは emgr の実行に十分なスペースがない場合にファイルシステムの拡張を試みます。)
4.  named9デーモンを始動してください。
# startsrc -s named

【C:回避策】

再帰クエリ( recursive queries )が使用できるホストを制限します。再帰クエリを使用しないホストでは、再帰クエリを無効にしてください。詳細につきましては、AIX インフォメーション・センターの以下のページをご参照ください。
AIX 5.2:
http://publib16.boulder.ibm.com/doc_link/en_US/a_doc_lib/files/
aixfiles/named.conf.htm(英語)
AIX 5.3:
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/pseries/v5r3/topic/
com.ibm.aix.files/doc/aixfiles/named.conf.htm(英語)

お問合せ先

SWMA/PAテクニカルサポート総合窓口
(有効なメンテナンス契約IBM番号をお持ちのお客様)
電話:0120-557-971
受付時間:月〜金 9:00〜17:00(祝日、12/30〜1/3を除く)


参考情報 (情報源)
IBM SECURITY ADVISORY: Potential denial of service vulnerability in BIND 9.2.1(英語)
BIND vulnerable to an INSIST failure via sending of multiple recursive queries(英語)

更新履歴:
(2006年12月4日)正式な修正プログラムが利用可能になりました。


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