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日本生命保険相互会社

国内最大規模の生保・新基幹システムにIBMの最新クライアント・ソフトを日本で初導入

掲載日:2004年09月07日

デバイスに依存せず、同一のアプリケーションを同一の操作性で利用可能にするIBMのWCTMEにより、ビジネスのエリアでのユビキタス実現が始まっています。

高品質かつ効率的な営業支援ツールを目指して

日本生命保険相互会社(以下、「日本生命」)では、2005年1月からの本格的なサービス提供に向けて、新基幹システム「ニッセイWebシステム」の構築を進めています。その中核ソフトウェアには、多様なモバイル機器からネットワークを介して業務アプリケーションの利用を実現する最新ソフトウェア「IBM Workplace Client Technology Micro Edition(以下、「WCTME」)」が日本で初めて導入されることが決定しています。

ニッセイWebシステムは、コールセンターなどで受け付けたお客様からの申し出を全国の営業職員にスピーディーに連携し、サービスする体制を構築するシステムです。多様化するニーズや商品、販売チャネルに即応できる柔軟なシステムとして、現場の営業職員が効率よくデータを利用できる営業支援ツールを目指し、ニッセイ情報テクノロジー株式会社と日本IBMが共同で構築しています。 さまざまな場所で業務を行う営業職員が、お客様へ常に高品質なサービスを提供するために、日本生命は、日本IBMの最新クライアント用ソフトウェアのWCTMEの「オープン・スタンダードなJ2EE準拠のサーバーサイド・アプリケーションをオフライン処理に移殖する際の可搬性(Portability)の高さ」に着目。ソフトウェア基盤として約6万ライセンスを採用します。

ワイヤレス時代の課題を解決するIBMテクノロジー

IBMが「e-ビジネス」という呼び方を始めて以来、すでに9年が経過しようとしています。この間、ブロードバンド・ネットワークの価格低下もあって、企業におけるインターネットの普及が進みました。『平成16年版情報通信白書』(総務省)によれば、全企業のおよそ60%が企業間通信網の構築を行っていると発表されています。さらに時代は、有線での常時接続から、携帯電話を筆頭としたワイヤレス・ネットワークへと移行しつつあります。ワイヤレスの世界では、有線での常時接続のような環境は期待できません。たとえば携帯電話の場合、高層ビルの上層階や地下鉄の車内などでは、100%の常時接続を得られる環境にないことがわかります。つまり、e-ビジネスで構築した環境をそのままワイヤレスの環境に持ち出したとしても、その効能を100%享受することは困難です。

この課題を解決するために、IBMは、2004年7月28日にソフトウェア製品「WCTME」を発表。本製品は、2004年5月に発表した「IBM Workplace Client Technology」というコンセプトに基づいて開発されました。

WCTMEとは

WCTMEは、携帯電話やPDAといったモバイル・デバイス環境のためのJavaベースの開発/実行環境です。Webサーバーと同じJava環境を、モバイル・デバイス側に持ち込むことで、従来はWebサーバーへアクセスしなければ利用できなかったアプリケーションを、モバイル・デバイスだけで稼働させることができます。
さらに、本製品を利用してモバイル・デバイス向けに開発されたアプリケーションは、Webサーバー上でも稼働可能です。
そのため、利用者は、Webサーバーを使えるオフィスにいても、ネットワークに接続されていない外出先でも、同じアプリケーションを利用することができます。
このことは、以下のような効果をもたらします。

お客様環境

ニッセイWebシステムは、大阪府にあるニッセイの中央センターに設置するWebサーバー(UNIX サーバー「IBM eServer pSeries 670」8台)と、DBサーバー(メインフレーム「IBM eServer zSeries 900」2台)が中核となります。また、全国に約2,000ヵ所ある営業拠点には、センターからデータを配信するための中間サーバー(キャッシュ・サーバー)を設置。そこにはLinuxを全面採用する計画で、2,080台のIA(インテル・アーキテクチャー)サーバー「IBM eServer xSeries」上でLinuxを稼働させます。最終的には、WCTMEが稼働する約6万台の営業職員向けクライアントPCと中央センターが連携する、業界最大規模の基幹系Webシステムとなります。

アプリケーション開発の負荷軽減等に大きな効果

日本生命では、従来から個々のお客様へのフェイス・トゥ・フェイスでのコンサルティング・サービスを重視し、営業職員が持つ携帯PCにも、お客様ごとのきめ細やかな保険設計を行うための「オフラインでの保険設計機能」を搭載してきました。
しかし、商品が高度化するにつれ、(1)社内営業拠点内のオンライン処理、(2)お客様面前でのオフライン処理、(3)代理店など社外チャネルに提供する保険設計機能という、3つの異なるプラットフォーム上で業務アプリケーションを開発するコスト負担が大きくなってきました。
現在2,000ヵ所に展開しているクライアント/サーバー型の営業拠点向けシステムを2005年1月にJ2EE準拠のWeb基盤へ移行するにあたり、社内チャネルのオンライン・アプリケーションと、社外チャネル向けのアプリケーションを共通化することを計画。営業職員のオフライン・アプリケーションについて、当初、共通化は不可能と考えられていましたが、IBM WCTMEにより、オフライン・アプリケーションをも含めた共通化が実現しました。

図:新システムの概要

今回、WCTMEが採用されたことで、これまでサーバーとクライアントで異なるアプリケーションを開発・保守していた負荷が軽減されます。さらに、既存のCOBOL言語のアプリケーション資産も、クライアントへダウンロードしておけば、オンラインでなくともそのまま利用できるようになります。
そのため、膨大なCOBOLプログラムに大幅な変更を加えることなく既存のIT資産を有効に活用でき、しかもクライアントPCがオンラインでもオフラインでもアプリケーションを利用できます。たとえば、現場の営業職員は、オンラインで必要保障額のシミュレーションを行った後、COBOLアプリケーションをダウンロードし、オフラインのPCでその場で表示できるようになります。
また、アプリケーション数の削減、メンテナンス・コストの削減、利用方法の統一化による利用者教育の削減、さらにはシステム・トランザクションの大幅な削減が見込まれています。

サービス・イン後もTCO削減に寄与

サービス・イン後は、お客様面前でのコンサルティング機能を充実する観点から、オンライン業務の移植に加え、オフライン独自の要件が発生することも予想されます。しかし、開発者が新たなスキルを習得せずとも、J2EEという統一されたスキルで対応できることも、当プラットフォームの利点と言えます。また、商品改訂により必要となる、オフライン・アプリケーションのバージョンアップについても、プラットフォーム自体が強力なプログラム更新機能を持っているため、TCO削減にも寄与しています。
競合する他社ソリューションとの比較検討も行われましたが下記の優位点が高く評価され、IBM WCTMEの採用に至りました。

本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、 閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、全てのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。

このコンテンツは、金融ソリューションNEWS Vol.32(2004年9月号)の記事を参照し、抜粋および編集して掲載する許諾を受けています。
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