コンテンツ管理システムを導入することによりコンテンツの統合管理を実現できるわけだが、異なる業務用途や異なるライフサイクルの総てのコンテンツを単一のコンテンツ・リポジトリーで管理することは現実的なアプローチとは言い難い。そのため、複数のコンテンツ・リポジトリーを効率的に分散管理することや既存のシステムを有効活用する必要性がある。これらのヘテロジニアスなコンテンツ・リポジトリーやデータを効果的に情報統合し、企業活動の活性化に役立てることもコンテンツ管理の重要な要素になる。WebSphere
Information Integrator(以下Information Integrator)は、分散されたデータ・ソースに対する情報統合を実現するインフォメーション・インテグレーションの技術を提供している。(図1)
執筆者 サミー
図1.Information Integration による情報統合
ヘテロジニアスなデータ・ソースの情報統合技術では、アグリゲーション(aggregation)とフェデレーション(Federation)と呼ばれる2つの手法がある。アグリゲーションは、データ・ソースのメタデータやデータを収集し、収集したデータの検索インデックスを作成し、インデックスを利用した統合検索手法である。アグリゲーションによる情報検索は、インターネットでのポータルサイトなどで多く利用されている技術であるが、企業内のデータ・ソースに対する情報検索では、コンテンツ・リポジトリーやリレーショナル・データベースなどのデータベースに対する情報収集と検索が重要になる。一方、フェデレーションは、ラッパーと呼ばれるデータ・ソースに対する接続モジュールを利用して、リアルタイムに各データ・ソースに対してアクセスを行う技術である。フェデレーションでは、各データ・ソースで異なったデータスキーマが定義されていても統一的なアクセスを実現するため、ニックネームを定義しスキーマのマッピングを行うことにより情報統合を行う。これらアグリゲーションとフェデレーションによる情報統合を実現するのが、WebSphere
Information Integrator OmniFind Edition(以下OmniFind)とWebSphere Information
Integrator(以下Information Integrator)である。
Information Integrator を利用してアプリケーションを開発すると複数のデータ・ソースを仮想的な単一のデータ・ソースに見せてアクセスを可能にする。この仮想データベースの技術を利用すれば、契約書や申込書などのドキュメントに関連するお客様情報、商品情報、在庫情報などの情報を複数のデータ・ソースから同時に取得することが可能になる。このように企業に分散して存在する情報に対してリアルタイムに情報アクセスを行い、必要な情報を取得することにより、カスタマーサービスの向上や競争力の強化に繋げることができる。近年グリッド・コンピューティングが注目を集めているが、Information
Integratorはデータ・グリッドを実現し、管理されたコンテンツと企業におけるビジネス・データを統合する情報インフラストラクチャーを提供する。