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はじめに
第6回目は、ビジネス・ソリューション・テンプレートを紹介する最終回です。テンプレートは、今回分を含めた4つ以外にも、多業種・多業務に渡り存在しています。テンプレートとは、業種・業務のノウハウであり、パートナー様やシステムインテグレータ(SI)から多種販売がされています。それは、パッケージ製品、又はコンサルテーションとして形態は様々です。Red Brick用に作成された分析用テンプレートは、スタースキーマ構成で作成されており、独自のSTAR indexやTARGET indexの使用により他のデータベースにない高速性を実現しています。
最後にご紹介しますテンプレートは、小売業での販売およびマーケティング分析ソリューション用テンプレートです。お客様の商品購買データを格納し、商品構成、商品の傾向、商品の収益性、競合性、市場シェアの分析、プロモーションの効果分析に利用できる内容となっています。また、POS連係でメーカにフィードバックできれば、新製品の開発にも利用できます。それでは、ソリューション・テンプレートとして提供する個々のコンポーネントの紹介から始めたいと思います。
小売業 - 販売およびマーケティング向けソリューション・テンプレート
小売業 - 販売およびマーケティング向けソリューション・テンプレートとして、提供している基本コンポーネントを御紹介いたします。今回御紹介いたしますテンプレートは、業種、業態に特化し、かつ販売・マーケティング分析に必要な基本的なデータ項目を元に作成されています。
では最初に、ソリューション・テンプレートを構成する各コンポーネントについて、紹介していきます。
ソリューション・テンプレートで提供するコンポーネント:
- ビジネス上の質問のセット
どのような分析業務をシステム化したいかを、質問の形で表現しています。ここで紹介しているビジネス上の質問は、今回の説明で作成するシステムを想定して書かれています。実際には、このような問い合わせをシステム要件から抽出し、例えば、ここで提供していますテンプレートに不足している項目やテーブルの洗い出しを行い、実際のシステムに反映させる形で作成するのも、利用法の一つになります。ここでは、小売業における販売およびマーケティング分析の基本的な要求を質問する内容になっています。
- 論理データモデルに含まれる各エンティティと属性
小売業の販売およびマーケティングシステム構築において、必要と思われるデータ項目についての詳細情報を、このテンプレートでは提供しています。実際には、これらの情報を用いて論理データモデルを構築するのが手順としてありますが、論理データモデルに含まれる各エンティティと属性の各項目を利用して、前述したビジネス上の質問セットに答えるために必要なスキーマ構成の例を、テンプレートとして提供しています。これらの詳細情報の一部が各テーブルのデータ項目としてモデル化されています。
- スキーマの設計及び実装例
Point of Sale (POS)というFACTテーブルが存在するスター・スキーマ構造が、今回の小売業販売およびマーケティング向けソリューション・テンプレート・スキーマになります。
ここでは、ビジネス上の質問を考慮し、1FACTの構成を採用しています。
- テーブルの作成とスターインデックスの設定
スキーマの設計及び実装例で示したスキーマ構成を実際に作成するDDLの記述例を提供しています。またINDEXの設定、特にスタースキーマ構成に最適化されたインデックスである、スターインデックスの定義例も提供しています。スターインデックスを設定することが、IBM
Red Brick Warehouseのパフォーマンスを享受するための、必須条件となります。
- ビジネス上の質問に答えるための SQL ステートメント
作成したスタースキーマ構造のデータベースに対して、ビジネス上の質問を行う場合に使用されるSQLステートメントの例を提供しています。SQLの記述については、この例以外にも色々と考えられると思いますが、このDMLを利用して、より最適なクエリーの記述の考察とか、要求以外の処理を実施する場合の元になるSQLとして使用することもできます。
以上に挙げたような、基本コンポーネントの全部、あるいは一部を利用して、小売業における販売およびマーケティング分析アプリケーションを作成することが可能となります。それでは、次にソリューションテンプレートを使ったシステムの構築について、構築の手順に沿って見て行きましょう。
構築手順
ソリューション・テンプレートをより効果的に使用するためには、以下の手順で作業を行うことを、推奨しています。ここでは、実際のシステム構築手順の流れを示しながら、ソリューションテンプレートの利用ポイントとその使用方法を説明いたします。
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エンティティーと属性の定義を含む論理データ・モデルについて調べます。 |
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ビジネス上の質問セットの内容から、システムを構築する上で必要なデータ項目を洗い出し、データを検証しながら、論理データモデルを作成していきます。
このステップで提供しますソリューションテンプレートビジネス上の質問セットは、今回構築するシステムのビジネス上の質問になります。
また論理データモデルを構成する各エンティティーと属性についての詳細情報を論理データモデルに含まれる各エンティティと属性で提供します。この情報をベースに論理データモデルを作成することが可能になります。
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スキーマについて調べます。 |
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論理データモデルを元に、テーブルスキーマの設計を行います。この時、一番の注意点は、スタースキーマ構成を前提として設計を行うため、定義するテーブルをFactとDimensionに分けるように設計します。また、論理データモデルのエンティティや属性が各テーブルのデータ項目に該当するかどうかを判断、考慮しながら設計する必要があります。今回のソリューションテンプレートには、上記手順を踏んで作成したテーブルスキーマ構造が含まれています。 |
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データベースに格納するデータのソースを識別する。 |
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設計が完了したテーブルスキーマの各テーブルに対して、必要とするデータの内容についての検証を行います。この場合、予め用意したサンプルデータを利用することで、このステップでの作業効率が図れます。
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電子媒体からサーバーにファイルをインストールします。 |
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IBM Red Brick Warehouse 製品をインストールして、実行可能な状態にします。 |
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具体的なデータ要件を正確に表わすよう、スキーマを変更します。 |
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再度、スキーマ定義を検証し、データ要件の正確さを高め、必要であればスキーマ構造の変更を行います。 |
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スクリプトを実行し、データベースを作成します。 |
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ソリューションテンプレートで提供しているデータベース作成スクリプトを、現行システム用にカスタマイズし、実行してデータベースを作成します。ここでは、テーブル作成用のスクリプトを提供しています。
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データベースにデータをロードします。 |
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サンプルのデータ、あるいは実際に作成したデータをデータベースにロードします。 |
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選択したクライアント・ツールを利用してビジネス上の質問を実施します。 |
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テンプレートで提供しているSQLステートメントをビジネス上の質問として、クライアントツールから実行します。このステップではクエリーパフォーマンスを考慮するインデックス作成用のスクリプトと、最終目的であるビジネス上の質問に答えるための
SQL ステートメントを利用して、実際のビジネス上の質問に答えていきます。
この二つのソョリューション・テンプレート(インデックス作成用のスクリプト、ビジネス上の質問に答えるための SQL ステートメント)を有効に使うことで、最終的に出来上がったシステムのパフォーマンスと製品のクオリティを上げる効果があります。
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それでは、最後にソリューション・テンプレートの詳細を示します。構築手順に従って、以下のテンプレートを利用することが、システム開発の過程で有効であることを御確認いただければと思います。
ビジネス上の質問
ソリューション・テンプレートとして提供しているビジネス上の質問ですが、今回構築するシステムの要求仕様であり、システム用件の範囲を定義しています。またこれらのビジネス上の質問に答えるために使用するSQL
ステートメントの例を、テンプレートの一部として提供しています。
商品構成の分析
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商品カテゴリー内の、販売数量を基準とした各ブランドの構成比は? |
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ブランド内の、販売数量を基準した各商品の特徴 (サイズ、タイプ、形) の構成比は? |
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商品の傾向
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選択したブランドについての、過去 3 か月間の週ごとの売上金額は? |
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そのブランド内の、週ごとの商品の平均販売数量は? |
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カテゴリー内での、そのブランドのシェアは? |
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商品の収益性
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年初来の売上合計を基準とした場合の、収益性の低い商品は? |
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2000 年の第 1 四半期と 2001 年の第 1 四半期を比較した場合の、商品の利益幅の違い、および利益率の変化は? |
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競合の分析
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売上金額と販売数量を基準とした、本年第 4 四半期の上位 25 ブランドは? |
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1 年前と比較した場合のカテゴリー全体におけるシェアの割合、および 1 年前と比較した場合のシェアの変化は? |
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市場シェアの分析
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各商品の販売数量を基準とした場合の、特定の市場におけるシェアは?商品をブランド別にグループ化し、本年の過去 2 四半期について分析します。 |
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プロモーションの効果
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前回実施したプロモーション中に販売数量と売上金額はどれだけ増加したか?(過去 2 年間の売上金額と販売数量の基準値を算出することにより季節変動を除去し、プロモーション期間中の値と比較できる日次の平均を割り出します) |
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次に論理データモデルに含まれる各エンティティーと属性の詳細について、記述しています。
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