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赤レンガ倉庫6丁目2番地

第8回 IBM Red Brick Warehouse V6.2におけるバックアップ/リストアシステム

執筆者

ソフトウェアサポート&サービス 
IMテクニカルセールス

渡辺 義章

1.バックアップの概要

2.バックアップの運用計画
3.Red Brickバージョン毎のバックアップ方法について
4.バックアップ/リストアの例


第7回ではRed Brickの性能をベンチマークテストを通して紹介しました。第8回目の今回は、運用面に着目し、6.20の新機能である「バックアップ/リストアシステム」を紹介致します。
データウェアハウスやデータマートのサイズは、数年前に比べて数十倍から数百倍となり、数百ギガバイトから数テラバイトと大容量化しています。これは、ハードウェアの価格低下やストレージシステムの進歩も大きいと思いますが、まず第一に予測やマイニングのデータ分析が、企業活動にとって今まで以上に重要になってきたからではないでしょうか。しかし、この様相はデータベース管理者のバックアップ運用を大きく変える必要が出てきました。
データウェアハウスやデータマートの情報系データベースは、基幹系データベースやホスト等のレガシーシステムに諸元データを保持しています。以前は、サーバーのディスク障害や誤操作によるデータ消失があった場合でも、移行バッチ処理によって復元を可能としていました。または、データの全件アンロードによるバックアップ/リストア処理が行われてきました。 しかし、昨今では、大容量化によってバッチ処理やフルバックアップ/リストア処理に時間がかかり過ぎ処理遅延等が発生し、データベース管理者を悩ませています。
この様なお客様の声をうけて、6.20から「バックアップ/リストアシステム」機能を追加しました。この機能は、データベース運用でバックアップにかかるコストを削減します。


1.バックアップの概要
Ver6.20から、フルバックアップと差分バックアップのバックアップ/リストアシステムをサポートしました(Ver6.11から一部実装)。このシステムのバックアップでは、レベルとモードの組合せで行い、バックアップ時間を短縮します。 レベルはバックアップの範囲を意味し、レベル0はフルバックアップ、レベル1は前回フルバックアップからの差分、レベル2は前回バックアップからの差分を表します。
また、モードはオンラインとチェックポイントの2種類があります。オンラインは、バックアップ取得中は検索・更新は可能ですが、リストアのポイントにはなりません。チェックポイントは、検索のみですがリストアのポイントとなります。よって、オンラインを有効とするには、以降にチェックポイントバックアップを実行します。
障害時には、フルバックアップと差分バックアップを重ねてリストアを実行します。このリストアは、OLTPデータベースのものと似ていますが、バックアップ時点までがリストアの範囲となります。(バックアップ後に発生した更新分は、リストアには反映されません)これは、情報系データベースとして、トランザクションログを持たないからです。


2.バックアップの運用計画
データベース管理者にとって、バックアップの運用計画(取得時間、頻度、種類)を立てることは非常に重要です。計画時には、バックアップ/リストアシステムのレベルとモードの考慮が必要です。バックアップ/リストアの運用の中で各フェーズ(バックアップ時、リストア時、バックアップ時のデータベース処理)でのレベルとモードの考慮点をまとめました。これらの考慮点とお客様のシステム要件にあわせて、計画を作成頂ければよいと思います。

  1. バックアップ時
    レベル1は、フルバックアップからの差分なので更新量に応じて取得時間がかかります(=レベル2に比べて時間がかかります)。 レベル2は、日々のデータ更新量が同じであればバックアップ時間は一定です。

  2. リストア時
    レベル0とレベル1のみで取得をした場合、2つのバックアップファイルを重ねるのみでリストアを完了します。レベル2を交えた取得の場合、レベル0又はレベル1からの更新差分がリストア対象として追加されます。また、オンラインモードの直後にはチェックポイントモードを行うので、バックアップファイルが増えることになります。

  3. バックアップ時のデータベース処理
    オンラインモードは、データベースにロックがかからないのでバックアップ中を意識する必要はありません。チェックポイントモード中は、データベース更新ができません。

この図は、バックアップの運用計画の一例です。A〜Gはバックアップを取得したポイントです。説明中の「リストア可能なポイント」と「最新リストアに必要なポイント」に着目して下さい。

バックアップ例(*1) 説 明
例1)

リストア可能なポイント
A,B,C,D
最新リストアに必要なポイント
A,B,C,D
説明

障害が発生までチェックポイントのみの取得なので、全ての点でリストアは可能です。

例2)
リストア可能なポイント
A,C,E,G
最新リストアに必要なポイント
A,F,G
説明

F点でレベル1を取得しているので、BからE点はリストアでは不要です。

例3)
リストア可能なポイント
A
最新リストアに必要なポイント
A
説明

障害が発生までオンラインのみの取得なので、リストアはA点のみです。

(*1)オンラインバックアップは、Red Brick6.11では、サポートしていません。

3.Red Brickバージョン毎のバックアップ方法について
Red Brickのバックアップは、DB全体をとる方法と6.20からのバックアップ/リストアシステム(差分取得)があります。バージョン毎にサポートするバックアップの種類が異なります。

    〜6.10 6.11 6.20〜 内容
DB全体をとる方法
テキスト形式のアンロード

TMUのUNLOAD文を使用しテキスト形式でバックアップを取得します。

バイナリ形式のアンロード TMUのUNLOAD文を使用しバイナリ形式でバックアップを取得します。
データベースファイルコピー データベースをオフラインにしデータベースファイルをOSコマンドでコピーをします。
フルバックアップと 差分バックアップ チェックポイントバックアップ × レベル0,1,2バックアップをサポートします。バックアップはデータベース全体に行いますが、リストアは完全復元または部分復元(セグメント、PSU)が可能です。

  バックアップ時 リストア時
チェックポイントバックアップ 共有ロック 排他
ロック
オンラインバックアップ ロック無 排他
ロック
オンラインバックアップ × ×
バックアップデバイス テープデバイスのサポート
(UNIXのみ)
Windowsの場合、一時的にディスクに格納し、汎用のバックアップツールを使用します。
XBSAデバイスのサポート × ×  

4.バックアップ/リストアの例
レベルとモードでバックアップ/リストアを実行した例とXBSA(ストレージマネージャ)との連係例を紹介致します。 この例では、コマンドオペレーションとともに取得時間等を紹介しているので、有効な情報であると思います。 この記事は、USのInformix Deverloper Domainでバックアップ/リストアを担当する開発エンジニアが作成した記事を翻訳したものです。

Using the IBM Red Brick Warehouse Backup and Restore System(61KB)
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