レベル: 中級 Editorial staff, editorial staff, IBM
2004年 8月 31日 DB2 UDB V8.2(Stinger) for Windowsクイックインストール
DB2 UDBをお持ちでない方へ:
無料で使える、Linux版、Windows版のDB2 Express-Cが米IBMのサイトからダウンロードできます。ダウンロードの際には、簡単な登録が必要になります。
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1.はじめに
DB2 Universal Database (DB2 UDB) V8.2 for Windowsは、"Stinger"(蜂)のコードネームで開発されていたDB2
UDB新バージョンの正式な名前です。
DB2 UDB V8.2では、Windowsへの対応がさらに進められました。特に.NET フレームワークへの対応が進められ、Visual
Basic .NETや、C#など、.NET系の言語(CLR)でDB2のストアドプロシージャが作成可能になるCLRプロシージャ機能が追加されました。
このドキュメントでは、そのDB2 UDB V8.2 for Windowsのインストール方法を詳細に解説します
2.インストールの前提条件
DB2 UDB for WindowsがサポートするWindows OSは以下のURLに記述されています。
DB2 UDB System requirements
正確なサポート範囲は上記ドキュメントに譲りますが、Windows NTからXP,2003まで多くのWindowsをサポートしています。
このドキュメントで使用したDB2とWindowsは以下の通りです。
- DB2 Universal Database V8.2 Enterprise Server Edition for Windows (IA32)
- Windows 2000 Server SP2
3. DB2のインストール
ここでは、DB2 UDB V8.2 for Windows(以下DB2)のインストール方法を解説します。
まず管理ユーザー(Administrator)でログインして、DB2のCD-ROMを挿入します。
続いてDB2のインストーラを起動します。エクスプローラ等から、db2setup.exeを実行してください。ただしCDによってはdb2setup.exeが自動起動する場合があります。
これから、具体的なインストール方法を解説します。これはDB2インストール方法の一例ですので、他の選択肢を選んでインストールしていただいても問題ありません。
上記画面で、「製品のインストール」を選択します。
DB2 UDB Enterprise Server Editionを選択して「次へ」をクリックします。
この画面が表示されたら「次へ」をクリックします。ただし、インストーラの内部処理で圧縮ファイルの展開作業を行っているため、システムによっては「次へ」ボタンが有効になるまでに少し時間が掛かる場合があります。
DB2をインストールする前に、最低でも以下の事を計画しておく必要があります。
- DB2の管理ユーザー名(デフォルトでは、db2admin)
- インスタンスのTCP/IPポート番号(デフォルトでは、50000番)
DB2のサーバー機能は、Windows上のサービスとして起動します。その起動には、上記の「DB2の管理ユーザー」が使用されます。管理ユーザーは既存のユーザーでもかまいませんが、Administratorグループに属している必要があります。
また、DB2 ではインスタンスが外部(クライアント)からの接続を受け付けるために、1インスタンス毎に一つ、現在使用していないポート番号が必要になります。
DB2ライセンス情報の確認です。内容を確認して同意できたら「同意します」をチェックして、「次へ」をクリックします。
インストール・タイプを選択します。
多くの場合、「標準」で問題ありませんが、DB2の開発環境が必要な場合は「カスタム」を選び、後のセクションで開発環境をインストールするようにします。
今回は「カスタム」を選択します。
「DB2 UDB Enterprise Server Editionをこのコンピュータにインストールする」にチェックを付けて、「次へ」をクリックします。
「設定を応答ファイルに保存する」を選択すると、今回のインストール内容をファイルにして保存しておく事ができます。ファイルはAdministratorユーザーのMy
Documentsディレクトリーに作成されます。別のコンピュータにDB2を導入する際にそのファイルを利用する事で導入の手間を減らす事ができます。
カスタムを選択した場合は、このようにインストールする機能を選択する画面になります。インストールしたい機能にチェックを付けてください。ここでは「アプリケーション開発ツール」を追加で選択しています。
また「入門」はDB2の動作に必須ではありませんが、この記事の後で作成するサンプルデータ?ベースの作成に必要ですので、選択しておいてください。
前項目で、ウェアハウス機能を選択していると、上記のようなダイアログが表示されますので、OKをクリックします。
インストールする言語の選択画面です。通常は、日本語が選択済み(右の選択済み言語に入っている)の状態になっていますので、そのまま「次へ」をクリックします。英語モードで起動している場合は、左のボックスからJapaneseをクリックし、">"を押して選択してください。
ここでの選択は、ヘルプメッセージやコマンド実行時の応答メッセージを表示するためのメッセージカタログの選択です。日本語を選択から外しても、メッセージが英語で出るようになるだけで、日本語のデータをデータベースに格納することはできます。
また、下部のディレクトリーのところでDB2を導入するディレクトリーを変更できます。デフォルトでは\Program
Files\から始まるディレクトリー名に設定されていますが、これを上記のように途中に空白を含まないディレクトリー名に変更する事を推奨します。
これは、空白を含むディレクトリー名以下にインストールした場合に、外部のツールがうまく動作しなくなる可能性を回避するためです。
DB2 V8.2からドキュメントはインフォメーション・センターとしてインターネット上にも用意されるようになりました。ドキュメントをDB2と同じサーバーにインストールせず、インターネット上のドキュメントを参照する場合は上記のように「IBM
Webサイト」を選択してください。
インターネットに接続していない環境でもドキュメントを参照するには、後からインフォメーション・センターをCDから導入する必要があります。その場合は「このDB2製品のインストール後にDB2インフォメーション・センターを別途導入する」を選択してください。
DB2の管理ユーザーについての設定です。最初に決定したとおり、ここではユーザー名をdb2adminとしています。また、Windowsのドメインを利用して認証する場合はここで選択できます。
下部の「同じユーザー名とパスワードを残りのDB2サービスで使用する」は通常チェックを入れておいて問題ありませんが、何かの事情でDB2のサービス毎にユーザーを変えたい場合はチェックを外してください。
前述のように、DB2では起動(db2start)、停止(db2stop)と停止をインスタンス単位で行います。また、インスタンス内には複数のデータベースを作成可能です。
ここで作成しなかった場合でも、DB2導入ディレクトリーにあるinstanceディレクトリー内のdb2isetupコマンド(GUI)や、db2icrtコマンドで後からインスタンスを作成することも可能です。
ここでは、「DB2インスタンスの作成」を選択します。
ここでは、インスタンスの構成を変更できます。主に、使用するTCP/IPのポートと、システム起動時に自動起動するかどうかを設定します。
"DB2"と"DB2CTLSV"という2つのインスタンスが作成されますが、"DB2"の方がユーザーがデータベースを作成する通常のインスタンスで、"DB2CTLSV"の方はサテライトシステム(モバイルシステム)との連携のために使用されるインスタンスです。今回はDB2CTLSVの設定は変更しません。
まず、"DB2"を選択して、プロトコルのボタンをクリックします。
プロトコルを選択すると上記ダイアログが出ますので、TCP/IPタブの構成を選択し、あらかじめ決めておいたTCP/IPのポート番号を入力します。前述のように使用していないポート番号を指定する必要があります。使用されているサービスは、WINNT\system32\drivers\etc以下にある、servicesファイルを見ることで確認できます。
また、サービス名はservicesファイルに記述される名前になります。任意の名前を付けることが出来ますが、DB2のサービスである事が分かる名前にする事を推奨します。設定できたらOKを押して前の画面に戻り、スタートアップのボタンをクリックします。
スタートアップのボタンを押すと上記ダイアログが表示されます。
「システム始動時にインスタンスを自動開始します」にチェックを付けておくと、OS起動時に自動的にインスタンスが起動するようになります。(OS起動後にdb2startコマンドを実行するのと同じです)
インストール後にインスタンスの自動起動を変更したい場合は、Windowsの「管理ツール→サービス」によって設定できます。
このようにインスタンスは、一つのサービスとして登録されますので、プロパティで自動起動する、しないを設定してください。
ツール・カタログとウェアハウス・コントロール・データベースを作成するかどうかを決定します。
DB2には複数の周辺ツールが付属していますが、そのうちのいくつかを使用するにはデータベースへ管理データを格納する必要があります。ツール・カタログそのためのデータベースです。作成は必須ではありませんが、ツールが動作できるようにここで作成しておく事をお勧めします。
ウェアハウス・コントロール・データベースは、DB2のウェアハウス機能を使用するために必要になるデータベースです。インストールコンポーネントの選択で、ウェアハウス機能を含めた場合のみ、この選択肢が現れます。通常、ウェアハウス機能を利用する場合は作成しておきます。
ここでは、両方を作成するように選択しています。
前の画面で、ウェアハウス・コントロール・データベースを準備するように選択した場合は、その設定を行います。
DBを作成するインスタンスと、データベース名を指定します。通常はデフォルトの値で問題ありません。
ユーザー情報は、デフォルトでdb2adminが指定されます。このままでも使用できますが、db2adminはインスタンス全体の管理者権限を持っているユーザーなので、本番環境などの使用であれば、別に専用ユーザーを作成する事をお勧めします。
ツール・カタログ用のデータベースと、ウェアハウス・コントロール・データベース内に、メタデータを作成する際のスキーマ名を指定します。
通常は特に変更する必要はありません。
DB2のヘルス・モニターはDB2の異常を発見すると管理者に情報を通知するのですが、その時の連絡先を指定します。
任意の名前と、管理者のメールアドレスを入力します。メールサーバーを用意できない場合は、「タスクをインストールの完了後まで保留する」を選択します。
DB2 UDB V8.2からWindowsのユーザー権限の管理が拡張され、上記のようなセキュリティーの設定が可能になりました。通常は指定されたデフォルトのままで問題ありませんが、任意のグループ名を指定する事も可能です。
今回は「オペレーティング・システム・セキュリティを使用可能にする」を選択します。
全て入力が完了すると、サマリーが表示されます。設定内容に間違いが無いことを確認して「完了」をクリックします。後は自動的にDB2のインストールが行われます。
インストールが終了すると上記のような完了の画面が表示されます。 これでDB2のインストールは完了です。
4. インストール後の確認
インストール後に、動作を確認します。まず、administratorでのログインをログオフし、DB2管理ユーザー(db2admin)で再度ログインします。
ログインできたら、サンプルデータベースを作成します。まず、スタートメニューから「IBM
DB2 →コマンド行ツール→コマンドウィンドウ」と選択し、以下のように入力します。
C:\SQLLIB\BIN> db2start (まだ起動していない場合のみ)
C:\SQLLIB\BIN> db2sampl
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C:\直下に、インスタンス名のディレクトリーが作成され(C:\DB2)、その中にデータベース作成用のディレクトリーが作成されます。サンプルデータベースはSAMPLEという名前で作成されます。サンプルデータベースの作成には数十秒〜数分程度かかります
サンプルデータベースが作成できたら、接続してみます。以下のように実行します。
| C:\SQLLIB\BIN> | db2 connect to sample | (データベースに接続) | | C:\SQLLIB\BIN> | db2 list tables | (表の一覧を表示) | | C:\SQLLIB\BIN> | db2 "select * from staff" | (SQLを実行) | | C:\SQLLIB\BIN> | db2 terminate | (接続解除) |
また、db2ccコマンドを実行するか、スタートメニューからコントロールセンターを選択することで、GUIのコントロールセンターを起動してデータベースの内容を確認する事もできます。
データベースに接続し、データベースの内容が確認できたら確認は終了です。
5. よくある質問と答え(FAQ)
Q db2adminのパスワードを変えると、DB2が起動しなくなりました
A サービスのパスワードを入力しなおします。
DB2 for Windowsは、DB2関連のサービスをdb2adminユーザーで起動しているため、db2adminユーザーのパスワードを変更した場合、各サービスのプロパティにあるログオンタブを選択し、パスワードを新しいものに設定しなおす必要があります。
Q ドキュメントや情報はどこにあるのですか?
A 別途導入するか、インターネット上のドキュメントを参照します。
DB2 UDBをインストールしただけでは、ドキュメントはインストールされません。ドキュメントをローカルマシンにインストールしたい場合は、別途「インフォメーション・センター」のCDからドキュメントをインストールしてください。
また、インターネット上でも最新のマニュアルを確認できます。
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/db2v8luw/index.jsp
PDF版のマニュアルは、以下のURLから検索して各国語版のマニュアルをダウンロードできます
http://www.elink.ibmlink.ibm.com/public/applications/publications/cgibin/pbi.cgi
マニュアル以外の情報は、以下のホームページより御覧頂けます。
DB2 Developer Domain(Japan)
このほかにIBM製品全般についてのよくある質問が以下のURLにまとめられています。
IBM製品よくある質問
Q 新しいDB2インスタンスを追加するには?
A db2isetupコマンドを使用します。
DB2インスタンスを追加するには、db2icrtを使用してコマンドラインから追加する方法もありますが、db2adminユーザーでDB2コマンドウィンドウからdb2isetupを実行して、GUIを使用して登録する方法をお勧めします。実際の作業はこれまでの内容を参考にしてください。
Q 他のホスト(クライアントマシン)からリモートのDB2に接続するには?
A ランタイム・クライアントを導入後、接続先のサーバーを設定します。
他マシンからDBサーバーに接続するには、DB2 UDBのクライアント環境が導入されている必要があります。DB2のクライアント環境は以下のパッケージに含まれていますので、このうちのどれかを導入する必要があります。
- ランタイム・クライアント (Runtime Client)
- 管理クライアント (Administration Client)
- アプリケーション開発クライアント (Application Development Client)
数字の大きい物は小さい物の機能を兼ねるので、良く分からない場合は3.を導入します。導入時にクライアント側には接続用のインスタンス・ユーザーが作成されます。
クライアント環境を導入できたら、次にDBサーバー上のDBをクライアント側に登録する必要があります。
- まず、接続したいDBを提供しているインスタンスのTCPサービス名をDBサーバー上で確認します。DBサーバーにインスタンスオーナーでLoginして、db2
get dbm config コマンドを実行します。インスタンスに関する情報が出力されますが、その中の
TCP/IP サービス名 (SVCENAME) = db2cdb2inst1
の行を記録しておいてください。そして、そのサービス名と対になっている(同じ行に書かれている)TCP/IPのポート番号をサーバー上の/etc/services(Windowsの場合は、WINNT\SYSTEM32\Drivers\etc\services)から見つけてください。
- インスタンスユーザーでクライアントマシンにLoginします(Windowsの場合は、DB2コマンドプロンプトを起動する)。
- DBサーバーを新しいノードとして登録する。
- ノード(DBサーバー)上のDBを登録する。
上記登録が終了すると、別名を指定する事でDBサーバー上のDBに接続する事が出来ます。
また、上記のコマンドラインからの方法以外にも、GUIの「構成アシスタント」を起動する事で、GUI上で設定を行う事ができます。
図1構成アシスタント
Q パッチ(修正ファイル)はどこで入手できますか?
A IBMのFTPサイトより、入手できます。
DB2 UDB用の修正ファイルは、Fixpakという名前で約3ヶ月毎にIBMの公開FTPサーバー上に置かれます。詳細は以下のページを参照してください。
http://ibm.com/software/data/db2/udb/support/downloadv8.html
Fixpakの適用方法は、Fixpakのアーカイブ内 doc/jp/FixpakReadme.txtに日本語のマニュアルがありますので、そちらを参照してください。
Q SQL****Nというエラー文が表示されました。どういう意味ですか?
A コマンド解説書を調べてください。
SQLから始まる文字列は、SQLCODEというDB2 UDBでのエラー内容を表した値です。この値の意味を調べるには、DB2
UDBのオンラインドキュメント内のコマンド解説書を見るか、DB2コマンドに続けて?を入力する事で意味を調べる事ができます。
Q 操作するインスタンスを切り替えるには?
A DB2INSTANCE環境変数を設定してください
DB2 for Windowsでは、操作するインスタンスは環境変数DB2INSTANCEの値で決定されるため、他のインスタンスに切り替えるにはDB2INSTANCEを変更します。
また、システム起動時のデフォルトインスタンスを設定したい場合は、DB2のレジストリ変数DB2INSTDEFに値を設定します。
Q コマンドプロンプトからDB2のコマンドを実行すると、「DB21061E コマンド行環境は初期化されていません。」が表示されます。
A DB2のコマンド(db2 connect 等)は、DB2コマンドウィンドウから実行します。
コマンドプロンプト(MS-DOSプロンプト)から直接db2 connectなどと実行すると、「DB21061E
コマンド行環境は初期化されていません。」というエラーが表示されます。これはDB2コマンドの実行に必要な環境が初期化されていないためです。DB2コマンドの実行は、スタートメニューから「IBM
DB2」→「コマンド行ツール」内にあるコマンドウィンドウなどから実行する必要があります。
もしくは、MS-DOSプロンプトからdb2cmdコマンドを実行すると出てくるプロンプトでも同様にDB2コマンドの実行が可能です。
6. Web上のリソース
DB2 UDB V8.2新機能の概略を紹介
A detailed look at DB2 Stinger .NET CLR Routines - CLRプロシージャーの機能解説
DB2フォーラム
DB2 UDB V8 FixPakダウンロード
参考文献
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