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Iris Today Archives

アプリケーションを変更することなくインターフェースを統一する


Lotus Software
by Sam Bridegroom
レベル:中級者
対 象:Designer R5
原文の掲載:2000年9月1日

Iris Today Archivesの原文

インデックス
一つのフロントエンドに統一する理由は?
統一されたフロントエンドを作成する
この作業にビジネスの面で付加価値をつける
出来上がったシステムの管理
プログラミング上の注意
結論

アプリケーション開発者は、これまでノーツを使って、さまざまなビジネス上の課題を解決する方法を数多く編み出してきました。いま、みなさんが使っているアプリケーションも、まさにそういったものなのです。しかし、多くの場合、現在運用しているアプリケーションは、私たちが作ったのではなく、以前の開発者から受け継いだものでしょう。しかも、その開発者の多くは、システム仕様書を書く能力においても、完璧でないこともあり得ます。

そのアプリケーションが私たちが作ったものにしろ受け継いだものにしろ、アプリケーションごとにインターフェースは違うものです。アプリケーションの見た目や感じを統一するには、それぞれのアプリケーションのデザイン、あるいはデザイン・テンプレートの変更が必要になります。開発者やマネージメント側にとっては、これは優先的に取り組まなければ課題でないときがあります。現存するアプリケーションが問題なく動いているのならなおさらです。

しかし、現存のアプリケーションのデザインを変更することなく、ナビゲーション要素を統一できるとしたら?実はその方法はあるのです。R5 のフレームセット、アウトライン、ページの設計要素がそれに当たります。

この記事では、これらの要素を実用的なビジネス・ソリューションに結び付けていくことに焦点を置いています。あなたの会社や組織のアプリケーションのナビゲーションを統一する独立したユーザー・インターフェースを作成することで、簡単に見た目や感じを統一する方法を紹介します。

この記事で例として挙げられているデータベース Acme Standard Interface (homebase.nsf) は Iris Sandbox からダウンロードできます (ダウンロード上の注意にしたがって、Acme Standard Interface と Acme News データベースの両方を、、ノーツの Data ディレクトリーに入れてください。それ以外では、正しく表示されません)。

この記事は、ノーツやドミノ・アプリケーションをドミノ・デザイナー R5 を使用してデザインしたことがあり、深く理解をしていることを前提としています。


一つのフロントエンドに統一する理由は?
アプリケーションのユーザー・インターフェースを統一するのにはいくつか理由がありますが、エンド・ユーザーに対するメリットが大きい、というのがまず挙げられるでしょう。もしアプリケーションが同じ見た目と感覚を持っていたなら、ユーザー (特に今まで使ったことのないユーザー) が、容易に「どのボタンを押せばいいのか」「文書がどのように配置されて、画面に表示されるのか」といったことを理解できます。

しかし、たいていの場合は、新しい機能を加える際についでに新しいユーザー・インターフェースを導入したり、プログラミングが変わった際に、「現存のアプリケーションがどのように働くのか」といったことを考慮せずに、情報を表示する方法などを変えてしまいます。

独立型の統一ユーザー・インターフェースを作成して、すべてのアプリケーションのフロントエンドとして使うと、多くのメリットが得られます。それらを以下に挙げます。
  • 独立したデザイン
    実際に使用しているデータベースのコードを変える必要がなくなります。これはプログラムに関わる人にはうれしいことでしょう。実際に使用しているコードが問題なく作動している場合は、そのままにしておけます。独立型のユーザー・インターフェースを使えば、すでにテストが終わったり、実用されているデザインやテンプレートに手を加えることなく、複数のデータベースの外見を統一できます。
  • すぐに変更できる柔軟性
    新しいデータベースやアプリケーションを追加するときに独立型のデザインを使えば、開発者やシステム管理者はエンド・ユーザーのデスクトップを変更したり「新しいアプリケーションをインストールする方法」といったややこしいメールを送ることなく、新しいリンクを表示することができます。
  • 動的な内容表示システム
    すべてにメッセージを表示できるので、システム・マネージャーが開発者やシステム管理者でなかったとしても、新しく統一したデザインに手を加えることなく毎日の掲示やニュースなどを更新したり、管理することができます。
  • ウェルカム・ページのカスタマイズ
    新しく統一したフロントエンドをデザインしてテストし、ユーザーがノーツ・クライアントを起動したときにウェルカム・ページにするようにできます (このトピックについてのより詳しい情報は、Iris Today の記事「ウェルカム・ページのカスタマイズ」を参照してください)。
ここに書いたことは、一定の統一されたユーザー・インターフェースを持たないアプリケーションを開発するための言い訳であるというように誤解しないでください。ユーザー・インターフェースが統一されたアプリケーションの開発は現に行われているはずです。この方法は、アプリケーション、特に現存するアプリケーションに統一されたユーザー・インターフェースを与えるための、早くて、しかも比較的楽な近道なのです。これによって、プログラマーはこれからのアプリケーションに統一ユーザー・インターフェースを取り入れる際、楽になるというわけです。
 
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統一されたフロントエンドを作成する
この記事では、Acme という架空の会社を作り、過去数年間に社員と契約社員の開発者が Acme のデータベースを手がけてきた、ということにします。さて、今それらのデータベースを統一したいと思っています。それには次の6つのステップを踏みます。
  1. 中に含めるアプリケーションはどれかを決めます。
  2. 空のデータベースを作成します。
  3. 再利用できるイメージ・リソースなどを取り込みます。
  4. アウトラインとページを作成します。
  5. 統一された、ナビゲーション・フレームセットを作成します。
  6. データベースの統一を実行します。
このステップを踏んで、統一された Acme のアプリケーションのフロントエンドを作り (下図参照)、ユーザーの ウェルカム・ページに指定しました。完成したデータベース Acme Standard Interface (homebase.nsf) は Iris Sandbox にあります。

The standard interface example

ユーザーのメール、ヘッドライン、データベースの内容といったものは、右側に表示されます。左側のメインメニューからは、ユーザーのメールとディレクトリー・オプション、会社の重要なビジネス・アプリケーションのサブメニューにアクセスできるほか、よく見る Web サイトへのリンクがあります。

Main menus and submenus

ステップ1:中に含めるアプリケーションはどれかを決める
最初のステップは、統一したいアプリケーションを決めることです。その他のアプリケーションはあとから追加することができますが、最初の段階でその一覧を作っておくことが必要です。

Acme には、ほとんどのユーザーが毎日使うデータベースとその他の情報源がいくつかあります。
  • Acme Customer/Contact Management データベース (バージョン 4.6 で作成)
  • Purchase Order データベース
  • 製品カタログ
  • 新製品ディスカッション
  • Acme の顧客と業者の Web サイト
ビジネス用のデータベースのほかに、Acme ドミノ・ディレクトリー (従業員用のディレクトリーとして使用されている) と各ユーザーの個人メール・データベースやアドレス帳も入れたいと考えています。難しそうに見えますが、ドミノ・デザイナーがこの作業をとてもシンプルなものにしてくれます。

ステップ2:空のデータベースの作成
次に、空のデータベースを、アクセスしやすいところに作成します。このとき、ACL の定義はまだ行いません (ドミノ・デザイナー以外のものをデフォルトしておきます)。詳細については後で説明します。

ステップ3:再利用可能なイメージ・リソースや、その他の項目を取り入れる
統一フロントエンドを作成する際、アプリケーションから再利用できるものがあります。これらを見つけるには、含めるアプリケーションのデザインを見てみる必要がありますが、これらのデータベースには手を加えません。

次のようなものが再利用できます。
  • イメージ・リソースに含めるべき画像。例えば会社のロゴ・マークや、アプリケーションのロゴ、その他にも、ユーザー・インターフェースをより視覚的でユーザー・フレンドリーなものにするために必要な画像。これらの画像は、別々のイメージ・ファイルとして、あるいはアプリケーションのデータベースにイメージ・リソースという形で保管されています。
  • ブックマーク・データベースなどの、他のノーツ データベースに現存するイメージ・リソース。
  • 新しいフロントエンドの枠組みとなったり、役立ちそうなアウトライン、ページ、フォーム、フレームセット。新しいアプリケーションのデータベースにあるアウトラインが、ユーザーに人気があって使いやすいなら、新しく統一するユーザー・インターフェースの原型として使うこともできます。
他のデータベースの画像リソースや、アウトライン、ページ、フォーム、そしてフレームセットといった設計要素を参照して使うことはできないので、代わりに現存するデータベースからコピーして、新しく作成する Standard Interface データベースに貼り付ける形になります。
  1. ドミノ・デザイナーで、コピーしたい画像や設計要素があるデータベースを開きます。
  2. コピーしたい要素の種類を選択します。イメージ・リソースをコピーしたい場合は、設計ペインからリソースの項目を開いて、イメージを選択します。
  3. コピーする項目を選択します。Ctrl キーを押しながら選択すると、複数の項目を同時に選択できます。

    Copying multiple items
  4. 選択した項目を、クリップボードにコピーします。
  5. ドミノ・デザイナーで、Standard Interface データベースを開き、先ほどと同じ項目を開き、そこでクリップボードにコピーした内容を貼り付けます。
Acme の例では、bookmark.nsf ファイルからイメージ・リソースをいくつか Standard Interface データベースにコピーしました。ドミノのアイコン・ディレクトリーからもいくつかイメージを取り入れて新しいインターフェースで使いたかったのですが、これは新しいイメージ・リソースとして取り入れなければなりませんでした。

新しいイメージ・ファイルをイメージ・リソースとして取り入れる方法は次の通りです。
  1. ドミノ・デザイナーで Standard Interface を開き、設計ペインの中からリソースの項目を開き、イメージを選択します。すると現存するイメージ・リソースが表示されます。
  2. [新規イメージ・リソース] ボタンをクリックします。
  3. [ファイルを開く] ダイアログ・ボックスで、挿入したいファイルの種類 (GIF、BMP、JPEG) を [ファイルの種類] フィールドで選択します。
  4. [ファイルを開く] ダイアログ・ボックスで、イメージ・リソースとして加えたい画像ファイルを選択します。

    Open dialog box
  5. [開く] をクリックします。ドミノ・デザイナーは、選択した項目それぞれのイメージ・リソースエントリを作成します。
ステップ4:アウトラインとページの作成
ドミノ R5 はアウトライン設計要素という、ここで行おうとしている作業を組織立てて行えるツールを備えています。名前が示すように、アウトラインを使えば、ノーツ/ドミノ アプリケーションのさまざまなナビゲーション項目を集めたり、整理したりすることがすばやくできます。アウトライン・エントリーを作成することによって、ビューやフォーム、ページ、フォルダ、フレームセット、あるいはナビゲーターといった、ノーツ/ドミノ アプリケーションのすべてのディスプレイ・コンポーネントへシングル・クリックで移動できるリンクを作成できます (アウトラインの設計や使用法についての詳細は Iris Today の記事「ドミノ デザイナー R5:アウトライン」を参照してください)。

アウトライン・エントリーで、他のデータベースのビューやフォーム、その他のナビゲーション項目、つまりそのデータベースの外へリンクできるということが見落とされがちです。この機能を使えば、ステップ1で決めたアプリケーションへリンクするナビゲーション・メニューを作成することができます。

アウトライン・エントリーの作成
例えば、会社のドミノ・ディレクトリーで、ユーザー・ビューへ移動するアウトライン・エントリーを作成する方法は次の通りです。
  1. ドミノ・デザイナーでアウトラインを開いた状態で、[新規エントリ] ボタンを押し、[アウトラインエントリ] プロパティー・ボックスを表示させます。
  2. [ラベル] フィールドに、エントリーのラベルを入力します。
  3. [種類] フィールドで、[名前付き設計要素] を選択します。するとエントリーがリンクできるページやフォーム、ビュー、フレームセット、フォルダ、ナビゲーターのドロップダウン・リストが表示されます。

    Outline entry properties: Named Element in the type field
  4. リンクしたい要素の種類をリストから選択します。例えば、ビューを選択します。

    メモ:このステップをスキップして、下に示す [オブジェクトの作成] ダイアログ・ボックスの [オブジェクトの種類] フィールドで要素の種類を設定することもできます。
  5. [値] フィールドの隣にある [参照] ボタンを押して、[オブジェクトの作成] ダイアログ・ボックスを開きます。

    Locate object dialog box
デフォルトでは [データベース] オプションは [現在のデータベース] になっていますが、利用可能なオブジェクトのソースはもっとあります。データベースのリストには、ブックマークしているデータベースが表示されます。また、ドミノ・デザイナーは、メールなどのユーザー指定のリンクへのショートカットを作成するので、どのユーザーのメール・ファイルやアドレス帳を開けばいいのかを決めることは、プログラマーにとって楽な作業になりました。

Database list for locate object dialog box
  1. [データベース] フィールドのリストから、リンクするデータベースを選択します。ここでは Acme's Address Book を選んでいます。
  2. [ビュー] フィールドのリストから、リンクしたいビューを選択します。ここでは ($People) を選択します。
  3. [OK] をクリックします。
  4. [フレーム] フィールドで、このアウトライン・エントリーが表示されるフレーム名を入力します。この例では、ViewPane という名前を使っています。この記事の後の部分でフレームやフレームセットの使用法について説明します。
  5. このエントリの画像をアウトラインで表示するために、イメージ・リソースからアイコンを指定します。これには、[イメージ] フィールドの隣の [参照] ボタンを押して、[イメージリソースの挿入] ダイアログ・ボックスから適切な画像を選択します。
例として挙げたアウトライン・エントリーのプロパティーを入力すると、次のようになります。

Completed outline entry

会社のいろいろなデータベースに移動するアウトラインを作成するには、ナビゲーションに含めたいデータベース用に、それぞれこのようなアウトライン・エントリーを追加します。この作業の目的は、システム内のすべてのアプリケーションに、同じ見た目と操作感を与えることですから、中に含めたいデータベース (少なくとも全員が使うデータベース) のビューへ移動するアウトライン・エントリーを作成するのがいいでしょう。この他にも、アウトラインの中で、任意のエントリを隠すこともできるので (すぐ下で説明します)、このことも頭に入れてアプリケーション・アウトラインにどのリンクを追加すればいいかを決めてください。

複数のアウトラインを作成する
ここで作成するアウトラインは、インターフェースのメニューになります。理想的にはすべてのメニューオプションが1つのアウトラインに表示されて、ユーザーがいつでもすべて見ることができればいいのですが、メニューのページ数を特定の数にしたり、機能ごとにちょうどいい所で分けたりと、インターフェースで複数のアウトラインが必要になるかもしれません。

Acme の例では、さまざまな Acme データベースへのリンクをすべて含めてしまうと、1つのメニューがページの下を越えてしまいます。ですから、Acme Systems メニューと、Links メニュー用に、別々のアウトラインを作成しました。また、これらのサブメニューを表示するために、メインメニューに、2つのアウトライン・エントリー (Acme Systems Menu、Links) を作成しました (下図参照)。これらが、適切なサブメニューのページ (次のセクションで後述) を読み込みます。この2つのアウトライン・エントリーで唯一異なっているのは、[フレーム] フィールドの値が ViewPane ではなく NavPane になっているという点です。

Main menu outline in Designer

アウトライン用のページの作成
アウトラインは、便利な整理ツールですが、それぞれ別々に表示することはできず、1つのページやフォームに埋め込まれている必要があります。アウトラインを作成したら、ページかフォーム、あるいはその両方を作成して、そのアウトラインの「背景」として使うことができます。

この例のアウトラインにはフィールドが組み込まれていないので、アウトラインを表示するためにページを作成することにしました。アウトラインをページに埋め込むには次のステップを踏みます。
  1. ページを作成、または開きます。
  2. カーソルをアウトラインを表示させたいところに持ってきます。
  3. [作成] - [埋め込み設計要素] - [アウトライン] と選択します。
  4. [埋め込みアウトラインの挿入] ダイアログ・ボックスのリストから埋め込みたいアウトラインを選び、[OK] をクリックします。すると、デザイナーがそのアウトラインをページに埋め込みます。
  5. 配置やフォントタイプ、色などのフォーマット上の設定を行います (このオプションについての詳細は Iris Today の記事「ドミノ デザイナー R5:アウトライン」を参照してください)。
ステップ5:統一ナビゲーション・フレームセットの作成
アウトラインとページ、フォームの組み立てが終わったら、次に情報を表示するフレームセットを作成する必要があります (フレームセットの作成については、Iris Today の記事「ドミノ デザイナー R5:フレームセット」を参照してください)。統一インターフェースのためのフレームセットの計画や作成を行う際には、アウトラインやページといったナビゲーション・コンポーネントをどのようにユーザーに見せるか、ということを考えなければなりません。

ここでは、大きなディスプレイの枠組みとして、フレームセットが1つ必要です。メニューは画面の左側に、そしてメニューで選択された内容が右側に表示されるようにします。つまり、Acme system に使われているメインのフレームセットは、2つのフレームから成り立っているということになります。そして、左側は NavPane という名前のナビゲーション、右側は ViewPane という名前で、左側で選ばれた内容を表示します。

ここで、アウトライン・エントリーを作成した際に、[フレーム] フィールドを ViewPane または NavPane にすることで、ターゲット・フレーム (すべての要素が開くところ) を設定したことを思い出してください。このプロパティを、それぞれのアウトライン・エントリーで設定することにより、情報をどこに表示させるかを制御できます。ここではメニューを左 (NavPane) に、内容を右 (ViewPane) に表示させます。

さらに、ニュースやヘッドライン・データベース、ユーザーの受信ボックス、そしてその日のカレンダーからの情報を組み込んだ「スタートアップ・ページ」を付けて、Standard Interface データベースを開いた際に、多くの種類の情報を表示させることもできます。そして、このスタートアップ・ページのフレームセットは、メインページの ViewPane に表示させることができます。フレームセットの中にフレームセットを使うことで、もともとの「データベースを開いた際、あるいは NavPane でメニューを選択した際に画面上にはフレームが2つある」ということを維持できます。

ステップ6:実行
ナビゲーション用の要素がすべて整いました。あとはデータベースのセキュリティーのセットアップ、そしてアプリケーションを開いたときに正しいフレームセットを表示させるための実行オプションの設定を行い、新しく作成した Standard Interface データベースをどのように配布するかを考えます。

実行オプションの設定は簡単です。データベースのプロパティー・ボックスで [実行] タブをクリックし、[指定したフレームセットを開く] を選択し、フレームセットを指定します。他の2つの項目は、環境によって意味合いが変わってきます。ここに、ガイドラインを提示します。

ACL 設定
Standard Interface データベースのデフォルトの ACL 設定は [読者] になっているはずですが、このデータベースの [編集者] のアクセス権を持ったシステム管理者に誰かユーザーを指定するべきです。そして、この管理者が、グループ・メンバー情報を持つシステム・プロフィール文書を管理することになります (このメニュー・フィルタリングについては、後述します)。このグループメンバー情報が、「ユーザーが特定のメニュー・オプションを見ることができるか」を決めます。

展開
「ユーザーにできるだけ使いやすくする」というポリシーから考えて、Standard Interface データベースを展開する最も効果的なのは、このデータベースへのリンクを貼ったメールを送るという方法でしょう。メール管理者はこの方法を大歓迎というわけではないでしょうが、エンド・ユーザーのサポート・デスクやヘルプ・デスクにとっては嬉しい方法でしょう。というのは、この方法を通して、説明やインストラクションも送ることができるので、ユーザーやサポートスタッフの負担を軽減できるからです。

データベースへのリンクは、いくつかの方法で実現できます。
  • データベース・リンク (文書リンクのようなものです) をメール・メッセージに挿入して、それをクリックしてシステムを開くような説明をつけます。
  • インストール・ボタンをメールのメッセージの本文中に埋め込むという方法もあります。ボタンには、ユーザーがこのデータベースをブックマーク・バー (あるいはブックマーク・バーの中のフォルダー) に容易に入れられるコード ( @Command([AddBookmark]) など) を組み込むことができます。例えば、この項目を Acme Systems という名前でブックマークのなかに組み込むには、ボタンの式は次のようになります:

    @Command( [AddBookmark] ; "Notes:///0525691B005BA3D8" ; "Acme Systems" ;"" )

メモ:あなたの Standard Interface データベースの正しい URL を入れる必要がありますが、これは2つの方法で見つけられます。そのデータベース用のレプリカ ID を作って、コロンを抜き、最初に「Notes:///」を付ける方法と、Standard Interface データベースをデフォルト・フレームセットで開き、右上の [URL を開く] ボタンを押して、ドロップダウン・ボックスの矢印を2回クリックして、データベースの URL を表示させる方法です。

Open URL
  • もし、管理者がユーザー設定プロフィールを作成している場合、ユーザーのデスクトップにブックマークやレプリカ・データベースを加えるのは簡単です。ユーザー設定プロフィールの作成、これを利用したブックマークの追加についての詳細は、Iris Today の記事「Centrally Managing the Desktop」を参照してください)。

ブックマークをデスクトップに追加すると、ユーザーは何度かクリックするだけでこの項目をノーツ・ホームページやウェルカム・ページに設定できます。
  1. ブックマークを右クリックします。
  2. メニューから [ブックマークをホームページに設定] を選択します。すると、ユーザーがノーツ・クライアントを起動するたび、そのリンク先から始まるようになります。
 
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この作業にビジネスの面で付加価値をつける
基本的なアプリケーションのフロントエンドが固まったところで、ビジネスでの付加価値をつけましょう。ここでは、ビジネス・システムの入り口にユーザーをひきつけるのに役立つ項目を追加していきます。ビジネスのニーズによって、これにはいくつか異なる方法があります。次に、いくつか提案します。

掲示板
もっともわかりやすいのは、会社全体でのメモや掲示などを投稿できる電子掲示板を組み込む方法です。投稿された項目を指定して、ヘッドラインとして統一フロントエンドに表示することもできます。

ディスカッションテンプレートから Acme News データベースを作成し、掲示板として機能するようにしました (Iris Sandbox にあります)。シンプルにするために、ディスカッション・テンプレートには、2、3 変更点を加えただけです。
  • ニュース/ヘッドラインのフラグ・フィールドをメイントピック・フォームに加えました。

    Show headlines field
  • ヘッドライン・ビューでの表示用にフラグされた文書のみを表示する、非表示ビューを作成しました。
  • 個人キーワード・プロフィール・フォームに手を加えました。プりファレンス・フィールドを加え、ユーザーがニュース・カテゴリに応じて、ヘッドラインをフィルタリングできるようにしました。
  • ヘッドライン・ビューを埋め込んだ新しいフォームを追加しました。
ニュース・データベースを使って、メール・データベースのサイズを増やすことなく、アナウンスやリマインダーなど、社内で他の社員に伝えたいものを貯めておくことができます。さらに、ヘッドラインのリストを管理する作業も、開発者以外の人が代理で行うことができます。ヘッドラインのフラグのフィールドを編集者以上に限定すると、誰でもニュース・データベースに投稿できますが、[編集者] に指定されたユーザーだけが新しく統一したフロントエンドで投稿を表示させることができます。

Web リンク
メインページのエントリーから参照できる他の Web サイトの URL を持った別のアウトラインを持つと、あなたのビジネスに関係したサイトを集めたり整理するのにとても便利かもしれません。次にあげるようなサイトを入れるといいでしょう。
  • 業界のニュースの Web サイト
  • 顧客や業者の Web サイト
  • 競争相手の企業の Web サイト。あなたのビジネスに影響をおよぼす可能性のある最新のプレスリリースを追うのに便利です。
  • 天気サイトや地図その他の情報を提供するリファレンス・サイト
このような種類の項目が、Acme Standard Interface のリンク・サブメニューにあります。

Links submenu

メニューフィルター
ほとんどの場合、システムのユーザーに応じて、メニューの特定の項目を隠す必要があります。これは、アウトライン・エントリーのプロパティー・ボックスの [エントリー非表示] タブを使うことにより、アウトライン・エントリー自体で行えます。

この隠すという作業を、よりダイナミックに、そしてプログラマーにあまり依存しないで行ってみましょう。これには、システム・プロフィール文書を使って、セキュリティー上安全なメニュー・オプションにアクセスできるユーザーの名前を格納します。

システム・プロフィール・フォームを作成して、SystemuAdministration というエージェントを介して、アクションメニューからアクセスできるようにします。権限を持っているユーザーだけがシステム・プロフィール文書を作成したり、さまざまなセキュリティー上安全なメニュー項目へのアクセス権を、適切な個人や団体にアサインすることができます。

System Profile Document

誰がシステム・プロフィール文書を作成したり編集できるのでしょうか?ACL のロール (この例では ProfileMgr と呼ばれます) を使って、そのロールのメンバーだけが作成したり編集できるように設定できます。

Profile Mgr role assignment

最後に、非表示式をアウトライン・エントリーのプロパティー・ボックスに書く必要があります。これによって、システム・プロフィール文書のセキュリティー上安全なリストに載っているメンバー (この例では、プロダクト・デベロップ・メニューのアクセスリストに載っているメンバー) 以外のユーザーから、そのメニュー・オプションを隠します。

Outline entry properties: Hide formula

グループ文書を使ってアクセスの制限を行えると思うかもしれません。しかし、レプリカ・データベースを持ち歩く際には、ユーザーは個人アドレス帳に適切なグループを設定していないかもしれず、グループ・セキュリティーを上手く移せない場合が多くなります。システム・プロフィール文書を使えば、リストの2重管理が可能なので、グループ文書を使うよりも、リモート・ユーザーに対して、より大きな信頼性が獲得できます。

リモート・ユーザー
リモート・ユーザーの話になりましたが、ユーザーがこの統一フロントエンドを持ったローカルのレプリカをいくつか持って外に出歩く場合どうなるのでしょうか。大抵の場合、ネットワークに接続されていてもいなくても、ほとんど変わりありません。アウトライン・デザイナーは、データベース・リストのソースとして、ブックマーク・リストを使用するということを思い出してください。ノーツ・クライアントはどこにあってもその場所や接続設定に適応し、レプリカ・データベースを正しく解釈します。ほとんどプログラミングをすることなく、新しい統一フロントエンドはポータブルなソリューションになり得ます。
 
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出来上がったシステムの管理
この作業を通じて、いかにこのようなフロントエンド・システムを構築することが簡単かお気づきになったことでしょう。では、新しいデータベース・アプリケーションがシステム環境に追加して、統一インターフェースに含めたいという場合はどうなるのでしょうか。これは、ただ単にアウトラインに新しいエントリーを加えればよく、比較的単純な作業になります。
 
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プログラミング上の注意
ここで紹介した方法は早くて比較的簡単に複数の外見を統一できるソリューションですが、開発上で理解しなければならないことがいくつかあります。ここに、統一フロントエンド・システムを開発するにあたって覚えておくべきことをいくつか挙げます。

ホットスポットに埋め込まれたコード
ナビゲーターやホットスポットを使用するアプリケーションの多くでは、それらの要素の後ろにコードがあり、アプリケーションがどのように機能するか、ということに重要な役割を果たしています。ですから、作成した統一ユーザー・インターフェースをエンド・ユーザーに試用してもらうなど、すみずみまでテストして、これらの要素を突き止める必要があります。

Web サポート
Acme の例は、会社のアプリケーションがすべてノーツ・クライアント・ベースであるという前提で作られました。うまく Web 上では働かない機能があるので、フロントエンドを開発する際にはノーツ・クライアント、Web ブラウザー、またその両方であろうと、それを使用することになるユーザーのことを考慮するべきです。さまざまなクライアントを使ってアプリケーションのテストを行い、すべてが正しく動作することを確認してください。

インターネット・アクセスの使用
最後に、インターネット接続がそのマシンで利用できなければ、クライアント・マシンにオフライン作業の設定がされていないかぎり、Web リンクはうまく働かない、ということを覚えておいてください。このことをデータベース展開の際に送るインストラクションに入れるのがいいでしょう。
 
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結論
これまで見てきた内容は、あなたの会社でビジネス・アプリケーションのユーザー・インターフェースを統一する上での始点になったと思います。ここで見たような枠組みやユーザーとのテスト作業にある程度時間を費やしてフィードバックを得ると、これからビジネス・アプリケーションをデザインしていく上で参考になるでしょう。ここで行ったことで、ユーザーが [ファイル] - [データベース] - [開く] というコマンドや、ノーツ・ワークスペース、あるいはすでにあるブックマークからデータベースに直接アクセスすることを防ぐことができるのかというと、それはできません。それでも、より整っていて、コンパクトで、そして使いやすい機能を提供してくれるので、企業の中でいろいろな部分にアクセスできるようになります。



著者について
サム・ブリッジルームは、ロータス公認の教育センターである Eclipse Education (インディアナポリス、インディアナにあり、ロータス ノーツとドミノ R5 のコースを専門としています) でインストラクターを勤めています。

サムは、システム管理とアプリケーション開発で CLP を持ち、最近、公認ロータス・インストラクターとして認められたところです。彼は (2年間他の会社でノーツの配備や開発を経験した後)、3年間自分のコンサルティング、契約業務を行いながら、簡単な開発から、ノーツとドミノのバックエンド・データベース・システムの統合といった大掛かりなものまで、さまざまなプロジェクトを手がけたり、協力してきました。サムはインディアナ大学の Kelly School of Business で財政学の学位を取得しました。彼は、妻のキャシーと、ハイキングやサイクリングを楽しみ、写真をとるのが好きだそうです。サムには Sam@Eclipse-Education.com でコンタクトできます。
 
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