Web ナビゲーション
視覚障害者は、順番に Web サイトを移動しなければなりません。ページに「ナビゲーションをスキップする」というリンクが無ければ繰り返しの多いリンクをスキップするのは容易ではありません。設計上、Web ページの各フレームに意味のあるタイトルがつけられていれば、移動しやすくなります。これらの項目が無ければ、ページの上部や下部にあるナビゲーションバーを読むためにユーザーがページ上のコンテンツを聞くまでに時間がかかってしまいます。
アクション・ボタンやフォームを適切なメニューに取り入れる
Alt キーを押しながらアクションに対応する数字キーを押すことで、キーボードからアクション・バーにアクセスすることができます。Alt キーを押すと、アクション・ボタン上に数字が現れ、スクリーン・リーダーはその数字とボタンのラベルを読み上げます。たとえば、受信ボックスのビューで Alt キーを押すと、スクリーン・リーダーは「1は新しいメールです。2は返答です。3は転送です。」と読み上げることでしょう。ボタンにアクセスするために、この方法を用いると手間がかかります。また、ユーザーは読み上げられた各ボタンの番号を覚えておかなければなりません。〔アクション(A)〕メニューにボタンを含めることでマウスを使えないユーザーや、スクリーン・リーダーに頼らなければならないユーザーは簡単にアクセスできるようになります。
各フレームにタイトルを指定する
晴眼のユーザーは、望みのページにある情報を見つけるために Web ページを走り見することができます。それに対し、盲目のユーザーは、Web ページを順番に移動しなければなりません。もしページがフレームセットなら、フレームごとにページを移動しなければなりません。フレームに意味のある名前がついていれば、ユーザーは望みのフレームを選択でき、冗長で関係の無い情報を飛ばすことができます。
フレームの名前の確認には補助技術の使用が不可欠です。IBM アクセシビリティー・センター(US)の Web サイトでは試用版も含む補助技術製品の紹介をしています。補助技術製品の1つをインストールすれば、フレームセット内のフレームを一覧表示するリストフレームオプションが利用できるようになります。フレームの一覧からページを移動する際の有用な情報が得られること確かめてみてください。
Web ページのメインのコンテンツを得るためにナビゲーション・リンクをスキップする方法
ナビゲーション・バーはページの上部や左側の下部に配置されていることがありますが、ユーザーが晴眼なら、そのリンクを無視して直接メインのコンテンツに行くことができます。スクリーン・リーダーでページを読んでいるユーザーは、メインのコンテンツにたどり着くまで上部や左下部にあるリンクが読み上げられていくのを聞いておかなければなりません。サイトに首尾一貫したレイアウトが用いられていると、サイトの各ページを訪れるたびにこのようなことが起こります。しかしながら、晴眼のユーザーならリンクを無視して直接メインのコンテンツにたどり着けます。このチェック項目の目的は盲目のユーザーがナビゲーション・リンクを飛ばして素早くメインのコンテンツにアクセスできるようにすることです。
次にナビゲーション・リンクを飛ばすためのテクニックを紹介します。
ページのトップにリンクを貼った重要でない画像を配置する。このイメージのリンク先をページのメインのコンテンツの開始部分とする。このテクニックは IBM のアクセシビリティー・センターのサイトで用いられているものです。このようにすると、スクリーン・リーダーの利用者はリンクを選択すると直ちにページのメインコンテンツに移動できます。イメージの代替テキストは、「メインコンテンツに移動する」といったものにします。晴眼のユーザーは、マウスでカーソルをイメージの上に移動させるとリンクを確認することができます。
これまで見てきたように、アクセシブルな R5 アプリケーションの設計のためにアプリケーションの外観を妥協する必要はありませんが、アクセシビリティーについて理解しておく必要があります。フィールド・ヘルプやボタンのラベルといった、多くのアクセシビリティーの要求に応えることは、すべてのユーザーのためになります。そのほかに、代替テキストやフレームのタイトルといったものは、アクセシビリティーにとって非常に重要なものであり、晴眼のユーザーからは気づかないものです。設計にアクセシビリティーを盛り込むことは難しいことではなく、顧客が要求するかもしれないアクセシビリティーの標準を満たす準備がアプリケーションに整っているということになります。さらに詳しい情報については、IBM のアクセシビリティー・センターの Web サイトをご覧ください。
著者について
シャノン・ラピュアーノはテキサスのオースティンにある IBM のアクセシビリティー・センターのメンバーです。シャノンは2年間 Accessiblitity Center に勤めており、ノーツの開発者として5年の経験があります。仕事以外では、彼女はトライアスロンや、夫とカリブ海に旅行に行ったりして楽しんでいます。