メジャー・リーグのスカウト・システムのデータは、メジャー・リーグ・ベースボール(MLB:Major League Baseball)のような参照情報ソースや、システムを通じた様々なレベルのスカウトの情報に基づいています。メジャー・リーグ・ベースボールには、野球史上の全野球選手の詳細な情報があります。例えば、スカウトたちは、ベネズエラの首都カラカスの有望なバッターを観察したエリア・スカウト情報を、チームが来シーズン直面するであろうメジャー・リーガーについて分析したプロ・スカウト情報という形で提供しています。いったん情報が収集されると、データはゼネラル・マネージャーやその他の首脳部の人たちに有益な形式に加工され、しばしば重大な最終決定のために用いられます。
IBM プロフェッショナル・レポート組織ソリューション(PROS:Professional Reporting Organization Solution)は、セキュリティーを維持しながら、9つのメジャー・リーグ・チームにこの種の拡張性と柔軟性を備えた機能を提供しています。9つのチームには、過去5年間にコロラド・ロッキーズ、カンザス・シティー・ロイヤルズ、ロサンゼルス・ドジャーズ、ピッツバーグ・パイレーツ、ニューヨーク・メッツの各チームが含まれています。ノーツ・データベース、ドミノ サーバー、複製機能を使用して、PROS により、最大の効果と素早いアクセスを可能にする各チームのスカウト・システムを構成します。その一方で、この PROS は、組織の内部と外部の両方に不可欠なセキュリティー保護を提供しています。
基本 PROS ソリューションには、ドミノ サーバーとデータベースのコア・パッケージのカスタマイズ機能の設定が、通常では含まれています。しかし、しばしばチームの IT グループがドミノとデータベースのインストールを彼ら自身の手で行うこともあります。もちろん、特定の「アドオン」データベースや、スカウトとスタッフのためのトレーニング機能を導入するために、各チームでパッケージ機能を拡張することもできます。
遠隔地にいるスカウトからゼネラル・マネージャーまで、システムにアクセスしている全ユーザーが同じデータベースを参照できます。アクセス制御リスト(ACL:Access Control List)や「読者」と「作成者」フィールドのようなノーツ/ドミノのセキュリティー機能を使用すると、ユーザーは、彼らの仕事のために必要な情報だけを参照できます。
ポエッツシュケ氏は、次のように述べています。「複製とは、信頼性でありスピードを意味します。複製を行う主な理由は、球団が私たちのソリューションを利用して、競合相手に勝つためです。開発の観点から見ると、ノーツの最大の利点の1つは、実行、管理、アップグレード、ノーツ・データベースと設計の更新などがしやすいことです。R5 のデザイナー IDE と管理クライアントには、初期化作業と移植作業だけでなく、その後のアプリケーションの管理やメンテナンスといった作業で使用する非常に強力なツールを装備されています。遠隔操作においても、この強力ツールを使うと、これらの機能を向上させることができます。(接続スピードによりますが、)ほとんど遠隔地にいるような感じがしません。 」
ほとんど全てのメジャー・リーグ球団が使用しているスカウト・システムは、ワークシートと電子メールを使用しています。個々のスカウトがまとめた小さなワークシートをさらにまとめて、「マスター」ワークシートにするといった、時折発生するこうした面倒くさい作業に、多くの IT 作業時間を費やすことになります。ノーツ・データベースでは、情報を入力して、複製するだけです。入力された情報は他のスカウトの情報と結合され、ほぼ瞬時に全ての人が参照できるようになります。情報を素早く入手することは、特にゼネラル・マネージャーやアシスタント・ゼネラル・マネージャーにとって重要なことです。彼らは、7月のトレード終了時期前の数週間のような、大切な時期のトレードに気を配っています。複製を行えば、IT 処理により情報が完全な形になるまで待つことなく、彼らは情報を入手できるようになります。
スカウト・システムは、球場内と球場外で利権をチームにもたらすようなる情報を提供します。この情報を保護することは極めて大切なことです。いくつものチームが、他チームのような外部の経営者や、内部の情報源からも、チームの機密情報を保護することは重要であると考えています。これは、ネットワークやデータベースにアクセスする際には、ユーザーの ID を入力するといった、セキュリティー基準を用いれば、ノーツでは簡単に処理できます。
MLB は、アマチュア選手のビデオと一緒に CD のセットをチームに送付しています。多くの場合、首脳部の誰かがビデオを見たい場合、見たい CD を探し出し、その CD をコンピューターにセットして、対象選手を探します。PROS 開発グループでは、データベース上の選手の文書にビデオを添付させています。ですから、ビデオは、選手情報の内容に配慮して添付されています。チームの人たちも、チーム独自のビデオを追加できます。今のところ、ダイヤルイン・アクセスでは、高品質のビデオ画像を配信できないので、ネットワーク上のユーザーだけが利用できます。ですから、遠征先にいるスカウトは CD を探すことになります。しかし、Web 上のビデオ・ストリームのような、ブロードバンド技術が進歩すれば、これは改善できるでしょう。
IBM PROS 開発グループの開発は、複雑で何回にもわたる紙や FAX の膨大な事務処理といった、まったく面倒な作業を、コンピューター化したテクノロジー主導のシステムに変えることに他なりません。そして、このシステムは、2、3年前よりもはるかにスピードアップして効果的なシステムになっています。ノーツ・データベース、ドミノ サーバー、複製機能をより効果的に組み合わせて利用して、PROS はプロ・チームのスカウト情報を効果的な構成にすることができます。とその一方、チームの IT 部門のデータ移動作業は少時間ですみ、システム管理にもっと時間を当てることができるようになります。PROS は、お客様の要求に応えるべく、なおも発展中です。と同時に、この基本パッケージは、その慣例において、プロ・ベースボールにコンピューター時代をもたらしました。その伝統で知られるベースボール産業の分野に革命を起こしたのです。