|
 |
ソフトウェア > Lotus > Lotus Developer Domain > 製品別技術情報 > Lotus Notes/Domino >
LDD Today
スパムを制御する: Lotus Domino での詳細なSMTP設定 Part 2
 |
 |
 |
by
Edmund Stanton Enterprise Software Engineer, IBM Corporation
レベル:初級者
原文の掲載:2004年10月11日
サーバー文書と Notes.ini 変数を使用してスパム・メールを制御する方法を解説します。また、Lotus
Notes/Domino 7 のアンチ・スパム制御についても説明し、今後の予定について見ていきます。この記事は、Lotus
Domino のスパム制御手法に関する連続記事のパート 2 です。
次々と送られてくる不要でしかも迷惑なメールへの対策として、ユーザーのメールボックスに侵入しようとするスパム・メールを防止する技術に、企業は何百万ドル、いや何十億ドルものコストを費やしています。スパム・メールの完全な防止が難しい中、Lotus
Notes/Domino は組織でのスパム制御を支援する数々の機能を実装してきました。関連記事のパート 1 では、サーバー設定文書、サーバーメール・ルール、インバウンド SMTP コマンドと拡張について解説しました。これらの各対策は、不要なメールがユーザーに届けられるのを防ぐ効果があります。パート
2 では、サーバー文書の設定と、SMTP およびメールルーターに影響する Domino
Server の Notes.ini 変数について解説します。最後に、ホワイトリストやサーバーメール・ルールの機能拡張など、Lotus
Notes/Domino 7 のアンチ・スパム機能について説明します。
この記事は、Domino システム管理者としての経験がある読者を対象としています。まだパート
1 をお読みでない場合は、パート 1から読まれることをお勧めします。
前の記事では、サーバー設定文書のインバウンドリレー制御、DNS ブラックリストフィルタ、その他の
SMTP 制御について見てきました。しかし、スパム・メールの制御に役立つのはサーバー設定文書だけではありません。サーバー文書の
SSL 設定も役に立ちます。
標準 TCP/IP チャネル上で実行されている SMTP セッションには、盗聴についての脆弱性があります。エンコードされていない転送は、簡単にインターセプトできるからです。SMTP
通信を保護するために、サーバーはトランスポートレイヤーセキュリティ (TLS)
を使用して、守秘性と認証を導入できます。TLS は、一般的には SSL 暗号化と呼ばれています。SSL
を有効にするには、図 1 に示すように、サーバー文書の [ポート] - [インターネットポート]
- [メール] タブを使用します。
図 1. SMTP インバウンド用に SSL を有効にする

一部のサーバーは、SSL ポートのみ (デフォルトではポート 465) を介して SMTP
トラフィックを送受信することにより、SMTP 通信用の SSL をサポートしています。しかし、この方法では、送信側と受信側の双方のサーバーが
SMTP over SSL をサポートする必要があり、この対策はいつも実現できるとは限りません。
TCP/IP 上の SMTP 転送にも SSL セキュリティを与えるために、Lotus Domino
はネゴシエーションを行なう SSL をサポートします。ネゴシエーションを行なう
SSL では、送信側と受信側の各ホストが、RFC 2487 および RFC 3207 で定義された
SMTP STARTTLS 拡張を使用し、SSL 接続のネゴシエーションの準備状況を通知します。受信側サーバーは、送信側サーバーの
EHLO コマンドへのレスポンスとして STARTTLS キーワードを提示します。送信側サーバーは、セキュア接続の作成を要求する
STARTTLS コマンドを発行します。初期 TLS ハンドシェークの完了後、送信側と受信側は双方の間に
SSL チャネルをセットアップします。送信側と受信側のどちらのサーバーも、SSL
証明書を所有している必要があります。
SSL ポート情報の上部には、[サーバーアクセス設定を実施] フィールドがあります。このフィールドを有効にすると、SMTP
listener へのアクセスは、サーバー文書の [セキュリティ] タブのサーバーアクセス設定に基づいて制御されます。サーバーへのアクセスが許可されていないユーザーとサーバーは、SMTP
ポートへメールを送信できません。このオプションを有効にするには、ポートの認証を有効にしなければなりません。
Notes GUI による SMTP 設定以外にも、いくつかの SMTP 設定はサーバーの Notes.ini
変数を介して適用できます。次のセクションでは、スパム・メールを防止するために使用したり、SMTP
および Router の制限を設定する Notes.ini 変数について説明します。この記事で取り上げるすべての
Notes.ini 変数は、Domino Server にのみ適用されます。
SMTPStrict821AddressSyntax=値
この変数は、SMTP タスクの要求により、MAIL FROM コマンドまたは RCPT TO コマンドに表示されるアドレスが
821 標準に従って <> で囲まれていることを必要とするかどうかを定義します。1
に設定すると、821 標準への適合が必須となります。デフォルトの設定は 0 で、標準への適合は必須ではありません。
SMTPGreeting=ストリング
この変数を使用すると、SMTP サーバーへの接続時に SMTP クライアントに送信されるテキストメッセージを指定できます。メッセージには「%s」ストリングを含めてください
(接続が確立するときに、%s は現在の日時で置き換えられます)。デフォルトでは、SMTPGreeting
は「host-name ESMTP Service (Lotus Domino build-name) ready at %s」です。
SMTPStrict821LineSyntax=値
この変数を 1 に設定すると、SMTP タスクは、821 標準の定義に従って、すべてのプロトコル・テキストが復帰改行
(CRLF) で終了することを求めます。この変数を 0 に設定すると (デフォルト設定)、821
標準は強制されず、改行 (LF) も行ターミネーターとして受け入れられます。
SMTPNonStandardLineTermination=値
SMTP listener タスクは RFC 2821 に適合します。つまり、1 つの行頭復帰と
1 つの改行を要求します。SMTPNonStandardLineTermination 変数を使用すると、この機能を変更できます。この変数を
0 に設定すると、SMTP listener タスクは 1 つの復帰改行 (CRLF) を要求します。この変数を
1 に設定すると、SMTP listener タスクは 1 つの復帰 (CR) または 1 つの改行
(LF) を要求します。
SMTPNotesPort=ポート名
デフォルトの動作では、SMTP は、サーバーの Notes.ini ファイルの PORTs 変数で指定されている最初のポートにバインドされます。この変数を使用すると、それ以外の特定の
TCP/IP ポートに SMTP をバインドできます。この変数は、サーバーに複数のネットワーク・インターフェース・カードが装備されている場合に使用できます。
SMTP_Config_Update_Interval=値
この変数を使用すると、Domino がサーバー設定文書の更新をチェックする頻度
(分) を定義できます。デフォルトは 2 (分) です。
SMTPAllowConnectionsAnonymous=値
認証が必要で、[次のホスト名、IP アドレスの SMTP ホストからの接続のみを許可]
フィールドにホスト名または IP アドレスが指定されている場合に、この変数は、SMTP
タスクがどのように接続を処理するのかを定義します。この変数に 0 を設定すると、SMTP
タスクは認証を必要とし、[次のホスト名、IP アドレスの SMTP ホストからの接続のみを許可]
フィールドで指定されているホストは拒否されます。この変数に 1 を設定すると、SMTP
タスクは認証を必要とし、[次のホスト名、IP アドレスの SMTP ホストからの接続のみを許可]
フィールドで指定されているホストは、例外として接続が許可されます。
SMTPTimeoutMultiplier=値
各 SMTP プロトコル交換には、タイムアウトの待ち時間があります。クライアントがこの時間内に応答しないと、接続は終了します。SMTPTimeoutMultiplier
変数で乗数を定義することにより、このタイムアウトの時間を増加させることができます。たとえば、この変数に
5 を設定すると、すべてのタイムアウト時間は 5 倍になります。デフォルトは
1 です。
RouterDSNForNULLReversePath=値
この変数を使用すると、SMTP 経由で受信し、RFC 821 リバース・パスがヌル値のメッセージに対し、Router
が送信ステータスの通知 (DSN) を返すかどうかを指定できます。デフォルトではこの変数は
0 に設定され、Router は失敗した DSN を返しません。この場合、Router は NonDelivery
レポートを作成し、メッセージを DEAD にします (これらのメッセージは、後で削除または解放できます)。この変数を
1 に設定すると、Router は送信ステータスの通知を作成して送信します。また、この変数を
2 に設定すると、Router は送信ステータスの通知を作成しません。
SMTPVerifySendersDomainTimeout=値
この変数を使用すると、SMTP インバウンド送信者制御の [送信者のドメインをDNS
で確認] フィールドのデフォルトのタイムアウト (秒) を設定できます。デフォルトのタイムアウト値は
30 (秒) です。
SMTPErrorLimit=値
この変数を使用すると、SMTP接続で、システム管理者によって定義されたエラー数を超えたときに、SMTP
接続を終了させるよう指定できます。クローズコマンドを正しく認識できないクライアントによって
SMTP セッションが開かれた場合、この変数によってセッションが閉じられます。デフォルトの値は、利用可能なリソースと
SMTP 接続の数に応じて決められます。
RouterDisableDSNRelayReports=値
Router が次の SMTP ホップに送信確認要求を転送できない場合 (サーバー設定文書で現在の
Router にアウトバウンド DSN が無効になっている場合など)、Router は SMTP
DSN Relay レポートを生成します。SMTP DSN Relay レポートを無効にする場合は、この変数を
1 に設定します。デフォルトは 0 で、この場合 Router は、アウトバウンド DSN
が無効なときにリレー・レポートを送信します。
RouterDisableMailToGroups=値
この変数を使用すると、グループ宛のメールを Router が許可するか、拒否するかを指定できます。デフォルトの値は
0 で、この場合、Router はグループを展開し、各グループメンバーに電子メールを転送します。Router
がグループを展開しないようにするには、この変数を 1 に設定します。Router
は、ポリシー上の理由からメッセージが拒否されたことを示すエラー・レポートを送信者に返送します。
SMTPLookupNoDircat=値
この変数は、SMTP がディレクトリカタログの検索を行なうかどうかを決定します。この変数により、ディレクトリに登録されているユーザーに対し、このサーバーにおけるインバウンドインターネットメールの受信を防止できます。デフォルトの値は
0 で、この場合、Router は設定されている任意の拡張ディレクトリカタログを参照できます。この変数の値を
1 に設定すると、インバウンドインターネットメール用の検索を行うときに、Router
は設定されている拡張ディレクトリカタログを参照できません。
SMTPMaxCommandLength=値
この変数を使用すると、SMTP タスクが受け取る最大文字数を設定できます。デフォルトは
1,200 文字です。
SMTPMaxForRecipients=値
この変数を使用すると、SMTP タスクによって受信メッセージに受信したヘッダーを追加するときに、追加できるアドレス数を指定できます。デフォルトは、利用可能なリソースに基づいて決められます。
SMTPMaxSessions=値
この変数を使用すると、許可されるインバウンド SMTP 接続の数を制限できます。接続数がこの値に達すると、Domino
はエラー 421 メッセージを返します。デフォルト値は、利用可能なリソースに基づいて決められます。
SMTPVerifyAuthenticatedSender=値
この変数を使用すると、認証済みの SMTP セッションの間に送信されたメールが、ユーザーのインターネットアドレスから発信されたものかどうかをチェックできます。デフォルトの値は
0 で、この場合、Domino は認証済みの SMTP セッションのインターネットアドレスをチェックしません。この変数に
1 を設定すると、Domino は、認証済みの SMTP セッションの間に送信されたメールがユーザーのインターネットアドレスから発信されたものかどうかをチェックします。
SMTPSmartHostAllDisableGroupExpansion=値
この変数は、ローカルインターネットドメインのすべての受信者に対してスマートホストが有効になっているときに、グループの展開を無効にします。この変数に
0 を設定すると、ローカルインターネットドメインのすべての受信者に対してスマートホストが有効になっているときに、グループが展開されます。この変数に
1 を設定すると、ローカルインターネットドメインのすべての受信者に対してスマートホストが有効になっているときに、グループは展開されません。デフォルトは
0 です。
このセクションでは、Lotus Domino 7 の新機能の一部について説明します。ここで取り上げる機能は、Lotus
Notes/Domino 7 の Beta 2 リリースでも利用できます。しかし、これらの機能は製品の最終リリースに含められない可能性もあります。また、これらの機能のユーザーインターフェースは変更される可能性があり、この記事で示した図が画面上の実際の表示と異なることもあります。
DNS ホワイトリストフィルタ
Lotus Domino 7 では、DNS ホワイトリストフィルタの追加によって、スパム制御機能が拡張されています。ホワイトリストは、特定のドメインからのメッセージの受信を許可します。IBM
は、プライベートのブラックリストフィルタとホワイトリストフィルタの両方をサポートします。これらの新しい設定を使用するときは、スパムを減少させる方法を理解し、ブラックリストとホワイトリストの両方のフィルタが有効なときに、Domino
がどの順序でフィルタをチェックするかを知ることが重要です。
プライベートホワイトリストフィルタを有効にすると、Domino は SMTP 接続を受信するときに、IP
アドレスまたはホスト名をこのリストで照合します。ホワイトリストに登録したいシステムの
IP アドレスまたはホスト名は、[Whitelist the following hosts] フィールドに入力します。アスタリスク
(*) をワイルドカードとして使用できます。プライベートホワイトリストのメンバーも、接続、リレー、送信者および受信者の制御に従います。ホワイトリストへの登録は、メッセージが受信者に配信されることの保証にはなりません。
図 2. プライベートホワイトリストフィルタ

また、[Desired action when a connecting host is found in the private whitelist]
フィールドを設定できます。過剰な検索を避けるために、すべてのブラックリストフィルタをスキップすることもできます。このアクションを設定すると、追加のログは記録されません。プライベートホワイトリストフィルタを導入する前に、ブラックリストフィルタ処理からホストを除外するために、クライアントのメールサーバーをリレーの例外として定義する必要があります。
この他に、プライベートホワイトリストで見つかった接続元の IP アドレスまたはホスト名をログに記録するオプションがあります。さらに、メッセージのログとタグ設定を行うオプションもあります。メッセージにタグを設定すると、$DNSWLSite
ノートがメッセージに追加されます。これは、より詳細なメッセージのフィルタリングに使用されます。
接続しているホストがプライベートホワイトリストに登録されていない場合、Domino
はプライベートブラックリストフィルタを検索します (プライベートブラックリストフィルタが有効なとき)。Domino
は IP アドレスまたはホスト名をこのリストで照合します。メッセージのログを記録するオプションや、ログを記録し、$DNSBLSite
ノートを使用してメッセージにタグを設定するオプションもあります。さらに、メッセージのログを記録して拒否するオプションもあります。このオプションを設定すると、接続しているホストをプライベートブラックリストで見つけたとき、Domino
は接続を拒否し、カスタムの SMTP エラーメッセージをホストに返します。
図 3. プライベートブラックリストフィルタ

Domino はプライベートフィルタをチェックした後、IP アドレスを DNS フィルタで照合します。システム管理者は、正当なメールの識別を支援する手段として
DNS ホワイトリストフィルタを使用するべきです。IronPort Systems が提唱した
Bonded Sender Program を利用すると、正当なメールの送信者は保証金を支払うことによって、メール・キャンペーンの正当性を得ることができます。保証金を支払った送信者から不要なメールを受信していることに気づいた受信者は、ISP、企業、または
IronPort にクレームを申し立てることができます。この場合、保証金から罰金が差し引かれます。マーケットをベースにしたこのメカニズムを使用すると、メールの送信者はエンドユーザーにメッセージを確実に届けられると共に、企業の
IT マネージャーや ISP は、客観的な方法を用いて不要なメッセージだけをブロックできます。Bonded
Sender Program は DNS ホワイトリストとして運用されます。この記事では触れませんが、Bonded
Sender Program に似た他のプログラムもあります。このようなプログラムについては、Web
を検索してください。
図 4 に示すように、DNS ホワイトリストフィルタが有効な場合、Domino は IP
アドレスまたはホスト名を、登録されている DNS ホワイトリストサイトで照合します。また、接続しているホストが
DNS ホワイトリストで見つかったときのアクションも指定できます。過剰な検索を避けるために、すべてのブラックリストフィルタをスキップすることもできます。このアクションを設定すると、追加のログは記録されません。
図 4. DNS ホワイトリストフィルタ

この他に、プライベートホワイトリストで見つかった接続元の IP アドレスまたはホスト名をログに記録するオプションがあります。さらに、メッセージのログとタグ設定を行うオプションもあります。メッセージにタグを設定すると、$DNSWLSite
ノートがメッセージに追加されます。これは、より詳細なメッセージのフィルタリングに使用されます。
図 5. $DNSWLSite の文書プロパティ

SMTP タスクは、ヒット数の合計の累積的なカウント (SMTP.DNSWL.TotalHits)、およびホワイトリストごとのサイトのヒット数
(SMTP.DNSWL.<WhitelistSite>.Hits) を得るために統計を維持しています。統計は
SMTP stat パッケージの一部で、Domino Administrator Client を使用するか、サーバーコンソールで「show
stat SMTP」コマンドを使用することで表示できます。また、統計を拡張すると、指定した
IP アドレスが設定済みの DNSBL (SMTP.DNSWL.<WhitelistSite>.[IP address].Hits)
の 1 つで何回見つかったかを知ることができます。拡張情報を収集するには、次の
Notes.ini 変数を有効にする必要があります。
この設定を使用すると、DNS またはプライベートのブラックリストサイトで見つかった各接続ホストごとに、DNS
およびプライベートのホワイトリストフィルタ統計が生成されます。この変数を
0 に設定すると、SMTP サーバーは、ホスト固有の DNS/プライベートブラックリストフィルタ統計を生成しません。この変数を
1 に設定すると、SMTP サーバーはホスト固有の DNS/プライベートブラックリストフィルタ統計を生成します。この統計は、DNSWL
サイトまたは接続ホストの IP アドレスごとのヒット数の合計を示します。
この設定がない場合は、SMTP タスクは、すべてのサイトの DNSBL で見つかった接続ホストの合計数と、設定済みの各サイトの
DNSBL で見つかった接続ホスト数を追跡する統計を維持します。
サーバーメール・ルールの機能強化
Lotus Domino 7 では、サーバーメール・ルールの設定でも、いくつかの機能が強化されています。特定のメールメッセージを検索するための新しい条件が
2 つ追加されました。Lotus Domino 7 では、ブラックリストタグとホワイトリストタグに基づいてメールをフィルタリングできます。接続しているホストがブラックリストまたはホワイトリストで見つかったときのために、メッセージにタグを設定するオプションがあります。これによって、ブラックリストタグを持つメッセージを隔離したり、ホワイトリストタグを持つメッセージを記録することができます。
サーバーメール・ルールの設定には、新しいアクションも追加されています。たとえば、処理を停止するアクションを指定できます。このアクションを指定すると、このアクションを含むルール以降のすべてのルールの処理が停止されます。処理を停止するアクションは、サーバーメール・ルール内の唯一のアクションとして単独で使用することも、ルール内で他のアクションと共に使用することもできます。メッセージに適用するアクションが複数あり、最初のアクションを実行した後は、他のメールルールを適用したくないような場合に、このアクションは特に役立ちます。
SMTP 用の IPv6 のサポート
Lotus Domino 7 は SMTP 用に IPv6 をサポートします。ハードウェアおよびオペレーティング・システムの提供企業やインターネットによる
IPv6 のサポートは、まだ初期の段階にあります。ほとんどの組織では、IPv6 標準への移行は緩やかに行われる見込みです。IPv6
は新しい標準です。IPv6 を実装した (あるいは、実装中の) ベンダーは、さまざまな方法で実装を行ってきました。企業内で
IPv6 をどのように導入し、設定していくかは、使用しているクライアント・サーバー・プラットフォームに依存します。IPv6
を有効にするには、次の設定をサーバーの Notes.ini ファイルに追加します。
IMAP、POP3、SMTP、LDAP、または HTTPの各サービスを実行している Domino Server
で、IPv6 のサポートを有効にできます。この変数を 0 に設定すると、IPv4 標準が使用されます。この変数を
1 に設定すると、IPv6 標準が使用されます。デフォルトでは、この変数は 0 に設定されています。
Lotus Domino で IPv6 を有効にしても、IPv4 標準を使用している IP アドレスとの接続を継続できます。AAAA
レコードは IPv6 アドレスを DNS に保存します。ある Domino Server で IPv6
を有効にした後、サーバーの AAAA レコードを DNS に追加すると、IPv6 が有効になっている他の
Domino Server は IPv6 上でのみ、そのサーバーに接続できます。IPv6 をサポートしないサーバーは、IPv6
のサポートを無効にした状態で Lotus Domino を実行できます (デフォルトでは、IPv6
のサポートは無効になっています)。これらのサーバーは、IPv6 サーバーの DNS
に A レコードが含まれる場合にのみ、IPv6 が有効になっている Domino Server
にアクセスできます。
Domino ドメインモニタリング
Lotus Domino 7 の新機能である Domino ドメインモニタリング (DDM) を使用すると、
1 つ以上のドメインにわたって存在する複数のサーバーの状態を表示できます。DDM
は、サーバーアクティビティをモニターするためにシステム管理者が設定したプローブを使用します。これらのプローブの中に、ローカルのメールルーティングをモニターするメールプローブがあります。メールプローブは、既知の宛先にメッセージを送信し、その送信状態を検証します。大量のメールが保留になっている場合や、メールが宛先に配信されない場合は、DDM
はシステム管理者に警告を送信できます。また、SMTP プローブを使用して、SMTP
受信者へのメール送信を検証できます。DDM は送信ステータスの通知レポートを発行できます。プローブによって収集された情報は、[Event
Resolution Center] データベース (Ddm.nsf) に集約されて保存されます。
Domino ドメインモニタリングと Lotus Notes/Domino 7 のその他の新機能については、developerWorks
の Lotus 記事『New features in Notes/Domino 7(US)』を参照してください。
IBM Research は Lotus Domino の現在のリリースには含まれていないアンチ・スパム技術について調査を続けています。その中の
1 つに、複数のアンチ・スパム技術を組み合わせてメールのフィルタリングを行う
SpamGuru というテクノロジー・フレームワークがあります。このテクノロジー・ワークフレームに沿って開発された技術の
1 つが、Bayesian スパム・フィルタです。Bayesian フィルタは統計的な手法を使用して、特定のメッセージがスパムであるか否かを判断します。メッセージの特徴を、過去の正当なメッセージとスパム・メッセージのデータを集積した資料
(コーパス) と比較し、スパムである可能性を計算して「スコア」として示します。このスコアは、メッセージの処理を変更するために使用できる可能性があります。
Bayesian フィルタは、トレーニング・プロセスを通して、新しいスパムについて学習を継続します。正当なメッセージとスパム・メッセージのデータを蓄積したコーパスの更新を続けることにより、計算の精度を高められます。この学習は、ユーザー
(メールの受信者) が、特定のメッセージを正当であるかスパムであるかを投票することによって行われます。一定の特性を持つメッセージへの投票数を予測計算に取り入れることで、フィルタは新しいスパム・コンテンツとユーザーのスパム定義に動的に適応できます。
SpamGuru のアーキテクチャーの概要と Lotus Domino を適応性のあるスパム・フィルタとして使用する方法については、『SpamGuru:
An Enterprise Anti-Spam Filtering』を参照してください。
また、IBM Research には参考資料があります。
| メモ: |
現在、IBM では SpamGuru 技術と Lotus Notes/Domino を統合する具体的なスケジュールは決められていません。 |
|
IBM はスパムについて調査し、スパムを防止するための数多くの設定を Lotus
Domino 6 および 7 に組み込んでいます。ほとんどのユーザーは、なぜ、どのような方法でスパム・メッセージが送られてくるのかを理解していません。このため、ユーザーがこのようなメッセージに費やす時間を削減するには、スパム・メッセージの受信を最前線で防止することが重要です。Lotus
Domino は、常に最新のアンチ・スパム技術を装備するよう今後も機能強化が続けられます。

著者について(原文のまま)
Edmund "Ted" Stanton is an Enterprise Software Engineer for Lotus
Software in North America. He has been working with Lotus Domino and extended
products since 2000. He worked in System Integration for Towers Perrin
before joining IBM in 2002. Ted holds a double degree in Computer Science
and Mathematics as well as a minor in Business from Virginia Wesleyan College.
His primary area of expertise includes mail routing protocols and instant
messaging. He has certifications in Domino Document Manager (Domino.doc),
Lotus Instant Messaging (Sametime), Lotus Team Workplace (QuickPlace),
Domino Administrator, Domino Designer, WebSphere server, and Windows 2000.
He is a Primary Area Expert for Lotus Domino Shared Mail and has written
extensively on this topic. He co-authored the IBM Redbook, Lotus Domino 6.5.1 and Extended Products Integration Guide, SG24-6357-00. Ted is also the author of the article, "Integrating voice, email, and fax in a single unified messaging store" on developerWorks: Lotus. Ted is a member of the Lotus Notes/Domino
7 enablement team for Beta testing and documenting new product features.
He is also an active member of a designated focus group involving IBM Business
Partners to identify skills and knowledge required to successfully perform
the role of the Lotus Workplace Messaging System Administrator.
|
 |
|
|
|