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IBM Lotus Notes/Domino 8の新機能 |
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David DeJean, Partner, DeJean & Clemens
[編集者のメモ: この記事で取り上げたLotus Notes 8の機能および更新は、ベータ・ソフトウェアに基づいています。記事の内容およびスクリーン・ショットは、製品版の機能と異なる場合があります。] この記事で説明する内容に加え、Lotus Notes/Dominoには、ローカル・メール・レプリカの実装をより魅力的にする機能が追加されています。この記事では、これらの機能強化を取り上げ、ローカル・メール・レプリカをセットアップする推奨方法を説明します。ローカル・レプリカ・モデルおよびインフラストラクチャー内での環境構築の背景となる技術を説明する前に、このモデルの適用例を見ていきましょう。 IBM Lotus Notes/Dominoは変化しても、その本質は変わりません。IBMの優れたコラボレーションおよびメッセージング製品であるバージョン8は、Notes/Dominoの最近のどのリリースよりも大きく変更されています。Lotus Notesクライアントは強化され、IBM Lotus Expeditorプラットフォーム・テクノロジーを取り入れています。これは、Lotus Notesの大きな変化を意味します。しかし、これらの変化は、閉じられた世界ではなく、オープンな世界からもたらされる変化です。 この変化により、新しい視点と新たな可能性がもたらされます。新しいプログラミング構造は大きなニュースです。Webサービスのサポートが強化されるとともに、複合アプリケーション用の新しい開発ツールが提供され、実質的にあらゆる場所にあるデータおよびビジネス・ロジックを組み合わせることが可能になります。また、Lotus Notesクライアントのユーザー・インターフェースにも、さまざまな改良が加えられています。 Eclipseへの移行は、何も失うことなく利点をもたらしました。新しい機能を導入するために、Lotus Notesから取り除かれた機能はまったくありません。Lotus Notes 8は、間違いなくLotus Notesです。バージョン8よりも前に動作していたすべてのアプリケーションが動作します。ユーザー・インターフェースへの改良および生産性エディターなどの追加機能により、Lotus Notesはデスクトップ上でこれまで以上にポピュラーになります。Composite Application EditorやIBM Lotus Component Designerなどの新しいプログラミング機能は、Lotus Notes開発者の知識およびスキルを新しい境地へと広げます。つまり、データのコンシューマーであると同時にプロバイダーでもあり、モバイル・デバイスが到達できる範囲をはるかに超えたプラットフォームで、企業内の他の情報システムとこれまでにない方法で連携するアプリケーションを作成できます。 Lotus Notesクライアント、Lotus Expeditor、およびEclipse
Lotus Notes 8での大きなニュースといえば、Lotus Notes 8クライアントがLotus NotesのすべてのコードをEclipse環境内にカプセル化していることです。この移行により、Lotus Notesはオープン・ソースのJavaベースのプラットフォームに置かれました。Eclipseはもともと統合アプリケーション開発環境として作成され、そのオープンでプラグイン・ベースのアーキテクチャーにより、Eclipse自身がリッチ・クライアント・プラットフォーム開発の基盤として位置づけられています。Lotus Notes 8は、IBMのユニバーサルな管理対象クライアント・ソフトウェアであるLotus Expeditor上に構築されていて、このLotus ExpeditorもEclipse上に構築されています。 統合開発環境(IDE)としてのEclipseは、テンプレート主導の設計とCSSをベースとするルック・アンド・フィールのカスタマイズを提供します。Eclipseのワークスペースには、Javaコードをカプセル化するプラグインと、プラグインに関する情報を保持する構成ファイルが含まれます。plugin.xmlファイルには拡張および拡張ポイントが記述され、manifest.mfファイルにはプラグインのID、名前、依存関係、起動プロセス、バージョン、および他のプラグインからの利用を可能にするクラスが記述されています。IDEとしてのEclipseは、一連のプラグインを持っています。実質的にLotus Notes 8は、異なるプラグインのセットを持つEclipseといえます。 Lotus Notes 8は、リッチ・クライアントとして、Lotus Expeditorから非常に多くの動作を継承しています。Lotus ExpeditorはIBM によって開発され、強力な管理機能を持つ汎用リッチ・クライアントです。また、Lotus ExpeditorはIBM Lotus Sametime V7.5の基盤であるとともに、IBM WebSphere PortalからWebブラウザーに提供される複合アプリケーションを作成する開発ツール、IBM Lotus Component Designerの基盤でもあります。 (Lotus Expeditorは、サービス指向アーキテクチャー(SOA)および複合アプリケーション用の管理対象クライアントとして、IBMリッチ・クライアント・ファミリーの一角を占めています。Lotus ExpeditorはIBM WebSphere Everyplace Deploymentの後継製品として、幅広いエンタープライズ・デスクトップおよびモバイル・デバイス上で、Lotus Notes、WebSphere、およびEclipseインフラストラクチャーを管理対象クライアント環境へと拡張するために使用されます。)
アプリケーション開発の新機能Lotus Notes/Domino 8アプリケーション開発における最大の変更は、WebサービスおよびSOAのサポートが大幅に強化されたことです。この変更は、2つの形で行われています。1つはWebサービスに対するサポートの追加で、もう1つは新しいプログラミング構造である複合アプリケーションです。複合アプリケーションは、オープンでスタンダードな方法をサポートするEclipseプラットフォームを活用し、ポータル内ではなく、Lotus Notes 8クライアント内でアプリケーション・コンポーネントどうしを接続します。 複合アプリケーションは、異なるタイプのコンテンツ・コンポーネントをさまざまなシステムから寄せ集め、コーディングせずにユーザー・インターフェース・レベルでそれぞれを結合し、新たな方法による情報へのアクセスをユーザーに提供します。複合アプリケーションはPortalアプリケーションと同じ方法で動作し、Webサービスおよびサービス指向アーキテクチャーと同じ開発環境を使用します。 既存または新規のLotus Notesアプリケーションは、コンポーネントとして、またLotus Component Designerを使用して開発されたアプリケーションとして再利用できます。埋め込みブラウザーまたは生産性エディターなどのEclipseコンポーネントも、複合アプリケーション内でコンポーネントとして使用できます。 Lotus Notes 8複合アプリケーション内の各コンポーネントは、それぞれ固有のユーザー・インターフェース、ビジネス・ロジック、およびストレージ(NSFまたはリレーショナル・データ・ファイルなど)をカプセル化しています。コンポーネントはさまざまなツールを使用して作成できます。これらのツールとしては、コーディングを必要としないウィザードから、IBM Lotus Domino Designer 8やLotus Component Designerのようなスクリプト・ツール、またはJava IDEやLotus ExpeditorツールキットをともなうIBM Rational Application Developerなどの総合的なツールまで、さまざまなものがあります。 Lotus Notes 8複合アプリケーションの開発モデルはIBM WebSphere Portalアプリケーションの開発モデルに匹敵します(図1参照)。しかし、WebブラウザーはWebSphere Portalに接続しなければならないのに対し、Eclipse/Lotus Expeditor基盤をともなうLotus Notes 8は、複合アプリケーションを消費することができ、複合アプリケーション間のやりとりをスタンドアロン・ベースでサポートします。 図1. Lotus Notes/Domino 8のシステム図 WebブラウザーはWebSphere Portalを通じてのみ複合アプリケーションを消費できますが、Lotus Notes 8 は複合アプリケーションを使用するために必要なすべての機能を持っています。 図1には、もう1つの対比関係が含まれています。WebSphere Portalアプリケーションの組み立ておよび結合はApplication Template Editorを使用して行われるのに対し、Lotus Notes 8では、Lotus NotesプラグインとしてインストールされるComposite Application Editorが使用されます。Composite Application Editorを使用すると、オンラインで動作するLotus NotesおよびWebSphere Portal用の複合アプリケーションを作成できるだけでなく、オフラインで動作するNSFベースの複合アプリケーションも作成できます。 複合アプリケーションは、プロパティー、つまり型付きデータ項目を公開するプロパティー・ブローカーに依存します。複合アプリケーションでは、アクションはプロパティーを消費するロジックであり、コンポーネントどうしを結合するプロセスは、1つのコンポーネントのプロパティーを別のコンポーネントのアクションと接続して、コンポーネント間のやりとりを指定します。 (プロパティー・ブローカーの概念の詳細な説明については、developerWorks Lotusの記事 「Creating collaborative components for IBM Lotus Expeditor Property Broker」(US)を参照してください。)
複合アプリケーションは、Lotus Notesプログラミング・モデルへのいくつかの拡張を必要とします。NSFコンポーネントが他のコンポーネントとの因果関係に関与する場合は、プロパティーとアクションのインターフェースを定義しなければなりません。この情報は、新しい複合アプリケーション設計要素のサブ要素に保持されます(図2参照)。
NSFベースの複合アプリケーションを定義するとき、NSFは新しい複合アプリケーション設計要素の追加のサブ要素を持ちます(図2参照)。
図2. Lotus Domino Designer 8で新たに追加された複合アプリケーション要素 ![]() 「アクション」および「列」のプロパティー・ボックスにも、新しい「複合設定」のプロパティーがあります(図3参照)。 図3. 複合アプリケーションでコンポーネントとして使用されるLotus Notesアプリケーションを構成する新しい「複合設定」 ![]() 新しい複合アプリケーションをサポートするために、LotusScriptにNotesPropertyクラスとNotesPropertyBrokerクラスが追加されています。 Lotus Notes 7.0で導入されたWebサービス設計要素を使用すると、Lotus Dominoサーバー上にWebサービスを作成できます。これはプロバイダーでした。つまり、他のコンピューターから呼び出されるWebサービスです。Lotus Notes 8では、Webサービス・コンシューマーを作成できます。これは、Lotus Dominoサーバー上で実行され、Webサービスを呼び出し、そのWebサービスによって提供されるデータを取得してLotus Notesアプリケーション内に挿入します。 このWebサービス・コンシューマーは、Webサービス設計要素ではなく、特殊な種類のスクリプト・ライブラリー(LotusScriptまたはJava)としてインスタンスが生成され、エージェントまたは他のコードによって使用されます。このライブラリーの内容はWSDL文書、つまりXML形式によるWebサービスの記述です。WSDLはライブラリーにインポートされ、保存時にスクリプトにコンパイルされます。スクリプト・ライブラリーは、Webサービスを呼び出すスクリプトの[Declarations]セクションで名前によって参照されます。 Webサービス・コンシューマーは特殊なスクリプト・ライブラリーとしてLotus Notes 8で作成されます。Lotus Domino Designerの新規アクションを使用すると、ライブラリーの内容であるWSDLを調べたり、エクスポートすることができます(図4参照)。 図4. Webサービス・コンシューマーを定義するWSDLが含まれる新しいスクリプト・ライブラリー要素 ![]()
Lotus Notes 8 クライアントの新機能Eclipse/Lotus Expeditor環境への移行により、Lotus Notes 8には多くの機能強化と改善が行われました。Lotus Notes 8は、Eclipse自体を拡張するのと同じ方法で拡張することができます。Eclipseプラットフォームの使用により、IBMがこのプラットフォーム用に開発した他のリソースに自動的にアクセスできるようになります。このようなリソースとして、Lotus Notes 8に含まれている文書、スプレッドシート、およびプレゼンテーション用の各エディターなどがあります。 Eclipseユーザー・インターフェースの柔軟性は、Lotus Notesユーザー・インターフェースのきめ細かな改良にも寄与しています。たとえば、Activity Managerのように常にアプリケーションに表示されるサイド・シェルフ、1日の予定が一目でわかるカレンダー、インスタント・メッセージング、新しいRSSフィード・リーダーなどがあります。開発者は、サイド・シェルフ用の独自のカスタムEclipseプラグインを構築できます。これらについては、developerWorks 記事 「Extending the IBM Lotus Notes V8 sidebar and toolbar(US)」、「Integrating IBM Lotus Notes data into the Lotus Notes V8 sidebar and toolbar(US)」 をご参照ください。 一般的な改善としては、改良されたMIMEレンダリング、インライン・スペルチェック、複数レベルの取り消し、カレンダーの空き時間検索、および選択方法の改良などがあります。ビュー内でのエントリーの選択または文書内でのテキストの選択時に、「SHIFT」+クリックおよび「CTRL」+クリックを使用できます。 新しい Javaベースのクライアントのオプションは、Openボタンを含みます。Openボタンは、あなたのブックマークへのアクセスを可能にします。 3つのPIMアプリケーションであるメール、カレンダー、および連絡先は、ユーザー・インターフェースが一新され、機能も大幅に強化されました。変更の大部分はEclipseの機能を利用しており、NSFベースのコンポジット・アプリケーションとして動作します。たとえば、連絡先の「ビジネス・カード」ビューはEclipseのViewPart構造体を使用し、背後にあるLotus Notesビューからデータを読み込み、よりグラフィカルな形式で表示します。たとえば、写真がある場合は、連絡先をサムネール・イメージで表示します。 メールの受信ボックスのユーザー・インターフェースは大幅に設計が変更され、ナビゲーターが追加されました。また、それぞれのメッセージ情報を2行で示す新しい縦方向のビュー・レイアウトが追加され、プレビュー・ペインは縦方向に表示されます(図5参照)。 図5. メールの受信ボックス![]() いくつかのユーザーインタフェースの変更がさらに多くの改良を提供します:
メール・アプリケーションには、インターネット・メッセージ・ヘッダー・フィールドのMessage-IDおよびIn-Reply-Toの内容に基づいてメッセージ・スレッドをグループ化する会話機能が組み込まれています。それぞれのメッセージは、Lotus DominoによってLotus Notesの返答階層における親エントリーと子エントリーに変換されます。 図6に示すメール・スレッドの例では、4つのメッセージを含む「Re: THREAD 1」という件名の会話が、三角アイコンをクリックすることによって展開されています。この機能は、Lotus Notesの返答階層を使用しています。 図6. メール・スレッドの省略表示と展開表示 Lotus Notes 8の新しいリコール機能を使用すると、ユーザーはシステム管理設定に基づき、送信済みのメッセージを回収し、受信者の受信ボックスから削除することができます。不在通知機能もアップグレードされています。詳細については、『Lotus Domino 8サーバーの新機能』セクションを参照してください。 「最近のコラボレーション」機能は、電子メールの送信またはインスタント・メッセージングの使用によってユーザーが連絡を取った最新の2,000件の連絡先をトラッキングします。メール、カレンダー、および連絡先の各フォームのフィールドでユーザーが入力するとき、このリストから一致するものが検索され、先行入力が行われます。 Lotus Notes 8では、カレンダーへのアクセスを委任するように、連絡先へのアクセスも委任できます。これにより、連絡先の共有がより簡単になります。共有された連絡先は、新しい連絡先ナビゲーターに選択肢として表示されます。連絡先はLotus Notes 8のメール・アプリケーションと複製されるため、IBM Lotus Domino Web Access のユーザーは、モバイル・デバイス用のエージェント・ベースの同期ではなく、真の複製を利用できます。 カレンダー・アプリケーションも設計が変更されています。ビジュアルなデザインが改善され、「カレンダー」フォームがよりクリーンになるとともに、グループ・カレンダーおよび委任されたカレンダーを含むナビゲーターが「カレンダー」ビューに追加されました(図7参照)。 図7. Lotus Notes 8のカレンダー・アプリケーション ![]() スケジューラーのユーザー・インターフェースが改善され、新しいイベント通知機能により、標準の会議作成機能がより簡単になりました。多数のグループをイベントに招待しても、大量の返答が来て管理に困るようなことがなくなります。 会議に適した時間を検索する空き時間検索も、クリーンなユーザー・インターフェースを持ちます。参加者のリストを選択すると、利用可能な最初の会議時間を緑色の列で示す表が返されます。また、参加者を選択し直すと予定がどうなるのかを調べ、会議の時間を移動することができます。 受信ボックス内の未処理の通知に対し、仮のカレンダー・エントリーをカレンダー内に自動的に作成できます。受諾されていない会議招集、スケジュールを変更したイベント、および代理通知に関するカレンダー内の通知は、この機能に置き換えられます。 プロダクティビティー・エディターは、文書、スプレッドシート、プレゼンテーションを作成および編集するアプリケーション群です。これらは、IBMのオープン・ドキュメント・プロジェクトのサポートの一部としてEclipseにインプリメントされ、IBM Workplace Managed Clientとともに初めて配布されました。標準のLotus Notes 8ライセンスに含まれています。 これらのエディターはLotus Notesと緊密に統合されているため、Microsoft Officeおよび同様の製品の代替として魅力があります。エディターは、Lotus Notesの「開く」メニューから開くか、アプリケーション内でプログラマチックに開くことができます。また、エディターはコンピューターのデスクトップにアイコンとして表示されたり、「スタート」メニューに表示されるため、Lotus Notesとは独立して使用することもできます。 文書、スプレッドシート、およびプレゼンテーション用の3つのエディターがあります。いずれもEclipseベースのアプリケーションに一般的なクリーンなインターフェースを持ち(図8参照)、複数のファイル形式をサポートします。デフォルトは、OpenOffice 2.0およびオープン・ソース・コードに基づく他のアプリケーションで使用されているのと同じODF形式です。これらのエディターは、Microsoft Office 97/XP/2000のDOC、XLS、およびPPTファイル形式、Microsoft Office 2003 XML、およびMicrosoft Rich Text形式を読み書きできます。また、Lotus Word Pro、Lotus 1-2-3、およびLotus Freelance Graphicsのファイルをインポートすることにより、Lotus SmartSuiteからの移行をサポートします。さらに、エディターは文書をAdobe Acrobat(PDF)形式でエクスポートできます。 図8. Lotus Notes 8にバンドルされているEclipseベースの3つのエディターの1つであるIBM文書エディター ![]() プロダクティビティー・エディターはEclipseのプラグインなので、Lotus Domino 8のプロビジョニング・プロセスを通じて自動的にデプロイおよびアップグレードすることができます(CDからもインストールできます)。 各種オフィス製品の共有と編集の国際規格である、OASIS Open Document Format
(ODF)も使用できます。ODFアプリケーションは、ファイル・フォーマットの選択をユーザと組織に与えることにより、ベンダー・フォーマットから解放します。
Lotus Domino 8 サーバーの新機能リリース8の焦点はLotus Notesクライアントに当てられているとはいえ、Lotus Dominoサーバーが無視されているわけではありません。Lotus Dominoへの今後の機能強化を示すロードマップによると、より一層の改善が予定されています。 Lotus Dominoでの変更の多くは、メッセージのリコール、改善された不在通知、メールのスレッド化など、Lotus Notesクライアントでの変更をサポートします。アプリケーション開発への変更のサポートとしては、Lotus Notes 8クライアントへのコンポジット・アプリケーションの管理対象デプロイメント、およびLotus DominoがWebサービス・プロバイダーだけでなくWebサービス・コンシューマーにもなることができる機能が挙げられます。さらに、IBM DB2統合が更新され、IBM Lotus Domino 8で一般的に利用できる機能となりました。 システム管理の制御に重点が置かれた変更として、Lotus Notes 8クライアントへの新規コンポーネントのデプロイを管理するプロビジョニング制御があります。これは、Lotus Notes 6.xおよび7.xからLotus Notes 8へのアップグレードをサポートするLotus Notes Smart Upgradeも補足します。新規のポリシー制御により、新しいエディターおよびアクティビティーを管理できます。このポリシー制御は、新しいIBM Lotus Connectionsアプリケーションの一部です。新しいポリシーでは、受信ボックスのクリーンアップを制御したり、受信ボックスのサイズを管理できます。 サーバー管理およびパフォーマンスも、多くの注意が払われています。IBM Lotus Dominoドメイン・モニターが改善され、イベント調査および修正アクションが追加されました。また、IBM Tivoli Enterprise Consoleと統合され、AdminPのパフォーマンスの改善により名前変更の速度が向上しています。Lotus Domino内部への機能強化として、パフォーマンスが大幅に改善され、I/O要求と待ち時間を削減する新しいクラスター複製、およびソート順の新機能である「最初の使用で構築」が追加されています。 新しいデータベース・リダイレクト機能は、アプリケーションの移動または削除によるリンク切れを自動的に修復します。デフォルトでリダイレクト・マーカーが作成され、システム管理者は新規ツール(図9参照)を使用して、リダイレクトを手動で作成または変更できます。Lotus Notesクライアントがリダイレクト・マーカーにアクセスするとき、ファイルが移動されている場合は参照が置換され、ファイルが削除されている場合は参照が削除されます(データベース・リダイレクトはLotus Notes 8 クライアントでのみ使用され、サーバーによっては使用されません)。システム管理者はこのツールを使用して特定のユーザーまたはグループに参照を割り当てられます。これにより、ロールに基づくリダイレクトが可能になります。 図9. データベース・リダイレクト・ツール ![]() Lotus Domino 8のセキュリティーの改善により、OCSP(On-line Certificate Status Protocol)のサポートが追加されました。これは、電子メールで使用されるX.509証明書をカバーし、証明書の失効などの機能を含みます。Directory Lintは、ディレクトリーの完全性をチェックし、改善を推奨する新しいシステム管理ツールです。 最後に、WebサーバーとしてのLotus Dominoの重要性は、インターネット・セキュリティーを改善する変更に現れています。Lotus Domino 8では、システム管理者はLotus Dominoディレクトリーのインターネット・パスワード・フィールドへのアクセスをブロックできます。また、インターネット・アカウントをロックアウトする新機能もあります。Lotus Dominoでは、HTTPアクセスの試みに対し例えば、「3回の失敗でアウトにする」というルールを実装し、ユーザー・アカウントとパスワードをロックアウトできます。ロックアウトされたアカウントは各サーバーの特殊なNSFファイルに記録され、ロックアウト・レコードを削除することにより、アカウントを回復できます。もちろん、ログインを繰り返す問題ユーザーに、特殊なルールを作成することもできます。 さらに、IBM DB2統合が更新され、IBM Lotus Domino 8で一般的に利用できる機能となりました。 メッセージのリコールにより、ユーザーは誤ったユーザーに不用意に送信したLotus Notesメールを取り戻すことができます。ユーザーは、「送信」フォルダーまたは「すべての文書」ビューからこの機能を実行し、個々の受信者またはすべての受信者からメールを戻せます(図10参照)。この機能は、受信者のメールボックスからメッセージを削除し、メッセージがすでに開かれている場合は、リコールしているユーザーにそのことを通知します。メッセージのリコール機能はシステム管理者が構成します。メッセージのリコールを許可するユーザーや、受信者がメッセージのリコール要求を拒否できるかどうかをポリシーに基づいて制御できます。 図10. メッセージのリコール機能 ![]() Lotus Notes/Domino 8では、不在通知エージェントは、ルーターに組み込まれたLotus Dominoサービスに置き換えられました。この変更により、不在通知を配信する待ち時間や遅延が解消されます。また、不在通知を使用するためだけに、ユーザーにエージェントの実行権限を与える必要もなくなります。 新しい不在通知サービスには、Lotus Domino 8サーバー、Lotus Notes 8クライアント、およびLotus Notes 8メール・テンプレートが必要です。Lotus Notes 8の新しいバージョンの不在通知エージェントは、多数の同じ機能をサポートします。サービスおよびエージェントのどちらも、同じ環境で実行できます。どちらも同じ新しいユーザー・インターフェースを共有します(図11参照)。不在通知エージェントの実行には新しい機能は必要ないため、不在通知エージェントはLotus Domino 8 およびそれよりも前のバージョンのサーバーで動作します。 図11. 不在通知のユーザー・インターフェース 新しい不在通知サービスの詳細については、developerWorks Lotusの記事 「The new IBM Lotus Notes V8 Out of Office functionality (US)」を参照してください。
まとめIBM Lotus Notes/Domino 8のリリースは、IBMが推進する標準ベースのコンピューティングによって2002年に始まったプロセスの総仕上げとなります。EclipseベースのLotus Notes 8では、Lotus Notesのユーザー・インターフェースが改良され、Lotus Notesの長所であるコラボレーションおよびメッセージング機能が強化されています。また、最新鋭のプログラミング構造によって、Lotus Notesのアプリケーション開発モデルが拡張されています。これには、WebサービスおよびSOAのより総合的なサポートや、新しい複合アプリケーションおよびEclipse/Lotus Expeditorコンポーネントが含まれています。これらの変更にもかかわらず、IBM Lotus Notes 8はインストール・ベースのLotus Notesアプリケーションとの互換性を維持するとともに、特に、Lotus Domino Designerはこれらの新しいタイプのアプリケーションを開発するためのキー・ツールとして利用できます。
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