本文へジャンプ

Lotus > Lotus Developer Domain > 
   
 

Lotus Notes の不在通知エージェント(改訂版):第2部

不在通知エージェントの管理とトラブルシューティング
 
   
 
コンテンツ
AdminP と不在通知エージェント
R5 との互換性
不在通知エージェントを他のユーザーのために有効にする
Domino Web Access での不在通知エージェント
トラブルシューティング
まとめ
謝辞
リソース
筆者について(原文のまま)

Julie Kadashevich, Software Engineer, IBM

レベル:中級
原文の掲載:2005年09月27日
更 新 日:2006年05月19日更新
原文はこちら (US)

Lotus Notes の不在通知エージェントに関する 2 部構成の記事の後半として、不在通知エージェントの管理方法、Domino Web Access での不在通知機能の使い方、不在通知に関する問題のトラブルシューティングを取り上げます。

この連続記事の第1部では、Notes の不在通知エージェントについて改めて説明しました。不在通知エージェントがどのように機能するのか外部的および内部的に詳しく解説されています。第 2 部では、不在通知エージェントの設定に注目します。また、エージェントのトラブルシューティングについても考察します。第 1 部と同様に、この記事は Notes Client の使い方や Notes/Domino 環境の管理に慣れている方を対象に書かれています。

AdminP と不在通知エージェント

第 1 部で述べたように、[編集者] レベルのユーザーに対して不在通知エージェントを有効にするには AdminP が使用されます。不在通知エージェントを設定および有効化するために AdminP 要求が発行されると、その要求に対応する文書が Admin4.nsf データベースに表示されます (図 1 参照)。

図1. 不在通知エージェント用の AdminP 要求


要求が処理されると、返答文書が生成されます (図 2 参照)。

図2. AdminP 返答文書


AdminP が不在通知エージェントの設定と有効化を完了すると、エージェントは有効かつサーバーによって署名された状態でリストに表示されます。AdminP がどれだけ迅速にエージェントを有効化できるかは、次のものに依存します。
  • AdminP が実行しているスレッド数
  • 保留されている他の AdminP 要求の数
  • サーバー上で AdminP が要求を処理する頻度
  • 単一サーバー環境または複数サーバー環境のどちらで運用しているか

単一サーバー環境では、ホーム・メールサーバーとシステム管理サーバーは同一で、有効化の要求はホーム・メールサーバー上の Admin4.nsf に送信されます。有効化の遅延は最小となります。複数サーバーの Domino 環境では、有効化の要求はホーム・メールサーバー上の Admin4.nsf に送信され、Admin4.nsf の ACL での [システム管理サーバー] の設定に基づいて、ハブサーバーへ複製されます。ハブサーバーは要求を処理し、承認または拒否します。Admin4.nsf は、承認または拒否された要求と一緒に、ユーザーのホーム・メールサーバーに複製されます。有効化の遅延は、2 つのサーバー間の複製スケジュールによって決まります。

単一サーバー環境では、ホーム・メールサーバーとシステム管理サーバーは同一で、有効化の要求はホーム・メールサーバー上の Admin4.nsf に送信されます。有効化の遅延は最小となります。複数サーバーの Domino 環境では、通常、AdminP 要求はユーザーのホーム・メールサーバーで生成されますが、次のような可能性も考えられます。
  • 要求で指定されたサーバーがユーザーのホーム・メールサーバーでない (たとえば、ロケーション文書の情報が誤っている場合)
  • ユーザーが admin4.nsf へのアクセス権を持っていない
  • ユーザーが、接続されていないローカルのレプリカコピーで作業している

これらの場合、情報はホーム・メールサーバーへ複製されます。2 番目と 3 番目のケースでは、情報はシステム管理サーバーへメール送信されたあと、複製されます。

これらの特殊なケースでは、有効化の要求はホーム・メールサーバー上の Admin4.nsf に送信され、Admin4.nsf の ACL での [システム管理サーバー] の設定に基づいて、ハブサーバーへ複製されます。ハブサーバーは要求を処理し、承認または拒否します。Admin4.nsf は、承認または拒否された要求と一緒に、ユーザーのホーム・メールサーバーに複製されます。有効化の遅延は、2 つのサーバー間の複製スケジュールによって決まります。

次のサーバー・コマンドを発行することにより、AdminP に要求の処理を強制することができます。

tell adminp process all
tell adminp process new

AdminP 要求が失敗するケース

前述のように、メールファイルの所有者は、Admin4.nsf の ACL で少なくとも [作成者] のアクセス権を持たなければなりません。Admin4.nsf データベースのデフォルトのアクセス権は [作成者] なので、ご使用の環境でデフォルトを変更していない限り、特別な設定は必要ありません。AdminP 要求は、要求者の名前がメールファイルの所有者と同一かどうかをチェックし (編集者は自分のメールファイルだけでエージェントを有効にできるため)、エージェントを有効にする前に、エージェントが正当な署名を持っているかどうかを検証します。

正当な署名とみなされるのは、次の場合です。
  • Lotus Notes Templates Developer/Lotus (権限が暗黙的に認められているので、[セキュリティ] タブで指定する必要はありません)
  • サーバー ID (これも、[セキュリティ] タブで指定する必要はありません)
  • [他のユーザーとして実行するエージェントを署名] 権限を持つ任意の署名者

また、ユーザーのロケーション文書内のサーバー名が完全修飾されていない場合や、誤っている場合も、AdminP要求は失敗します。

上に戻る

R5 との互換性

Domino 5.0.8 から、Agent Manager は [編集者] レベルのユーザーによってオンにされたエージェントを認識できるようになりました。これらのエージェントは Agent Manager によって認識され、Domino 5.0.8 以降のサーバーで実行されます。しかし、Domino Designer 5.0.8 のユーザーインターフェースと R5 メールテンプレートは、この新機能に対応していません。このため、リリース 5 の [編集者] レベルのユーザーはエージェントを有効にできず、Domino Designer 5.0.x では、Notes Client 6.x によって有効にされたエージェントの状態を視覚的に区別できません。

有効化された状態を追跡するために、Domino Designer 6 の [エージェント] ビューには、次のアイコンが追加されました。
  • 数字の 5 が付いたチェックマークは、Domino 5 (R5.0.7 以前) のサーバー用にのみエージェントが有効化されていることを示します。また、このアイコンは、[編集者] レベルのユーザーによって Notes/Domino 6 でエージェントが無効にされたことを示します。エージェントは、Domino 6 (および R5.0.8 以降) のサーバーによって無効にされたものとして扱われますが、R5.0.7 以前が実行されている Domino 5 のサーバーでは有効として扱われます。
  • 数字の 6 が付いたチェックマークは、Notes/Domino 6 (および、R5.0.8 以降) で実行されるエージェントを表します。また、このアイコンは、[編集者] レベルのユーザーによって Notes/Domino 6 でエージェントが有効にされたことを示します。エージェントは、Domino 6 (および R5.0.8 以降) のサーバーによって有効にされたものとして扱われますが、R5.0.7 以前が実行されている Domino 5 のサーバーでは無効として扱われます。
  • 数字のないチェックマークは、Notes/Domino 5 と Notes/Domino 6 の両方に有効なエージェントを示します。エージェントは [編集者] レベルのユーザーによる有効化/無効化が行われていない状態で、リリース 5 と Notes/Domino 6 で同じように動作します (このアイコンの画像については、第 1 部の記事を参照してください)。

上に戻る

不在通知エージェントを他のユーザーのために有効にする

第 1 部で述べたように、本来、不在通知エージェントは、代理をサポートするようには設計されていません。お客様からこの機能へのご要望があり、テンプレート・チームはこの課題を解決するために努力しています。現時点では、代理の対策として 2 つの方法があります。

対策 1. 任意のレベルのユーザーを有効にする

この対策を施すには、[他のユーザーとして実行するエージェントを署名] 権限が必要です。Domino Designer で、不在通知エージェントを有効にしたいユーザーのメールファイルを開きます。(EditOfficeProfile) エージェントを選択し、メニューの [実行] をクリックします。[不在通知] プロフィールが表示され、不在にする期間とメールのテキストメッセージを編集できます。

次に、不在通知エージェント (エージェントリストには OutOfOffice という名前で表示されています) を開き、メールの所有者の名前を [代理で実行] フィールドで指定します。[実行するサーバー] にユーザーのホーム・メールサーバーが設定されていることを確認し、エージェントを保存します。エージェントリストでエージェントを有効にします。

[代理で実行] フィールドにメールの所有者名を入力するときは、Domino の短縮階層名で入力する必要があります (例: Rain Cloud/Lily)。ドメインを付けずに名前を入力すると (例: Rain Cloud)、次のエラーを受け取ります。

mm/dd/yyyy 07:08:34 PM AMgr: Start executing agent
'OutOfOffice OutOfOffice' in 'mail\rcloud.nsf' by Executive '1'
mm/dd/yyyy 07:08:34 PM AMgr: 'Sandy Beech/Smallville/Acme' is
the agent signer of agent 'OutOfOffice OutOfOffice' in 'mail\rcloud.nsf'
mm/dd/yyyy 07:08:34 PM AMgr: 'Agent 'OutOfOffice OutOfOffice' in
'mail\rcloud.nsf' will run on behalf of ‘Rain Cloud’
mm/dd/yyyy 07:09:52 PM AMgr: Error executing agent
'OutOfOffice OutOfOffice' in 'mail\rcloud.nsf'.:
You are not authorized to perform that operation
mm/dd/yyyy 07:09:52 PM AMgr: Agent 'OutOfOffice OutOfOffice'
is scheduled to run next at: 07/22/2005 07:13:32 PM


対策 2. [設計者] または [管理者] のユーザーを有効にする

システム管理者が他のユーザーの不在通知エージェントを有効にしなければならない場合は、メールファイルの所有者の名前を一時的に自分 (システム管理者) の名前に変更できます。これを行うには、[ツール] - [プリファレンス] を選択し、[メールファイルの所有者] フィールドに名前を入力します。これで、不在通知オプションが [ツール] に表示されます。この方法により、システム管理者は、オリジナルのメールファイルの所有者のために不在通知を有効にできます。システム管理者は、不在にするユーザーの名前を件名の行またはメッセージのテキストに含むメッセージを作成できます。しかし、不在通知メッセージは、不在通知エージェントを有効にしたユーザー (この場合はシステム管理者) の ID によって署名されます。これは、メッセージがシステム管理者の名前で送信されることを意味します。不在通知エージェントが実行されるサーバーは、現在のロケーション文書の [ホーム/メールサーバー] の設定によって決められます。このため、ユーザーのホーム・メールサーバーとは異なるサーバーを指すロケーション文書があるマシンを使用した場合は、これを 2 つの方法で修正できます。1 つは、Domino Designer でエージェントを編集し、スケジュール設定されているサーバー名を変更する方法です。もう 1 つは、ユーザーのホーム・メールサーバーを指すよう現在のロケーション文書を変更する方法です。

この対策を使用すると、「おかえりなさい。不在通知プロフィールを終了してください。」のメッセージは、エージェントが実際に有効にされたメールファイルの所有者ではなく、システム管理者 (エージェントを有効にしたユーザー) に送信されます。


上に戻る

Domino Web Access での不在通知エージェント

R5.0.8 で、Domino Web Access (DWA) に不在通知機能が追加されました。リリース 6.0.2 までは、Domino Web Access と Notes Client は 2 つの異なるエージェントを使用して不在通知機能を実行していました。Notes は OutOfOffice エージェントを使用し、Domino Web Access は iwa_OutOfOffice を使用しました。6.0.2 から、Notes Client と Domino Web Access はメールテンプレート内の同じ OutOfOffice エージェントを共有しています。Notes と Domino Web Access が不在通知機能を実現する方法の最も大きな違いは、Domino Web Access はエージェントの有効化と無効化の両方に、常に AdminP を使用する点です。これに対し Notes は、最初の設定/有効化のときにのみ AdminP を使用します。

Domino Web Access 用にエージェントを有効および無効にするときは常に AdminP が使用されるため、[他のユーザーとして実行するエージェントを署名] 権限を持つ ID によってエージェントを署名する必要があります。Domino Designer でエージェントを編集すると、編集したユーザーの ID でエージェントが署名されます。このユーザーが、[他のユーザーとして実行するエージェントを署名] 権限を持たない場合、AdminP は失敗し、「操作を実行する権限がありません」というメッセージが表示されます。

リリース 5.0.8 では、不在通知エージェントを使用する Domino Web Access ユーザーは、自分自身のメールファイルの ACL で少なくとも [設計者] のアクセス権を持つ必要がありました。これは、Domino 5.x サーバーが、AdminP によってスケジュールされたエージェントを有効化する機能を持っていないためです。Domino 6.0.2 から、Domino Web Access ユーザーには、自分自身のメールファイルへの [編集者] のアクセス権 (デフォルト) だけが必要です。

デフォルトでは、不在通知エージェントはインターネットからのメールには返信しません。この動作は、不在通知設定文書の [例外] タブでこのオプションを無効にすることによって変更できます。

Domino Web Access を使用して不在通知エージェントを有効にした場合は、Domino Web Access を使用して無効にしてください。同様に、Notes Client を使用してエージェントを有効にした場合は、Notes Client を使用して無効にしてください。2 つのクライアントを切り替えると、問題が発生することがあります。問題が発生した場合は、不在通知エージェントをテンプレートから復元します。これを行う最も簡単な方法は、メールテンプレートの設計を置換することです。Domino Designer で、(OutOfOffice) エージェントを削除し (これで、オリジナルバージョンが確実に得られます)、次に、[ファイル] - [データベース] - [設計の置換] を選択します。テンプレートサーバー名として [Local] を選択します。リストを下にスクロールし、[Domino Web Access (6)] を選択します。ファイル名の iNotes6.ntf が表示されます。[置換] ボタンをクリックします。これは、すぐに実行されるオペレーションで、1 分ほどで完了します。


上に戻る

次のページへ