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Lotusphere 2008

Lotusphere 2008 1月20日?24日 ibm.com/lotus/lotusphere

1. オープニング・ゼネラル・セッション レポート
2. Lotus Notes/Domino 関連
3. LotuSalon 2.08



1. オープニング・ゼネラル・セッション レポート

今年の基調講演は「Symphony」でスタート
ゼネラル・セッションのオープニング
昨年よりさらに多くの参加者(約8,000名)が見込まれることを配慮し入替え制で2回実施された基調講演は、いずれの回も交響曲(Symphony)の生演奏・満員盛況でスタートしました。
ゲストスピーカー登場のあと、各分野の担当副社長やチーフアーキテクト達が登場し、新製品のロードマップやコンセプトが紹介されました。
  • SAP社との共同プロジェクト発表(コードネーム「ATLANTIC」)
  • Lotus Notes/Dominoにおけるクライアント側とサーバー側の新機能比較。マイナーバージョンアップに盛り込まれた大きな変化
  • 出荷開始後10周年を迎えたLotus Sametime
  • MS-Office互換ツールとしてのみならず業務アプリケーションのフロントエンドとなり次世代クライアント技術を担うLotus Symphonyのベータ4開始
  • Web2.0分野の技術を取り込むWebSphere Portal、Lotus Quickr、Lotus Connectionsの将来ビジョン
などの発表が短いスピーチの中で随所に散りばめられていました。
最後に高らかなファンファーレのあと、中堅・中小市場向けの施策として、最近買収した企業の技術やSaaS(Software as a Service)対応を念頭においたLotus Foundations、bluehouseの発表が行われました。(主な発表はこちら(US))

「EMERGENCE(出現・台頭)」に込められたメッセージとは?
今回のゲストとして迎えられた Bob Costas(※1) はスポーツ・コメンテーターとしての自身の役割を引き合いに出して、次のように語りました。
過去の映像・戦績など、多種・多様化な情報を提供すること自体は容易である。ただそれだけでは、視聴者は十分な意味や価値を見出せない(ただ情報に溺れている)状況に陥る。背景事情(コンテクスト)を読み取り、あふれる情報をいかに紐解いて価値を届けるかが自身の重要な役割の1つである。
情報に溺れるのではなく、背景事情(コンテクスト)から洞察(インサイト)を得るという観点では皆様のビジネス環境でも同様といえる。
IBMのLotusソフトウェアがそれらの課題を解決するツールを提供していると理解している、と締めくくった。

今回のLotusphereでは、一見すると小さな数多くの新たな変化が発表されました。
これら新製品・新技術の出現・台頭そのものは「あふれる情報」に見えるかもしれません。しかし、その背景事情を紐解くと、次のようなメッセージになるでしょう。

Web2.0に代表される様々な新技術は、どれか一つが他のすべてを代替してしまうものではない。コラボレーション、ユーザーインタフェース技術に関して、多様なお客様の多様な状況に応じてベストな選択肢を提供するのが、Lotusの役割である。そのために、各種の新製品・新技術が、お客様の既存資産を生かしながら、技術者の生産性を高めるべく投入されているのである。
※1 全米で著名なスポーツ・コメンテーターの一人。これまで、(テレビ業界において、世界的にも最も著名な賞である)エミー賞を19回受賞、オリンピック番組のメインキャスターを8回。北京オリンピックでは、9回目をつとめる。

Lotusブランドのビジネスは堅調。経営者層の懸念はコラボレーション
Lotusブランドの総責任者 Mike Rohdin(General Manager)は昨年のハイライトとして、前回の基調講演で約束したロードマップを遂行できたこと(予定通りの製品提供)、Lotusブランドのビジネスの堅調な伸び(9%)を、まずは強調し、そして次のように語りました。

経営者層に対する最新の調査ではコスト削減ではなく収益拡大をもたらすイノベーションのためのコラボレーションこそが最大の関心事と報告されており、その背景をグローバルな競争、広範囲な地理的分散、バーチャルな業務環境にある。
現在のビジネスの中心にいる世代は、90年代後半に文書中心のKnowledgeManagementを経験している。この世界では、コラボレーションは文書作成と同一視され、蓄積と検索が重要視されたが、それだけではベストプラクティスのあと追いであり、競争相手についていくことはできても追い抜くことはできない。
Knowledgeは管理されるものから、個人から解き放たれるものと認識が変わってきている。必要かつ想定される情報を見つけ出す(Search)だけでは不十分で、発見(Discovery)を支援する技術が今後は求められてくる。

一方、最近の若い世代は、従業員それぞれがさまざまな地域から、多様なデバイスを活用して仕事を行っている。そこでは文書作成よりも誰と直ぐにコミュニケーションできるかという「人」中心の発想があり、リアルタイムでマルチタスクをこなすことは当たり前になっている。さらには、会社・家族という枠を超えてコミュニティを中心にしたコラボレーションが実現できる環境にあることが重要となる。コミュニティ中心の世界では、全てが透明でオープンであることが求められる。
たとえば、意見の異なる人との議論や調整ごとは自分たちの世代では実際に会って行うように教育をされたものだが、自身の娘はFace Book(SNS Tool)を使って済ませてしまう。実際に会っていないだけではなく、これまで面識がなかった人も関わってくる。このような際に個人のコンタクト情報やプロファイルがコラボレーション製品に欠かせない機能、重要な意味合いを待ってくる。

次にLotus Notes/Dominoのお客様の8割が共通であるというSAP社のVishal Sikka氏(Chief Technology Officer)と共同プロジェクト「ATLANTIC」を公表、その概要を説明しました。
Lotus Notes 8クライアントで受けたメールに関連する情報をSAPシステム上から取得しLotus Notes 8クライアントのサイドバーのプラグイン・アプリケーションで自動表示するデモも披露されました。
このプロジェクトの具体的な成果が提供されるのは2008年の第4四半期からとしましたが、既に専用のWebページ(US)が立ち上がっていることからも、このプロジェクトへの意気込みがうかがわれます。

2. Lotus Notes/Domino 関連

Lotus Notes/Dominoの最新情報、ますます磨きをかけるWEB 2.0対応
Lotus Notes/Dominoの最新情報は以下の2つの構成で報告されました。

クライアントとサーバーそれぞれのチーフ・アーキテクト(Jeff Eisen、Russ Holden)が登場。
Jeff Eisenはコンポジット・アプリケーション開発推進のために昨年7月に来日した際の面識、Russ Holdenは開発者向けに配信されている技術情報を通じて、という程度が日本国内の認知度かもしれません。アメリカでも実は“知る人ぞ知る”人物であり、このような場で両名が揃い踏みというのは異例なこととなります。Lotus Notes/Domino 8以降のロードマップ発表だけでなく、その実績にも確かな手ごたえを感じていることをうかがわせる構成といえます。
具体的には、担当する製品をそれぞれ以下のようにアピールしました。

クライアント:
Lotus Notes 8
  • Lotus Notes 8の採用表明をされたお客様(HSBC)のコメント“バージョンアップの最大の理由”を引用し、Lotus Notes 8で刷新されたUIを解説
  • 既に多くのパートナーに支持されているコンポジット・アプリケーション
Lotus Notes 8.0.1(英語版2月提供開始予定)
  • 無線LAN経由、Windows Mobileなどのモバイル端末でメール/カレンダー情報を同期できる簡易モバイル機能(「Lotus Traveler」、追加ライセンス購入は不要。パートナー(Nokia、RIM)のソリューションを補完)
  • Lotus Notes 8のサイドバーへGoogle Gadgetを取り込めるWeb 2.0機能「My Gadget」
  • メールの内容を解釈して、関連するプラグインを自動的に呼び出す「Live TEXT」(署名部分に記された住所部分を自動的に解釈して、Google Mapの結果を表示するデモを披露)
  • ネットワーク帯域負荷の軽減、一般的なWebメールと比較しても素早いログインが売りのLotus Domino Web Access 8.0.1から追加されるログイン・オプション(Lite モード)
Lotus Notes 8.5
やはり一目見たいという方々は、IBM社員Ed BrillのFlickr(US)で画面ショット集を見ることができます。

サーバー:
Lotus Domino 8
  • CPU、I/O処理の効率化
Lotus Domino 8.0.1
  • Lotus Notes データベースのディスク容量が更に削減(35%)
  • Apple iPhoneとiPod Touchでメール、カレンダー利用可能(Domino Web Accessの拡張)
Lotus Domino 8.5
  • クライアント側でのNotes ID管理が不要に(サーバー上での一元管理)
  • 冗長なディレクトリ管理の解決
  • 添付ファイル保存の新しい仕組み
  • Lotus Domino DesignerのEclipse対応
  • 生産性の向上する先読み入力(Type Ahead)や吹き出し表示。AJAX、スタイル・シート、RSS/ADOMフィードなどのWeb 2.0対応強化
Web 2.0 対応強化により標準的なテンプレートでの見た目が大幅に洗練され、スタイル・シートやフィードで容易にカスタマイズや拡張が可能な所をデモで披露。これのデモは、Lotus Domino Designer開発者として顔であるMaureen Leland自身が行いました。IBM社員Alan Lepofskyのブログ(US)に画面ショットが公開されているので、是非ともご覧ください。

これらの詳細については、2月22日以降に国内で開催されるLotus Spring Forum 2008 でもご紹介する予定です。



ゼネラル・セッションの模様
iPhoneからLotus Dominoにアクセスするデモ
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3. 3. LotuSalon 2.08

笑いに包まれる"特別講演"ゼネラル・セッション
lotusalon の様子
今年は Lotusphere 全体への参加登録者数が多くなったため、ゼネラル・セッションを同一内容で2回行うという形態がとられました。
そのため、ゼネラル・セッションの待ち時間、あるいは終了後の時間にゼネラル・セッションと入れ違いで企画された特別講演が、今年の新しい試みとなる"LotuSalon"です。
18世紀 フランス パリのサロンのような自由闊達な議論がユーモアや楽しみの要素も交えて行える場というコンセプトが掲げられ、初回となる今年は「The Golden Age of the Geeks」というテーマでアメリカを代表するGeek(日本でいうオタク)3名をゲストに迎えての講演と質疑応答がなされました。

自らもオタク文化に造詣の深いCBSニュース 科学技術担当通信員 Daniel Siebergの軽妙な司会のもと、WebユーモアニストのZe Frank、オーディオ・ヴィジュアル アーティストのGolan Levin、ゲームデザイナーのJane McGonialの三氏が、これまで手がけた作品やプロジェクト、さらには歯に衣着せぬトークでそれぞれの持論を披露。
たとえば、「地球をサンドイッチする」と題した地球上のあちこちの地面にパンを置いた写真をWebで共有し場所を地図のWebアプリケーションで共有するというプロジェクトの紹介画像や、携帯電話数十台を一カ所に集めてタイミングをずらして呼び出しシンフォニーを奏でるという映像など、スクリーン上で次々と展開されるユーモアかつ奇妙な企画の数々に、会場内はひっきりなしに笑いに包まれていました。

いずれもビジネスや組織生産性の向上には直接はつながらないものばかりですが、Web 2.0を基盤とするコラボレーションという点ではLotus Softwareの今後の製品展開にも関連するものがあります。
Geek(オタク)的な数々のWebやゲームの粋な楽しみ方がWeb 2.0の技術が実用化されていく過程に対し、どのようなインパクトを与えてきたかを、垣間見ることができる場となっていました。

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