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WebSphereでビジネス統合を実現する

第1回「オンデマンド・ビジネスを実現するために」

 
レベル: 初級・中級者向け
2005年06月08日(水)
WebSphereテクニカル・セールス 豊村明彦
オンデマンド・ビジネスの性質とは
オンデマンド・ビジネスに対応するオペレーティング環境を実現するということは、様々なお客様や市場の要求に即応できる体制や仕組みを作るということです。そのためには、社内・社外を問わずビジネス・プロセスが滞りなく流れることが大切です。ビジネス・チャンスを逃さず、競争力のある企業として生き残ることがオンデマンド・ビジネスの目的です。オンデマンド・ビジネスに対応するオペレーティング環境とは、どういう性質をもつのでしょうか。ここでは3つのキーワードで表現してみましょう。
  1. Flexibility
    様々な要求や変化に柔軟に対応できます。
  2. Efficiency
    低コストで高い生産性を維持することができます。
  3. Responsiveness
    様々な要求や変化に迅速に対応できます。

こういった特長を備えたオペレーティング環境は、より速い企業の成長を促し、より安いコスト・経費で運用され、お客様の満足度向上を実現することができるでしょう。

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オンデマンド・ビジネスに対応するオペレーティング環境のための3つの概念
一般的に、ビジネスの現場とITの間には溝(ギャップ)が存在します。現実のビジネスの流れに完全にスムーズに追随できるコンピューター・システムは残念ながら実現していません。その溝を埋めることが、オンデマンド・ビジネスに対応するシステム構築の鍵となります。ビジネス活動とITの間には、ビジネス・モデルとITモデルのギャップ、状況に応じたビジネス活動を行なうためにビジネス・プロセスを調整するときのギャップ、ビジネス・モデルを継続的に改善していくときのギャップなどがあります。IBMでは、これらのビジネスとITの溝を埋めるために、3つの概念を採用しています。

1. SOA(Service Oriented Architecture)
SOAは、システムに柔軟(Flexible)で再利用(Reuse)可能な性格を与えます。SOAとは、システム全体を再利用可能なサービスで組み立て、外部からの要求に対応してシステムの変更に柔軟に対応しようとする考え方です。SOAは、ビジネス・デザインとITデザインを結びつける役割をもっています。

2. MDD(Model Driven Development)
MDDは、システムに効率的(Efficiency)、品質(Quality)確保という性格を与えます。MDDは、SOAの考え方を基盤とする実行環境においてソリューションを開発するアプローチです。SOAの観点からモデル化したビジネスの活動をサービス・コンポーネントとして実装していきます。この手法では、できるだけ自動化ツールを利用することにより、均質で効率的なシステム開発を行ないます。

3. BPM(Business Performance Management)
MDDの手法で開発されたSOAベースの実行環境において、業務担当者とIT担当者は共にシステムを監視(モニター)しなくてはなりません。そのためには、リアル・タイムなビジネス・プロセス状況のモニター(監視)と管理を必要とします。ビジネス活動と密に結びついたサービス・コンポーネントの動きを監視することで、業務担当者とIT担当者は、ビジネス・プロセスの最適化のために効率的に協力することができます。

これらの3つの概念により、ビジネス担当者とIT担当者の間の意識や知識の溝を埋めることができます。サービス志向の環境では統合と再利用を追求することでシステムの柔軟性を実現します。ソリューションがビジネス・プロセス・モデルから生成・構築され、また自動化ツールによって実行モジュールが生成されることで、効率的な開発が可能になります。ビジネス指標とプロセスをリアルタイムで監視することで、どのような状況に対しても、ITとビジネス・モデルが整合性を保ちながら変化に即応することができるようになります。

図1
図1 ビジネスとITのギャップを埋める
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WebSphere Integration Reference Architecture
WebSphere Integration Reference Architectureは、オンデマンド・ビジネスへの変革を目指す企業が抱える、システム統合のニーズに応えることのできる包括的なアーキテクチャーです。このアーキテクチャーを構成する各サービスは、前述のSOA、MDD、BPMを基盤としており、ビジネス・システム統合に必要な開発環境とオペレーティング環境がサービス・モジュールとして、分離独立した形で提供されています。従って、このWebSphere Integration Reference Architectureは小規模なシステム統合からスタートするお客様も有効に活用できるアーキテクチャーであり、必要に応じて新しい開発・オペレーティング環境を順次追加していくことによってシステム統合の範囲を自在に拡張していくことができるのです。
図2
図2 WebSphere Integration Reference Architecture
WebSphere Integration Reference Architectureの中で、次のオペレーティング環境はSOAの概念に基づくサービスとして位置づけられています。

  • Connectivity Services
  • Application and Information Assets
  • Business Application Services
  • Partner Services
  • Interaction Services
  • Process Services
  • Information Services

開発環境であるDevelopment Servicesは、MDDの概念に基づくオペレーティング環境です。
また、Business Performance Management Servicesは、BPMの概念に基づくオペレーティング環境です。

次回から、WebSphere Integration Reference Architectureの中で分離された開発環境、オペレーティング環境について、具体的な機能要件や対応する製品について解説をしていきたいと思います。

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