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Business Process Managementを実現!

第1回 「IT技術者のためのBusiness Process Management入門」

 
レベル: 初級者向け
日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング(株) 伴いずみ
日本アイ・ビー・エム(株) 伊津野安梨沙
今月からBusiness Process Management(ビジネス・プロセス管理)というキーワードに焦点を当て、その概要とBusiness Process Managementを実現するIBMのWebSphere Business Integration(WBI)製品について5回連載でご紹介していきます。
Business Process Managementとは
Business Process Managementとは何でしょうか。
日本ではこの言葉が2、3年ほど前から聞かれるようになりましたが、一般的には業務フローを統合・自動化して最適化し、ビジネス・プロセスを集中管理することを言います。現在この言葉は「経営戦略とITを一致させる」というビジネスの課題に対する有効なソリューションとして注目されています。
この課題に対する取り組みは新しいものではなく、1990年代には解決策としてBusiness Process Re-engineering(BPR)という考え方が注目されました。BPRの代表的な考え方としては「ベスト・プラクティス」と考えられるビジネス・モデルを、Enterprise Resource Planning(ERP)パッケージ等を使用してITに実装し、ラディカルに業務を改善させていくというものでした。
しかし、最適なビジネス・プロセス・モデルはユーザー・ニーズや市場によって大きく変化していき、ベスト・プラクティスは1つではありません。刻々と変化する環境に対応していくために、個々の企業の経営戦略を柔軟かつ即時に反映するビジネス・プロセス・モデルが必要になってきたのです。また企業内の複数システムのデータ連携を図るEnterprise Application Integration(EAI)の分野でも、単なるデータ連携ではなく、ビジネス・プロセスを連携させることが注目されるようになってきました。
図1
 図1:BPRとEAI
このような要望に答えて登場したのがBusiness Process Managementというソリューションです。
最適なビジネス・プロセス・モデルを作成し、実行し、それを監視・分析して、さらに最適なビジネス・プロセス・モデルを作成していく、これがBusiness Process Managementのライフサイクルです。
図2
 図2:Business Process Managementのライフサイクル
Business Process Managementはビジネス・プロセスのPlan -> Do -> Check -> Actionを実現します。
すなわち、ビジネス・プロセスをモデリングし、実行し、モニタリングと分析を行って「経営戦略とITを一致」させるのです。
Business Process Managementのライフサイクル
それでは、Business Process Managementのライフサイクルにおける各ステップはどのようなものなのかをみていきましょう。
 (1)ビジネス・プロセス・モデリング
ビジネス・プロセスをモデリングするということはプロセス改善の重要なステップです。
改善のためにはまず現在の業務を見直し、現状に対して関係者が統一した認識を持つ必要があります。現状を正しく認識したモデルをAs-isモデルといい、ビジネス・プロセス・モデリングでは最初にこのモデルを作成します。ビジネス・プロセス・モデリングが有効なのは現状の業務の流れを視覚的に把握することで関係者が同一のメンタル・モデルを共有でき、現状の問題点の発見や改善点を見つけやすくなる点にあります。そして浮き彫りになった問題点や改善策について対策を立て、さらに新しいニーズを付加して、あるべき姿のビジネス・プロセス・モデル(To-beモデル)を描きます。これは既存業務の見直しに関してだけではなく、新規業務においても、より最適なプロセスを実現するために必要なステップとなります。
図3
 図3:ビジネス・プロセス・モデリング
 (2)ビジネス・プロセスの実装
モデリングにより最適なビジネス・プロセスを作成し、そのモデルをITに実装します。
既存のシステムやアプリケーションが存在する場合にはその有効活用も実装時の大きな課題になります。プロセスの実行にはワークフロー・エンジンを使用しますが、既存のアプリケーションの連携にはEAIツールを用いることもあります。
 (3)ビジネス・プロセスの実行
実行中のプロセスはビジネス・プロセスの管理者により優先順位を変更したり、停止させたり、再開させたりといったアクションをとることができます。
図4
 図4:ビジネス・プロセスの実行
 (4)ビジネス・プロセスのモニタリング
実行中のビジネス・プロセスを監視して処理の滞留やプロセス完了時間の遅延といったビジネス・パフォーマンス情報をリアルタイムに入手し、問題に即応した適切なアクションを起こすことが可能となります。
モニタリングというとシステムの異常監視といったことを連想しがちですが、ここでのモニタリングはビジネスの観点からプロセス監視を行うことを指しています。このビジネス・イベントをリアルタイムにモニターし警報を発するBAM(Business Activity Monitoring)というアプローチは、高いROI(投資収益率)を達成するテクノロジーとしてBusiness Process Managementの機能の中でも特に注目されています。
 (5)ビジネス・プロセスの分析
モニタリング・データを蓄積することで、長期的な視点からビジネス・プロセスを分析することができるようになります。
蓄積されたモニタリング・データを各々の企業独自の視点で分析し、今のビジネス・プロセスを今後どのように変革していくべきなのかを検証します。経営指標を判断する上で必要なデータがそろっていれば、経営者は意思決定にかかる時間を短縮でき、また、ビジネス・チャンスの損失を最低限に抑えることも可能になります。
以上のBusiness Process Managementのステップを継続的に実施することで、ビジネス・プロセスを最適化し、ユーザや市場のニーズにあったビジネス・プロセスの変更を柔軟に行なうことが可能となります。

IBMのソリューションではWebSphere Business Integration(WBI)製品によってBusiness Process Managementを実現します。
次回からはBusiness Process Managementの各ステップを実現するWBI製品をご紹介します。
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