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株式会社神戸製綱所・加古川製鉄所

メーンフレームから工場設備まで一元監視。Tivoli Business Systems Manager導入


掲載日 2002年8月27日

神綱:加古川製鉄所

 
KOBELCO (コベルコ)のブランドで親しまれている株式会社神戸製鋼所(略称・神鋼)は、鉄鋼、溶接、アルミ・銅、都市環境、エンジニアリング、機械、電子・情報の7つの社内カンパニーが、分野を超えてグローバルな事業展開を図っている複合型企業です。

創業以来、90余年にわたる多面的な物づくりの歴史と地球規模の事業展開により、広範で多彩な技術フィールドをもち、ますます高度化、多様化する産業や社会のニーズに的確に応えるために、各事業ユニットがそれぞれの技術、システム、ノウハウを堅持して、多様な市場特性に対応しています。

特に、本格的な「電力卸供給業」への参入や、工場跡地などの地域開発、環境問題への取り組みなど、ボーダレスな事業展開が、広く注目を集めています。 神鋼を情報システムの観点からみると、各社内カンパニーでの販売、生産など、業務システムを神鋼全社ネットワーク「WINK」上で統合し、Tivoli Storage Manager によりデータの集中一元管理を実現し、安定稼働基盤を構築、運用の負荷を大きく軽減、メリットをあげています。

このホストコンピューター(基幹系)と連携した、クライアント/サーバー型システムは、全社パソコン約7000台、ダム端末を合わせて約1万台を擁する大規模なシステムとなっています。 加えて今、神鋼の加古川製鉄所では、最新鋭のTivoli 製品 「TBSM(Tivoli Business Systems Manager)」 による運用管理の実現へ向けての準備が着々と進行中です。

そこで、神鋼の鉄鋼総括部次長(IT 担当)で同社加古川製鉄所生産管理部システム室長清水孝之氏、TBSM 導入を担当したコベルコシステム(株)カスタマサービス本部システムサービス部部長楠本利明氏、同Tivoli 推進グループ長松森一夫氏、同加古川技術室主任部員新開精一氏、同灘浜技術室森下昌俊氏にインタビューしました。



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お客様ニーズ


最新鋭製鉄所として高い評価

加古川製鉄所の特色は、鉄をはじめとする各種金属素材から各種産業機械までを製造する神鋼の複合経営で培った技術を生かして、自社製作した原料整粒設備、ペレット製造設備、高炉、連続鋳造設備、酸素プラントなど多彩な主要設備が稼働して、高品質の製品づくりを実現しています。エネルギー運用の中核となる動力センターを製鉄所の中心に配置、エネルギーの配給、変換、需給調整の機能を一元化した統合エネルギー需給システムによる効率的なエネルギー運用は、広く注目されています。総面積 570万平方メートル、西に加古川河口、東を東播磨港に囲まれ、瀬戸内海に面した工場のレイアウトは、極めて合理的と評価が高い。東岸壁から荷揚げされた原料は、製鉄、製鋼、圧延と工程順に一方向に流れ、西岸壁から製品として出荷されるというわけです。

さらに、環境管理は十分に徹底され、環境管理の世界標準であるISO14001の認証を取得、名実ともに世界水準の自然にやさしい製鉄所となっています。例えば、大気、水質など環境を汚染する物質の排出を制御するために、最新鋭の除塵装置、排水処理設備など公害防止設備を配置し、環境保全は万全です。
もちろん、受注から出荷まで一貫した製鉄所統合管理システムを構築、コンピューターによる効率的な操業、工程管理、高度な品質管理を実現しています。

さて、加古川製鉄所の情報システムをビジネスの観点から一元的に運用管理・監視するために、今、最新鋭のTivoli®製品TBSMの導入に向けて準備が進んでいます。これはメーンフレーム系、プロセスコントロール系のシステムをすべて対象にした、システムの統合管理、監視を行うというもので、大いに注目を集めています。
神鋼・加古川製鉄所のシステムは、図1に示したように、メーンフレーム(IBM9672/RB‐5 ) 5台を配備、通信制御装置を介して、生産管理系幹線ネットワークに構築、さらに、製造ラインに合わせて、製鋼LAN 、熱延LAN などが統合されています。
「製鉄所そのものが非常に広い敷地にありますので運用管理・監視をどう効率的に行うかは最重要課題です」と語るのは、神鋼鉄鋼総括部次長で加古川製鉄所生産管理部システム室長清水孝之氏。同氏は、TBSM 導入の狙いについて次のように語っています。

清水氏写真

清水孝之氏
鉄鋼総括部次長
(IT担当)
生産管理部
システム室長


「これまで、運用管理については、「AOCS (Automatic Operation Control System )をはじめとする自社開発ソフトを活用していたのですが、このツールでは、どのプロコンがダウンしているか、どのアプリケーションが止まっているかなど、ポイントの監視はできていました。しかし、TBSM のように、例えば“プロコンが止まったら、その障害はどこに影響するのか”という関連を見ることはできないわけです。したがって、TBSM 導入の狙いは、ここにあったのです」



トラブルが発生した場合に、そのことがどこに影響を与えるかについては、技術者の経験によって対応していました。製鉄所の場合、24時間365日の安定稼働は不可欠の条件だけに、トラブル発生と同時に、その影響がどこに出るかを速やかに把握して対応しなければなりません。これらの監視業務を標準化し、一元化できないかというのがTBSM導入のポイントでした。

「これまでは、それぞれ特化した技術者をアサインして担当別に監視業務を遂行していたのです。ですから、ある担当者が特化している部分でトラブルが発生すると、夜中であろうと呼び出して対応していたのです。他の担当者が対応するとトラブルの影響や現状復帰・回復の方法などに時間がかかってしまうこともあったのです。TBSM なら、この点も標準化し、誰にでも対応できるという狙いがありました」と清水氏は、TBSM 導入の動機について語っています。

松森氏写真

松森一夫氏
コベルシステム(株)
同Tivoli推進グループ長


TBSM 導入を推進しているコベルコシステム・Tivoli 推進グループ長松森一夫氏は「これまでの監視は、リソースのトラブルを早く発見することに注力していたといえます。今回のTBSMは、ビジネスの視点から監視・管理ができる点がメリットです」とTBSM 導入のメリットについて強調しています。「加古川製鉄所では、極めて多彩なシステムが複雑に関連して稼働していますから、トラブル発生で実際に影響を受ける部分をリソース監視でいち早く察知するだけでなく、その影響が加古川製鉄所システムのどこに及び、どんな業務に影響を与えるかを捉えるビジネス監視を実現させようということです」と言います。



TBSM は、システムのアベイラビリティー管理アプリケーション(監視、制御、自動スケジューリングなど)で、ネットワーク、システム、サブシステム、アプリケーションなど、企業全体のテクニカルなリソースの要素をすべてモニターできるという画期的なツールです。システムを構成するすべての要素の稼働状況やパフォーマンスを監視するアプリケーションを、初めて全体的に一つの画面上に統合し、ビジネスの視点からシステムを捉えることができます。

このTBSM の機能が、神鋼・加古川製鉄所のニーズに的確に対応していると評価されたのです。特に、従来はベテラン運用管理者の頭の中にだけあったシステムとアプリケーションの全体関連図をモニター画面上で必要な観点からルートをたどってチェックできるのが魅力。これにより企業全体のシステム・サービス・レベルが大きく向上することは間違いありません。

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ソリューション

TBSMシステム概要

図をクリックで拡大

TBSM導入第一フェーズいよいよスタート

「TBSM導入へ向けて、システムの構築中です。2001年11月中旬には、第1フェーズが完了する予定。現在デモシステムを完成したところです」と語るのは、コベルコのカスタマーサービス本部システムサービス部部長楠本利明氏。「このデモシステムにより、清水室長ほか、加古川製鉄所の皆さんの判断を仰ぐというスケジュールになっています」。

楠本氏写真

楠本利明氏
コベルシステム(株)
カスタマーサービス本部
システムサービス部部長


デモシステムのターゲットとなっているのは、図1のDISK 装置、テープライブラリー装置、メーンフレーム、製鋼LAN 、熱延LAN 環境です。

監視項目は、1、メーンフレーム系として、プロセス監視(IMS/MPPオンラインの稼働監視、DB2®オンライン稼働監視、TCP/IPシステム稼働監視、プロコンリンケージシステムの稼働監視)、主要バッチジョブのABEND 監視、重要エラーメッセージの監視(I/O 機器のエラー、システム障害メッセージ)、2、プロコン系としてプロコン本体の稼働監視(PING による機器稼働監視、DMによる障害/パフォーマンス監視)、3、サーバー系としてサーバーの稼働監視(DM による障害/パフォーマンス監視)のすべてが、TBSM により完成されることになる計画です。


「大きな特徴は、ディスク内部のデータの管理を行い、ディスク障害がどのアプリケーションに影響を及ぼすかを監視しようという点です」(松森氏)。

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導入効果

TBSMコンソール画面

図をクリックで拡大

現在、クライアント/サーバーとメーンフレームを接続したシステムづくり、TBSM の技術研修をコベルコの灘浜のセンターで行っています。同時に、神鋼・加古川製鉄所の技術者とともにプロジェクトチームを編成、慎重な準備が進行中です。






新開氏写真

新開精一氏
コベルシステム(株)
同加古川技術室
主任部員


「加古川は、24 時間フル稼働ですので、いきなり本番では何か起きては、ということで慎重を期しています」(コベルコ・加古川技術室主任部員新開精一氏)

「いずれにしても、TBSM は各システムからあがってくるイベントを捉えて監視するもので、ほかの装置やシステムに影響があることはないのですが、あくまで慎重を期すということです。ですから、われわれが他のお客様にTBSM をご紹介する場合でも、この点がポイントであり、今回のシステム構築経験が大いに生かせられることが強みだといえます」(楠本氏)

楠本氏は、今回のデモシステムの稼働で、ほかの管理ツールとTBSMの違いを極めて明確にできるので、大いにPRになると期待しています。



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将来の展望


ビジネス連携図

図をクリックで拡大

2001年末には本番稼働

図2は、管理対象になっているビジネス連携図である。示されているように、非常にきめ細かい監視環境が構築されることになります。1分1秒もダウンは許されないとはいえ、システムは必ずどこかで障害が起きるもの。トラブルにいち早く適切な対応をして安全・安定稼働に戻すため、TBSM では障害履歴の管理についても万全を期しているので、類似トラブルがあれば、より一層スピーディーな対応ができるということです。
森下氏写真

森下昌俊氏
コベルシステム(株)
同灘浜技術室


「トラブルがあった際、そのトラブルがこれこれのシステムやアプリケーションに影響があるとわかれば、担当技術者に通知したり、メーカーさん関連ならメーカーさんに通知するということが非常に早くできるわけです」(灘浜技術室森下昌俊氏)。


「これまで、トラブル発生からどこが原因かをチェックして明確にするのに数時間もかかっていたのですから、この点は大いに期待できるというものです」(楠本氏)。

トラブルが発生し、システムが数時間も止まれば、生命線である生産ラインに多大な影響を与え、何千万円という損害が発生するのが現実。特に近年、低コストで競争力を増すために、在庫をほとんど持たず、流れ生産をしている鉄の生産ラインでは、前工程のトラブルが、即、次工程、次々工程に影響を及ぼします。システムダウンの影響は以前にも増して大きな被害をもたらすものになっています。したがって、神鋼・加古川製鉄所に、TBSM は極めて大きな期待をもって導入されるのです。

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お客様情報

お客様名: 株式会社神戸製綱所・加古川製鉄所
所在地: 兵庫県神戸市中央区脇浜町2-10-26
概要: 鉄鋼を中心に7産業分野で事業展開

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製品・技術情報

 ソフトウェア:
Tivoli Storage Manager 詳しくはこちら
Tivoli Business Systems Manager 詳しくはこちら

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本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
事例は特定のお客様での事例であり、全てのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。

IBM、 IBMロゴ、DB2、および Tivoli は、IBM Corporationの商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
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