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NHK学園高等学校

実績のあるシステム導入ときめ細かなコンサルテーションで、効率化とコミュニケーションを活性化させるe-ラーニング・システムが実現


掲載日 2003年11月12日

建物外観

 
2003(平成15)年度より「ネットで学べるNHK学園高等学校」を キャッチフレーズに

NHK学園は放送メディアを早くから取り入れていた通信制高校です。同学園では、時代の移り変わりとともに多様化していく生徒の学習ニーズに応えることを考慮して、インターネットを新しいメディアとして活用するe-ラーニングのプロジェクトを発足させました。

同学園の学習方法において、一番の懸案事項だったのは郵送での課題のやりとりでした。教師によって直接、手書きで添削された課題は、生徒に温もりを伝える効果は大きいものの、郵送のためフィードバックに時間がかかります。この点を解消することもプロジェクト発足の大きな要因です。

日本IBMの支援によるプロジェクトがスタート

プロジェクト・パートナーとして日本IBMが選ばれたのは、大手企業に導入されたe-ラーニング・システム「e-ラーニング・研修管理システム基盤IBM WebSphere® 版」の実績に加え、各企業に見合ったシステムを構築するコンサルテーション力も評価されてのことでした。

このプロジェクトにシステム構築・運営として参加したのがアイ・ビー・エム ビジネスコンサルティング サービス株式会社(以下 IBCS)です。 e-ラーニング・システム導入による効率化はもちろんのこと、コスト面や将来への拡張性なども念頭に、IBCSはプロジェクトを推進していきました。



お客様ニーズ ソリューション 導入効果

将来の展望 お客様の声 お客様情報

製品・技術情報

お客様ニーズ


郵送での不便さの解消やコミュニケーションの活性化を目指す


NHK学園高等学校 弓場教頭

NHK学園高等学校
弓場教頭

同学園での通信教育はNHK教育テレビやラジオ第2放送「高校講座」を自宅で視聴する「放送視聴」、科目ごとに添削指導を受ける「リポート」、本校や協力校で直接授業を受ける「スクーリング」、年2回の「試験」という4つの柱から成り立っています。

今まではリポート添削を郵送で生徒とやりとりする方法しかなかったため、提出したリポートが採点され生徒の手元に戻るのは1、2週間後。すでにその時点では、生徒は次のリポートの学習に取り組んでしまいます。つまり教師からのフィードバックを得る前に、次のステップに進まなければなりませんでした。



NHK学園高等学校 猪貝達弘教諭

NHK学園高等学校
マルチメディア
教育センター
猪貝達弘教諭

また「質問があった場合には手紙や電話でのやりとりが行われていました。しかし手紙や電話でのコミュニケーションというのは、引きこもりによる不登校生徒にとっては、かなり敷居が高く感じられてしまいます。そこでメールや掲示板を利用することにより、気軽に質問できる環境も提供したかったのです」(猪貝教諭)といった提案もなされました。

インターネットを利用したネット学習システムは「4つの柱の中の『リポート』を中心にして“ネット上での教室”を作ること」(弓場教頭)を目的に導入されました。



オンライン化による改善目標として、以下の点が具体的に挙げられました。
  • 指導の組み立てを有効にし、よりダイナミックな学習展開を可能にする
  • 個人に対して迅速な指導レスポンスを実現させる
  • 生徒同士における議論や学習発表などをサポートして、コミュニケーションをより活性化させる
  • 通信教育に関わる効率を向上させ、学習に集中できるようにする


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ソリューション

「e-ラーニング・研修管理システム基盤、IBM WebSphere版」をベースに業務効率の向上やコスト削減、拡張性なども含めたシステムの構築

システムは多くの企業で実績があり、さまざまな状況に対して柔軟な拡張性を発揮する「e-ラーニング・研修管理システム基盤IBM WebSphere版」を基盤に構築されました。このシステムはサーバーライセンス制のため、生徒が増加してもNHK学園には大きなコストがかかりません。さらに同学園で既に使用されていた「高校システム」と呼ばれるシステムとの連動も図られています。

システム基盤を整えた上で、オーサリングソフトウェアを導入しました。ここでは教師が教材作成を行える「Click2Learn ToolBook Π(クリック・トゥー・ラーン株式会社)」を採用。ドラッグ&ドロップなどにより教師は手軽に教材作成を行うことができます。

猪貝教諭は「例えば穴埋め問題で“文章中に入力スペース(穴の部分)を作成する”といったことは他のオーサリングソフトウェアでは難しい」とこのソフトウェアの持つ柔軟性もメリットとして述べています。

基盤構築とオーサリングツールの組み込み後、今度は具体的な学習環境への対応に着手。「国語は縦書きにしたい」「教師の採点したコメントに顔写真を入れたい」などといったリクエストが教師側から提案され、IBCSでは、それらの要望を取り入れ、使いやすい学習システムを作り上げていきました。

こうして構築したシステムのサーバーは、保守・運用のコスト削減と機能追加などの拡張に備え、日本IBMの「IBM e-ビジネス・ホスティング・センター」に設置されています。これによりサーバー運用の手間が省けるので、同学園の教師は企画やコンテンツの作成に専念できます。
システム構成図


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導入効果

生徒には学習意欲の向上がもたらされる

これらのシステム導入のおかげで、NHK学園のネット学習は生徒にさまざまなメリットを提供できるようになりました。

まず生徒は添削を待つ時間が短くなりました。具体的には
  • 選択や穴埋め問題といったドリル形式は、回答を入力するとすぐに正誤が判定される自動採点に
  • 記述形式の問題は、より早く添削指導できるように添削を担当する教師へ自動的に割り振られ、数日で生徒の元へ添削結果が戻ってくる
といったレスポンスの速さが実現したのです。

平田教諭によると「放送のたびに1ユニット※の課題を提出できるので、テンポのいい学習サイクルが身についた」という声も生徒から挙がっていると言います。

(※ 学習項目にはボックス(単元)と呼ばれる大きな枠があり、そのボックスはいくつかのユニットと呼ばれる課題で構成されている。NHK学園のネット学習は、基本的に1放送が1ユニットになっているのも特長のひとつ)

またコミュニケーション活性化のため、オンライン上でのホームルームを用意。掲示板を設置することで、生徒は自由に意見を書き込むことができるようになっています。ここは、ほかの生徒との意見のやり取りができるディスカッションスペースとしての役割を果たしています。

マイホームルーム

さらに情報の共有もスムーズに行うことができるようになりました。質問の掲載にあたり、公開か非公開かを生徒自身が選択できる「Q&A」ページを設けていますが、生徒全員が知っておいたほうがいい質問項目は、よくある質問を集めた「FAQ」ページへ転載されます。こうした情報の共有は、以前は郵送でしか手段がなかったのですが、それが解消されました。

通信教育の継続を妨げる原因の一つに、自宅で一人で学習することによる意欲の低下が挙げられますが、迅速なフィードバックによる課題への理解の促進と情報の共有、ホームルームでの生徒同士のやり取りが刺激となり、学習意欲が継続することが期待されます。

教師には業務の効率化がもらたされ
生徒とのコミュニケーションがより密に

一方、教師側にもさまざまなメリットがもたらされました。 教師は問題の作成にあたり、大半の生徒がつまずくであろう箇所が想定できています。郵送では、その箇所でつまずいた生徒、ひとり一人に対してコメントを書き込んでいましたが、オンライン化されたことで指導内容をあらかじめまとめておき、一斉に返答するということが可能になりました。

加えて一括添削機能を設けました。この機能を使うと、全生徒の提出課題から5問目だけを抜き出して添削する、といったこともできます。

以上の事柄により添削業務の短縮化が実現し、生徒に指導を与えたりといったコミュニケーションを図る時間の増加につながりました。

また学習管理をデータベース化したことにより、生徒の成績を把握しやすくなりました。弓場教頭は「生徒の課題をこなしていくペースや学習での工夫など、今まで見えなかった部分がわかるようになりました」と指摘します。成績結果を分析して、次の教材制作に活かすこともできるようになりました。

ボックス学習ナビ
猪貝教諭は「業務の効率化により、生徒とのコミュニケーションに時間を割り当てられるようになりました。ネット学習を始める前よりも、生徒の状況をよく理解している実感があります。ネット学習によって生徒指導の質も変わってくるのではないでしょうか」と語っています。
ネット学習の穴埋め問題


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将来の展望


2006(平成18)年には全教科でネット学習を

今年度、ネット学習が行われているのは1年生の「理科総合A」「理科総合B」「英語 Ι」「倫理」の4科目ですが、2004(平成16)年度の1年次から本格的に運用をスタートさせ、2006(平成18)年には全教科でネット学習を可能にする予定となっています。ただし郵送による従来までのやり方も残し、生徒の希望によってどちらでも選ぶことができるようにします。


NHK学園高等学校 森山 了一教諭

NHK学園高等学校
マルチメディア
教育センター
森山 了一教諭

今後、IBCSは、生徒や教師たちのシステムに対するフィードバックを受けて、それを反映させていくというサイクルを繰り返しながら、よりよいシステムを作り上げていくことになります。

そのため「ネット学習を行ってみて、どう感じているか」や「ネットで勉強して、中間試験に臨んでみてどうだったか」といったアンケートも行っています。森山教諭によれば「今後も生徒のニーズを探るためにアンケートは行っていく予定です」とのこと。ヘルプデスクやコラボレーション機能などといった具体的な検討事項も、今後の課題として見えています。



NHK学園では、引きこもりによる不登校生徒や障害のある生徒に対して、学習する機会を与える入り口として、また海外への教育展開なども視野に入れて、ネット学習をより充実させていきたいと考えています。


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お客様の声


「全通研(全国高等学校通信制教育研究会)におけるe-ラーニングの先導役でもありますから、今後は単位互換の機会を活かして、高等学校間はもちろんのこと、大学や短大などでも教材コンテンツを共有し、将来的には生涯学習においてもコンテンツの共有を図りたいと考えています」(弓場教頭)

「連絡事項や気づいたことなどを今まではメモしていたのですが、掲示板やキャンパスメールなどでデータが履歴として残っているのも助かっています」(猪貝教諭)


NHK学園高等学校 平田教諭

NHK学園高等学校
理科担当
平田 裕教諭

「レスポンスの速さが、生徒にはいい刺激になっているようです。生徒側から見ると教育手段の選択肢が増えたことは喜ばしいことだと思います。e-ラーニングのニーズの高さを感じています」(平田教諭)

「来年からヘルプデスクを設ける予定ですが、生徒からのアンケート結果や教師の意見を反映させながら、システムやコンテンツをさらに充実させていきたいと思います」(森山教諭)





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お客様情報

お客様名: NHK学園高等学校
URL: http://www.nhk-gaku.ac.jp/n-gaku
概要: NHK学園高等学校は、1963(昭和38)年、NHKの放送を利用して学習するスタイルを確立しました。全国どこに住んでいても学べる「広域通信制高校」としてスタートし、開校から現在までに5万5000人以上が卒業しています。1975(昭和50)年には社会人が趣味・実用を学べる生涯学習講座、2001(平成13)年には社会福祉養成講座を新たに開設。生涯学習講座は、現在260以上の講座コースが用意されており、受講者数は延べ450万人に達しています。

ホームページイメージ

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製品・技術情報

 ハードウェア:
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 ソフトウェア:
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 サービス:
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本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。

IBM、IBMロゴ、 eServer 、DB2、pSeriesおよびWebSphereはIBM Corporationの商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
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