掲載日 2004年4月21日

株式会社 ビーアンドディー(以下、B&D)は、1980年にベストスポーツ株式会社と株式会社プロショップ・ドゥーの共同出資により設立。そして1992年に3社は合併し、「SPORTS PRO SHOP B&D」として新生。現在は関東圏に28店舗チェーン展開し、競技者のためのスポーツ用品店の最大手として、サッカー、陸上競技をはじめとした各種競技用品をとりそろえています。
B&Dでは、基幹サーバーに保存されている在庫情報などを、Webブラウザから閲覧できるようにするため、Webアプリケーション開発ツール「Webit(ウェビット)」を導入。RPG(IBM eServer iSeries™用のプログラム開発言語)の使用経験と、HTMLの基礎知識だけでWebアプリケーションを開発することが可能になりました。
この「Webit」の活用により、今まで蓄積してきたRPGのソフトウェア資産を活かしながら、Webを利用した新たなシステムが短期間で開発できた事例を紹介します。
お客様ニーズ

株式会社 ビーアン
ドディー
情報システム部
課長
川和 健太郎 氏
店舗からパソコンで在庫確認を
B&D情報システム部の川和氏は、「Webit」導入前の状況を、こう説明します。
「店長会議や在庫情報などを紙でやりとりしていたうえに、その手順も本部を経由しないといけなかった。これでは、情報の管理や伝達効率などの質がなかなか向上できない。そこで、全店舗へのパソコン導入を機会に紙の使用をやめて、一気に情報まわりを効率化しようと思ったんです」
B&Dでは、各店舗間での連絡や本部からの連絡事項を、電話やファクシミリで伝えていました。そこで、管理や伝達の効率化を図るため、各店舗にパソコンを導入し、通信網にインターネットVPNの利用を決定。その際「全店舗にパソコンを導入するなら、そのパソコンから基幹サーバーにある各店舗の在庫情報を閲覧できるシステムは実現できないか」という案が浮上しました。
店舗間の連絡を効率化することは、通常のメールソフトなどを使えば十分解決できます。しかし、基幹サーバーにある在庫情報を、各店舗のパソコンから閲覧できる仕組みを作るには、開発期間、コスト、そしてプログラマーの確保など、さまざまな条件をクリアーしなくてはいけません。そのため、コストパフォーマンスに優れた在庫情報管理パッケージ、もしくは、まったく新しい在庫情報閲覧プログラムを簡単に作り出せる開発システムが望まれました。
ソリューション

Webitシステム図
(クリックして拡大)
RPGとHTMLの初歩知識でWebアプリケーションを
B&Dでは、各店舗のパソコンから在庫確認ができるシステムとしてWebアプリケーションに注目しました。Webアプリケーションならば、日常で使用されているWebブラウザーで閲覧できるので、新規にソフトウェアを導入するよりもコストがかからず、馴染みのインターフェイスのために使いやすいという利点が得られるためです。
しかし、普段基幹サーバーで利用しているRPGの知識だけでは、Webアプリケーションを作り出すことは不可能。Webアプリケーションを開発するためには、それを動作させるためのHTTPサーバーの知識が必要不可欠となります。
そこで、IBMのビジネスパートナーである株式会社シムテックでは、HTTPサーバーの知識がなくとも、RPGでのプログラム経験と、入門書程度のHTML知識があればWebアプリケーションが開発できるシステム「Webit」が適切と判断。B&Dの情報システム部は、まずは1カ月の間、試用期間として導入することにしました。
導入効果
わずか1カ月で5本開発
川和氏は「Webit」の導入開始前に、1カ月ほど「Webit」を試用。その期間終了を待たずに、
店舗別在庫照会、チームウェアの受注照会など、5種類のWebアプリケーションを完成させることができたといいます。
「私はソフトウェア開発が本職というわけではないのですが、RPGは以前からよく使っていたため、『Webit』でのWebアプリケーション開発は思いのほか簡単でした。極めてRPGの手法に近く、そのうえ実務に役立つサンプルプログラムが付属していたことも、『Webit』の理解に役立ちましたね。これなら、ある程度RPGを使った経験があればWebアプリケーションが作れると思います」(川和氏)
短期間でWebアプリケーションを開発できたのは、HTTPの知識が不要であることも大きな要因となっています。
通常、Webアプリケーションを稼働させる際にはHTTPサーバーの設定が必要になります。しかし、「Webit」はOS/400 ®に標準搭載されたHTTPサーバー機能と自動的に連携するため、HTTPサーバーの知識を必要としません。新たにHTTP用のソフトウェアを買う必要がないため余分なコストもかからず、しかも必要な機能のみを使うため、iSeriesサーバーにかかる負担も軽減。比較的小規模な構成であっても、高いパフォーマンスを得ることができます。
「私自身、基幹サーバーのことはわかりますが、HTTPサーバーの扱いは良く分かっていません。HTTPサーバーの設定については、完全に『Webit』にお任せしています。HTTPまわりの設定を考えなくて良いことも、Webアプリケーションを短期間で開発できた要因でしょうね」(川和氏)
将来の展望
今後は情報登録系の開発も
「Webit」を使うことにより、基幹サーバーの情報を閲覧する機能を充実させた川和氏に、今後の展望を語っていただきました。
「弊社ではフットサル大会を主催しているのですが、現在のところ、参加チームの登録情報を基幹サーバーに入力するまでにCSV化作業が必要です。この手間を減らして効率を改善するため、各店舗から基幹サーバーに直接参加チームの情報を登録できるアプリケーションを作ろうと考えています」
「B&Dメイトカードというポイントカードサービスを、現在は紙の台紙にスタンプを押す形式で行っています。ハードウェアもからむことなので『Webit』だけでは実現できませんが、いずれはこのカードをデジタル化して、より効率の良い顧客情報管理ができるようにしたいですね」
用語の説明
- インターネットVPN
Internet Vertual Private Networkの略。低コストな仮想専用回線。暗号化したデータをインターネット経由で通信することによって実現。 - HTTPサーバー
Hyper Text Transfer Protocol Servreの略。ここでは、HTMLで記述された文書や画像などの情報を送信する機能を持ったソフトウェアのことを指す。 - RPG
Report Program Generatorの略。IBMが開発したiSeriesのプログラム言語。報告書作成に特化している。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
事例は特定のお客様での事例であり、全てのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
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