掲載日 2004年6月14日
TAC株式会社(以下、TAC)は、1970年に東京アカウンティングセンターとして創業。現在は資格の学校TACを運営し、公認会計士や税理士、不動産鑑定士、システムアドミニストレーターなど、各種さまざまなプロフェッショナルを育成しています。
安価で高速な回線の普及により、インターネットを活用したビジネスは拡大しつづけています。そこでTACでは講座の申し込み、代金決済ができるECサイトの運営と、安定した回線とWeb環境があればどこでも学習できるe-ラーニングを始めました。Web通信講座(e-ラーニング)は、資格を取得するために学校に行きたくても時間が調整できないという、現代社会のお客様ニーズに適合するサービス。このニーズに応えるため、お客様に時間をかけさせないよう、リアルタイム性の高い認証システムをLinux® on iSeries™で構築しました。
お客様ニーズ

TAC株式会社
情報システム部
部長 若林敏春 氏
ユーザー登録後、すぐに認証できるシステムを
資格取得スクールを運営しているTACでは、各種講座をWeb上から申し込みできる「e受付」や、自宅でも学習ができるWeb通信講座「Web School」を開設。従来、講座の申し込みや支払いは、すべて教室の窓口で受け付けていましたが、このシステムを導入したことにより、混雑や事務処理の改善が進みました。
しかし、会員情報の閲覧・確認に時間がかかっていたため、Webからの講座申し込みがリアルタイムではなく、すぐに学習したいというお客様のニーズに対応しきれていませんでした。
そこで、TAC 情報システム部 部長の若林氏は、このタイムラグを解消し、かつ会員の個人情報を守れるセキュリティーレベルが高いシステムを構築できないか、という観点からシステムの見直しを図ることになりました。
ソリューション

システムチャート
(クリックすると拡大)
セキュリティーを保ちつつ、リアルタイム性を向上
既に使用している環境を活用しつつ、会員情報照会のリアルタイム性、セキュリティー能力を高めるために、統合アプリケーションサーバーIBM eServer iSeriesを採用。以下の構成で、サービスレベルの向上を推し進めます。
- Web通信講座(e-ラーニング)とECサイトの各サーバーはiSeriesと接続
インターネット経由でアクセス数の多い認証処理を、可用性の高いiSeriesサーバーで行うことで処理を安定化。
- 会員情報や講座の情報は専用回線を通じてiSeriesと接続
セキュリティーを保つため、会員情報などは直接インターネットと接続しないでiSeriesとのみ連携。
「OS/400とハードウェアの堅牢性と可用性を期待して、外部(インターネット)との通信が必要な部分をiSeries1台に統合する案を採用しました。Linux環境が欲しい場所にはLPARを使えばよいので、管理の手間も増えませんしね」(若林 氏)
導入効果
高いセキュリティーレベルを保ちながらお客様の利便性を向上
e-ラーニングの認証システムを強化
統合アプリケーションサーバーIBM eServer iSeriesの、LPARの区画にLinux環境を用意。そのLinux環境のPlatAPIと専用cgiを使用して、e-ラーニングのWindows® 系サーバーと連携し、セキュリティーレベルの高い認証システムを実現しました。
Webのサービスを改善
- 会員登録情報のリアルタイム化
- Web通信講座(e-ラーニングサイト)「Web School」の認証
- ECサイト「e受付」の認証
会員情報を随時参照できるシステム構成で、Webからの会員登録が完了しだい、早期にWebから講座を申し込めるようになりました。
また、以前からお客様の情報を守るため、会員情報や講座の管理データは専用回線を使って別のサーバーに保存していましたが、その回線を増強してデータ転送能力も向上しました。
その他のサービス強化
さらにiSeries上でのWebアプリケーション開発をサポートするLANSA for the Webで、Webから利用できる二つの機能を開発。生徒となるお客様はもちろん、講師にとっての利便性をも向上させることに成功しました。
- 自習室の情報が確認できるシステム
生徒からの需要が高い自習室の情報を、携帯電話から確認できるシステムを実現。
- 講師向け成績管理システム
外部講師による成績管理をWebからアクセスできるようにし、管理を効率化。
将来の展望
e-ラーニングの需要は増加傾向に
前述の若林氏に、今後のe-ラーニング市場について語っていただきました。
「長引く不景気や就職難の影響もあってか、キャリアアップを図るために、資格を身につけたいという方が増えています。通常の教室による講座はもちろんのことですが、e-ラーニングやWeb講座を希望されるお客様は特に前年比倍増の勢いの傾向にあります。CS放送を使った講座を開始したときよりも顕著に現れていますね。
eラーニングは空いている時間を有効に活用できるので、今後も伸びていく業務形態と思っています。今後も期待に応える講座を用意することと、お客様のプライバシーを守るセキュリティーに注意を払った学習環境の構築に努力を続けたいと思っています」
ビジネス・パートナー
加賀ソルネット株式会社は、加賀電子株式会社の子会社として1995年に設立。最先端テクノロジーと豊富な経験、さらに加賀電子グループの世界ネットワークや幅広い事業分野を活かした、トータルソリューションをご提案しています。
用語の説明
- PlatAPI
LinuxのWebアプリケーションとiSeriesのデータベース間を連携するツール(株式会社アトミックスの製品) - LANSA for the Web
iSeries上でiモードサイト、Webアプリケーションの開発を援助するツール(株式会社ランサ・ジャパンの製品)
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
事例は特定のお客様での事例であり、すべてのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、 eServer およびiSeriesはInternational Business Machines Corporationの米国およびその他の国における商標です。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
